ルーレットは微笑むのか……
ルーレットは微笑むのか……
パパパン! パン! パパパン! パパン
パン! パン! パン!
アリコッコたちの手拍子は続きます。
おはなぱたけがくるくる廻す、るるるルーレットの勢いは最高潮に達していきます。
咲菜ちゃんの意を決したその壱投に、みんなの緊張と注目が集まっています。
さらさらさらさら……。
くるくるくるくるくるくるくるくる……。
「咲菜いきま~す! えっ! ええい!」
咲菜ちゃんのお手々から、コロココロ玉が放たれました!
くるくるくるくる……。
ころこっここっこ!
くるくるくるくる……。
ころこっこ! ころこっこっこっこ!
くるくるくるくる……。
「さあ! どうなる!」
「何だかなからないけど! お願いします! 良い目に止まって下さい!」
咲菜ちゃんの思いが通じたのか通じていないのか分かりませんが、るるるルーレットに放たれたコロココロ玉はご機嫌麗しく、ころこっこ! ころこっこ! しておりましたが、突然るるるルーレットのその壱コマにピタリとへばり付きまして、ブリュリュンプリュリュンくるくるくるくるとヘンテコな音をおったてて、遠心力にこれくそ負けるものかと周回を重ねておりました。
「えっ? コロココロ玉くっついちゃったけど? どうなのこれであってるのかな? ねえ? おはなぱたけ!」
「……こんなの初めてなんだけど……」
おはなぱたけも困惑の表情が隠せません……。
「止まるまで見守るしかないでしょうね? いったいどのコマにへばりついてしまったのでしょうかね? なんと頑固なコロココロ玉でしょうね!」
ぱなっぴも壱言発したその後は、口をつぐんでしまいました。
るるるルーレットはブリュリュンプリュリュンくるくるくるくると少しづつその速度を緩めてゆきます。
説明も儘ならないるるるルーレットのいったい何と書かれたさの一コマに咲菜ちゃんのコロココロ玉はへばり付いちゃったんでしょうね……。