お話し致しましょう
お話し致しましょう
「それでは咲菜ちゃん! わたしとお話し致しましょうね!」
「えっ! どんなお話ししてくれるの? ぱなっぴ!」
「お話しはしませんよ? お話しするんです!」
「お話ししないのに? お話しするの?」
「そうですよ! お話しするんですよ! 何かわたしに聞きたい事とか、御座いませんか?」
くるくるくるくる……ヴリュン! ヴリュン! くるくるくるくる……ヴリュン! ヴリュン!
さらさらさらさらキラキラキラキラ……。
咲菜ちゃんは、くるくるくるくるヴリュンヴリュン廻る、るるるルーレットを指差して。
「これ! いつ止まるの!」
「それはあなた次第ですよ!」
「なにそれ? わたし次第とか言われても困るんだけど? やきもきしながら、とまれとまれとまれって言うくらしか出来ないもん!」
「コロココロ玉は咲菜ちゃん自身の心持ちですからね。あなたの心が穏やかに穏やかになれば成る程緩やかに緩やかになってゆきますよ。そして、るるるルーレットもいずれは止まると思いますよ」
「わたしの心が穏やかになれば止まるのか! ありがとう! ぱなっぴ!」
「どういたしまして! お役に立てましたかね?」
「なんとなくだけど、穏やかに穏やかにだね!」
「そう! 心穏やかに穏やかにだよ!」
「おはなぱたけは入って来ないでよ! 今はぱなっぴとお話ししてるんだからね!」
「あっそう! じゃあ! ちょっくら席外すからね! ぱなっぴに聞けばいいさ!」
そう言い残しておはなぱたけは、そそくさと忙しい忙しいと良いながら去ってゆきました。