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雨雲
此処に居たらいけない
幼いあの子の肩を濡らして
次へ行こう
次へ行こう
此処に居てはいけない
お洒落なあの子の服を汚して
他所へ行こう
他所へ行こう
此処に居てもいけない
あの人の心に影を落として──
どんなに頑張っても
僕は太陽になれっこないから
何処へ行けばいいんだろう
何処へ行けばいいんだろう
そうして辿り着いたのは
乾いて荒れ果てた場所だった
近くて遠い かなしい昔
一度 来たことがあるような……
失いかけてた希望を託し
ひたすら雨を降らせる僕を
潤い始めた大地は見上げ
こぼれるような笑みをくれた
嫌われものの僕だって
愛される場所があったんだ
輝ける時代があったんだ




