あの空の神話
遥か昔は 天と地が
逆さまだったはず
ちっちゃな ちっちゃな神の子が
悪戯繰り返し
楽しい空を創ったんだ
神様創った白い地に
生まれたばかりの神の子は
早速暴れ出し
光の瓶が倒れて
眩しい太陽出来ちゃった
神様怒って叱ったら
生まれたばかりの神の子は
わんわん泣き出し
青い涙溢れて
一面青空出来ちゃった
神様怒って宥めたら
生まれたばかりの神の子は
ころりと機嫌直し
チョークで落書き始めて
白の浮雲出来ちゃった
そこで神様考えた
もう一つ地を創ろう
ちっちゃな ちっちゃな神の子が
悪戯出来ぬ様に
真っ黒に塗ったんだ
ところが出来立て黒い地に
生まれたばかりの神の子は
またまた暴れ出し
こんぺいとうをばら蒔いて
きらきらお星が出来ちゃった
神様弱って拾っていたら
生まれたばかりの神の子は
見かねて邪魔し出し
光のお皿置き忘れ
丸い月が出来ちゃった
そこで神様諦めた
天と地 ひっくり返し
ちっちゃな ちっちゃな人の子に
世界を託したけれど
僕らはちゃんと描けてるかな
今も天辺 見上げれば
くるくる動くはず
少しだけ育った神の子が
悪戯繰り返し
新たな空を創っている