3/48
さくさくいくよ!
さくさくいくよ!
「わたしの砂時計って何ですか?」
「何言ってんのさ? 砂時計っていったらわかるでしょ?」
ぶんぶんぶんと、キョトンとした顔で首をふりふり。
「咲菜の命の時間の砂時計でしょ? 常識よ?」
「……なんで? わたし悪くないもん……」
「さあ! さくさくいくよ! そこ! じめじめしない! 」
「帰りたい! 帰してよ! おはなぱたけ!」
「はいはいはい! 無駄口叩いてる時間勿体ないよ! えい!」
パッと大きなキラキラ透き通った砂がさらさら落ちる砂時計が現れました。
「目に見えないとわからないのかな? これがあなたの時間だよ!」
さらさらさらさら……。
「……」
「さあ! さくさくいくよ! そこ! 覚悟を決めなよ!」