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忘れゆく魔法

 

 僕が枯れ枝に魔法をかけると

 それは煌めく剣になる

 塀を飛び越え侍に


 私が木の実に魔法をかけると

 それは輝く宝石になる

 胸にかざしてブローチに


 僕が魔法でお喋りすると

 黄昏の風も答えてくれる

 今夜のおかずを教えてくれる


 私が魔法でお喋りすると

 鼻水子猫も答えてくれる

 お風邪に注意と教えてくれる


 辞書もないのに覚えた呪文だから

 忘れる時もいつの間にか

 それを受け止めた時

 僕らはもう

 大人の入り口に立っているのだろうか


「ずっと子供でいたい」と

 最後の呪文は届かない

 こんなに素敵な魔法の代わりに

 僕らは何を得てゆくのだろう


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― 新着の感想 ―
[良い点]  子どもの頃の自由さ。  想像力を少しはみ出して、日常のすぐ隣にあるのですよね。  大人になるにつれ、できることが増えてきたら。  それはきっと少し形を変えて。  夢を抱き、それを叶える…
[一言]  ふふふ。  大人になったら。大人の魔法を覚えればいいのです。  ここで、物語を紡げるのは、こどもには使えない魔法ですよ。
[良い点]  幼い頃に、木の実を拾ってネックレスにしたり、  泥団子がピカピカの宝物になったり、裏山が  グリーンゲイブルズになったりしたことを  思い出しました。  あのときのときめきは、もう味わ…
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