第十九話「過去と禁忌と変態理事長」
主)第二十話です。遂に第二十話になりました、しばらく過去編が続きます
〜1000年と5周期前〜
―どこかの森―
これでできた。願いの薬『アムラージュ』
願いの薬『アムラージュ』というのは使用者の願いを叶える霊薬と呼ばれていて、使用者が願えば不老不死にでも1つの国の王にでもなんにでもなれる、そんな霊薬なのだ
これで不老不死になれる…
と、不老不死になりたい、と願いながら霊薬を飲む。
「『能力値開示』」
ケイン
種族:元人間(不老不死)
年齢:10
HP:∞ MP:∞
適正属性:全属性
称号:悠久の魔術師 SSS級冒険者 素性の知れぬ魔術師
「よし、成功した。帝国だけには見つからないようにしないとな。何があるかも分からないし…」
素性の知れぬ魔術師、これは俺の冒険者での二つ名だ
さてと、そろそろ冒険者の街、『アルスタイン』にでも行くか
と、荷物をアイテムボックスの中に入れ、『アルスタイン』に向かった
「あー、動きたくないから浮遊魔法でいっか〜、『浮遊』」
と、浮遊魔法を使って空を飛ぶ
「そういえば、このローブも新しくしよっかな…」
今着ているローブも相当破れや汚れで目立っているのだ
「今お金余ってたかな…ギルドで確認しないとわかんないや…」
とギルドカードを見ると
「あ、書いてあるじゃん。えーと白金貨5億枚か。ってどんくらいだっけ?まあ、良いや、そもそも、師匠がまともに常識を教えなかったのがあるよな…」
俺の師匠はまともな常識を教えたことはなかった。お金は必要最低限の計算くらいしか教えてもらったことがない。そもそも、10歳でSSS級というのが異例すぎたらしい。
「学校か…」
師匠には学校に行くことをオススメされたが…
「あ、そろそろか、浮遊魔法はやっぱり速いね、そろそろフードも被るか」
と、フードを被り、ミスリルの腕輪を3つ、腕に嵌めた
「よし、これで大丈夫っと、あ、転移魔法使ったほうが早かったかな…失敗したな『転移』」
と、『アルスタイン』のギルドマスターの部屋に転移した
「よいしょっと」
「おい!どっから来た!」
「あ、お久〜」
「お久〜、じゃねーよ!何、転移魔法でここまで来とるんじゃ!」
「えー、良いじゃん、それに〜、ここに来たのは推薦状を書いてもらうため」
「推薦状?なんの推薦状だ?」
「王立魔術学園のに決まっているじゃないか、というより、俺はまだ10歳だぞ」
「ん?え?ああ、そういえば10歳だったか、アルファ」
「ハー、全く…ここ潰していい?」
「やめろ」
「冗談だ」
「まじのトーンでトリカブトを飲め、って言ってたあの頃と同じ顔してるぞ」
「あれはガチ」
「まあ、推薦状くらいは書いといてやるよ、他にはなんか無いのか?」
「あとはローブ買いに来ただけだしな」
「なら、さっさと行った、俺は今忙しいんだ」
「邪魔したな」
「邪魔だと思ってたならこういうことをするな」
「表は五月蝿いから嫌いなんだよ」
「まあ、表は五月蝿いよな、特に高ランク帯となると囲まれるだろ」
「まあ、しばらくは会えなくなるかもな」
「ああ、そうだな」
現在、俺はアルファとして冒険者活動を行っている。そして、現在籍は『アルスタイン』にあるのでアミタイル王国の国民であることになっており、アミタイルでは10歳以上の子供は必ず王都にある騎士学校、若しくは魔術学校に通うことが義務付けされている
そして、『転移』で路地裏に抜け、洋服屋でローブを見繕うことにした
「いらっしゃいませ〜」
「これの代わりになるようなローブを探しているんだが」
「分かりました、ローブですとこの辺りになりますね」
この黒のローブは裏地に装飾があるのか…まるで、満月の夜か…
「このローブにします」
「お支払いは銀貨10枚になりますが、ギルド口座経由でしょうか?」
「はい、それでお願いします」
「ではギルドカードのご提示をお願いします」
と、ギルドカードを提示し、店員は魔道具にカードをかざし
