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第1話 始まり

第1話のみ短編の引用となります。

俺の名前は「宮島佑」、極々普通の高校生だ。一人暮らしをしている佑は休日の土曜日の夜中にコンビニに向かっていた。一人暮らしの醍醐味と言えば夜中に外に出ても親に何か言われることもないし、夜中に家で飯を食べたりゲームをしてたって怒られることはない。最近高校生になった佑は一人暮らしを満喫していた。

(でも一人暮らししたらしたでコンビニ飯ばっかだなあ)

結局自炊する気力が起きず、コンビニで飯を済ませる毎日だった。そのせいでこの間病院に行った際に血液検査をしたら、色んな数値が上がってて医師に怒られた。

(自炊しないとだめか)

当然コンビニ飯だとお金の減りも早いのでそろそろちゃんと自炊しないといけない。お金は親から仕送りしてもらってはいるが、使いすぎてなくなると絶対に怒られるので気を付けなければならない。

 そんなことを考えているとふととあるものが視界に映った。

(女の子?)

コンビニの通りの公園を通っていると、ベンチに寝っ転がっている一人の女の子を見つけた。

(こんな時間に何してるんだ?)

もう時刻は22時になっていた。女の子が一人で、さらにこんな暗い場所で寝てるとなるとさすがに危ないだろう。

(爆睡してるっぽいしこのまま怪しいおっさんとかに連れ去られても嫌だしな。一応起こしとくか。)

余計なお世話かもしれないが、佑は女の子を起こすことにした。

「おーい。大丈夫かー。」

佑は寝ている女の子を起こした。

「こんな時間に女一人で寝てたらあぶねえぞ」

「う~ん、、、ん~、、」

女の子は寝ぼけながら目を覚ました。

「あんた、、だれ、、、?」

「別に誰でもないよ、ただ危ないから起こしただけだ。」

「ああそう~、おやすみ~」

「だからそこで寝んなって。家帰って寝ろ」

「めんどくさ~い」

「めんどくさいじゃなくて、、いいから早く帰りな。」

「ん~むり~めんどい~」

女の子はそのまままた寝ようとした。

(どうしたもんか、、このままほっといてなんかあっても困るし、、、)

佑はどうしようか悩んだ末、とある決断をした。

「お前が帰る気がないなら俺が抱っこして俺んちに連れて帰るぞ?」

自分でもとんでもないことを言ってる気はしたが仕方がない。流石にこれで自分の家に帰ってくれるだろうと思ったのだ。

「ん~それでもいいよ~じゃあおやすみ~」

「おい、あんたには危機感ってもんがないのか?俺が家に連れて帰って何かするかもわかんないんだぞ?」

「ん~まあその時はその時だね~」

「いやだめだろ、、ちゃんと自分の身を大事にしろよ、、」

「まあでも君さ~私になんかする気あるの~?」

「いや、、ないけど、、」

「でしょ~だからいいよ~連れて帰ってくれても」

「じゃあほんとに連れて帰るからな?いいんだな?」

「いいよ~」

 そして佑は、夜飯を買って帰るつもりが女の子を連れて帰る羽目になった。

「なんであんなとこで寝てたんだ?」

佑は気になることを聞いてみることにした。

「ん~別に理由はないよ~」

「いっつもあそこで寝てるのか?」

「今日だけかな~たまたま帰るのめんどいな~って思ってた時にたまたまベンチがあったから~、そこでねよっかな~って」

「そんな理由かよ。何はともわれ危ないからな?変な人に連れ去られたりするかもしれないし、もう絶対すんなよ?」

「りょ~」

女の子はわかってるのかわかってないのかわからない声でそう言った。

家に帰ってきた佑は、女の子をソファーに降ろした。

「おい、ついたぞ。おーい起きろー」

「ん~ありがと~じゃあおやすみ~」

「おいそこで寝んな。布団出してやるから、そこで寝ろ。」

「ん~いいけど~君の寝るとこはあるの~?」

「俺はソファーで寝るからいいよ」

「そんなんだめだよ~わざわざ家に入れてくれたのに~」

「女の子をそんなソファーで寝させるわけにもいかないだろ」

「ん~じゃあ一緒に寝る?」

「は!?何言ってんだあんたは!いいから布団で寝ろ!わかったか?」

「りょ~」

そして佑は布団を用意し、女の子をそこに案内した。

「ほら、ここで寝ていいから」

「ありがと~優しいね~君、名前はなんていうの~?」

「俺は、、宮島佑です」

「私は山口歩美ね~よろしく~」

「まあよろしくって言っても今夜限りの仲だがな」

「そっか~今夜限りか~」

「なんだよ」

「なんでもな~い」

「じゃあ俺は寝るからな」

「おやすみ~」

「ああ」

そして佑はソファに行き深い眠りについた。



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