「はい、これでお会計が完了しました」
とカードを受け取り、店を後にし、路地裏に入って『転移』を使って王都に入る
「ローブを変えてから路地裏に入るか…」
とさっき買ったローブに着替え、フードを被る
「うん、いい感じ」
そして、路地裏から大通りに出て、王立魔術学園に向かった
「一周期ぶりか…王都に来るのも」
一周期前なにが有ったかと言うと、王都に百匹を超える黒竜が王都にやってきたのだった。その頃、まだ冒険者登録もしていなかった俺はとりあえず普通に上級魔法で全滅させると、グランドマスターに捕まりSSS級の冒険者として登録された。それ以降王都に来たことはなかった
「あのグラマスにまた会わなきゃならんのか…」
現在のグラマスはギルドのグランドマスターと王立魔術学園の理事長をしている。王立騎士学園はサブグランドマスターが理事長をしている
「ここか…やはり大きいな」
そして、王立魔術学園の門の前に着くと、門番がいた
「すみません、少々理事長にお話があるのですが…」
とミスリルの腕輪を見せると
「わ、分かりました。ご案内致します」
と理事長室に案内されると
「理事長、お会いしたいという人が…」
「入ってどうぞ」
と扉越しに女性の声が聞こえた
「あら〜、久しぶりじゃない〜、貴方達は持ち場に戻っていいわ」
「はっ」
「それで?なんのようかしら?求婚ならいつでも大歓迎よ」
「そうじゃなくて…はい、これ」
と推薦状を見せると
「あー、そういえば貴方って10歳なのね…、そうね…全試験免除でSクラス入学で良いわ、それでも多分常識はそんなにないだろうからしばらくは私が常識を教えてあげるわ、それ以外は自分で考えなさい」
「とりあえず、明日が入学試験になっているのよ、だけど、貴方は受けなくて大丈夫よ、試験場が破壊されるのだけは勘弁して欲しいからね」
「それより、俺に対しては必ず魅了をかけてくるのをどうにかしてくれませんかね」
「あら〜?なんのことかしら?」
「とぼけないでください」
「ケイン君のいけずー」
「しばらくは一緒に寝てあげますよ…どうせ、俺の部屋に進入することくらいは想定できるので」
「ケイン君は可愛いからね〜、どうしても理性がっ」
と鼻血を出して倒れた
これだから苦手だ
「いてて、ケイン君は可愛いな〜」
「仕事をしてください」
「裸姿を見せてくれてたら頑張る」
「嫌です」
「じゃあ寝ます」
と寝ようとすると
「あー、もう!分かりましたよ」
と上だけ脱ぐと
「下も脱いでもらえるともっと頑張れるわぁ〜」
流石にイラッときた。上裸だけでも恥ずかしいというのに
「グラマス、ちょっとこれだけでも恥ずかしいんですか…ら…」
と、下がスースーするので下を見ると脱がされていた
「変態」
「酷い!」
「勝手に脱がせといて…( ゜∀゜)・∵. グハッ!!」
とナイフが刺さり
「あー、ごめん〜滑らせちゃった〜」
「わざとですよね?」
と青色の炎を出しながら威圧すると
「ハハハハハハハハハハハハハハハ」
と笑ったのでナイフを投げ返した
「危ないわね〜、まあ、ケイン君の裸を見れたから仕事頑張れるわ〜」
「俺は最悪なんですけどね…」
「よし、終わったわ〜」
まじかよ、あんなにあったのに
「ケイン君を独り占めできるわ〜」
と抱きついてきた
「あー、温かいわね〜、魔力が多い証拠だわ〜」
「あの…門番が…来てます…」
「あ…し、失礼しました」
「ケイン君!客人が来てるなら言いなさいよ!」
と顔を赤くしていた
「とりあえず服着ていいから」
「脱がせといて何を言う」
「はい、なんでしょうか」
と門番と話し始める
「実は今年度はアルオール侯爵家のご長男が試験を受けるようでSクラスに入学できるように圧力をかけてきたみたいです」
「アルオール侯爵家…ね…そうね、ケイン君と戦って勝ったら許可してあげる。負けたら試験の結果を見て考える。そう伝えといて」
「分かりました」
「何、勝手に決めてるんですかね」
「まあまあ、この世界の常識を知る良い機会でしょ?」
「そうですね…うまく言いくるめられた感じがしましたけど、久しぶりの対人戦も悪くはないですね」
「でしょ?侯爵家にガツンとさ」
「分かりました。このお面、借りますね」
「ええ、良いわよ」
と理事長室を出て、競技場に向かった。そこには少し小太りのおじさんと自信に溢れる少年がいた
「さてと、やっときましたか、僕はアルトフェア・フォン・アルオールです」
「俺の名前はケイン、まあ、別の名前で活動していますが、今回はただのケインとしてお相手します。先手はそちらからで大丈夫ですよ」
「ほう、では遠慮なく『火炎弾』」
「良い火炎弾ですね、ですが…」
と火炎弾を指で消し
「この程度では俺を倒すことはできないですよ、本物の魔術師の威力を見せてあげましょうかね、『四元光弾』×20」
『四元光弾』というのは火・水・土・木の属性を混ぜた攻撃魔法に入る、そして、それを一気に20発分発動する
「なっ、攻撃魔法から我が身を護れ『攻魔障壁』」
「いつまで耐えれるのかな?」
一発当たっただけですぐ障壁にヒビが入っている
「何をやっている!バカ息子!侯爵家に泥を塗る気か!」
これは酷い扱いだな
「黙りなよ、おっさん、これはアンタの試合じゃないんだ、久々の対人戦で準備運動できそうだ、というのに、それを邪魔するなんてね、あ、不敬罪とか使おうとしてもすぐに有耶無耶にできるから、変なこと考えないようにね」
「誰がおっさんじゃ!」
「黙れ、デブ」
「なんじゃと!」
「だから、うっせー黙れこのデブって言ってるの『沈黙』」
「んー!んー!」
「これで五月蝿いやつはいなくなったな、あと2発」
2発中1発が障壁に当たると障壁は消え、残り1発はアルトフェアに向かい、当たる寸前で止まるとアルトフェアは恐怖で動けなくなった
「ちょっと手加減はしたからな」
「まだ、上が…あるのか…」
と緊張の糸が切れたのか地面に座り込んでいた
「あ、理事長、今来たんですか?」
「ええ、でもあの様子だと貴方が勝ったみたいね」
「俺が負けると?」
「愚問だったわね」
「んー!んー!」
「まさか沈黙魔法かけたの?」
「煩かったので黙らせただけですよ」
「あっそ、まあ、解いてあげて、話ができない」
「はい、解きました」
「この無礼者が!我を誰だと!」
「やっぱり五月蝿いわね」
「でしょ?『服従』」
「ちょっと…その魔法使えるの…」
「ええ、まあ」
「あとで私にも…」
「教えたら俺を服従するつもりでしょう?そんな事分かりきってますよ」
「いえ、そうじゃなくて悪い子たちのお仕置きとして、よ」
「そういうことなら良いですよ」
「やっ…」
「但し、俺に使ったら…分かりますよね?」
「え、ええ、分かっているわ」
「なら大丈夫です、くれぐれも僕のことがばれないように」
「勿論よ、それと、これは貴方の部屋の鍵よ」
「ありがとうございます」
「良いのよ、この世界は冒険者がいることで成り立っているようなものだから」
「まあ、そうですね」
「貴方はその頂点に君する存在…一番むさ苦しいのは辺境でCランクになったくらいで驕り高ぶる酒飲み野郎よ、その点貴方はまだ上を目指そうとしている、ほんと、貴方を見習って欲しいものだわ、一人っ子の貴方には競争相手はいなかった…それでも地道に努力をしてきた。ただただ酒を飲んで驕る奴はすぐに死んでいってしまうのに…ほんと、何回死亡報告を聞けば良いのかしらね…冒険者達には死んでいってほしくないのに…」
「あ、あのちょっと酒でも飲みました?」
「飲んでないんだけど語りすぎちゃったわ」
「疲れが溜まっていたんですよ」
「そうね…今日は付き合ってもらっても構わないかしら?」
「ええ、良いですよ」
主)第二十話、いかがでしたか?
もしよろしければ、ブクマ登録と応援コメントをよろしくおねがいします。
それにしても編集してる端末が勝手に落ちてまた編集先に戻ったりするのって結構大変…そろそろドキュメント別のところに分けよっかな…




