7 見合い=輿入れ=行儀見習い
お久しぶりです。
また、宜しくお願い致します。
リルド皇国へ向かうのは、所謂転移魔法を使うので、僅か数分の事だ。造作もない。
アンドリュー皇子は、28歳だが、まだ、側室の1人もいないのだそうだ。
妾は17歳だが、どんな変態なのか、心配で仕方ない。が、両親は、11歳の歳の差は全く意に返しておらず、側室すら居らぬのは好印象らしい。
今日見合ったなら、戻れるのだと思っていたが、そのまま皇太子妃教育が始まるとかで、婚礼迄ずっと留まるのらしい。
つまり、妾に可否権はなく、
つまり、妾は二度とこの地を踏めないと言う事だ。
王皇族であれば、生まれた時からの宿命として覚悟はあるものの、さみしくはある。
なぜ、彼を変態と思うかと言えば、心身共に健康な男子が、28になる迄側室の1人もおらぬとは、もしや男にしか興味がないのではないか、とか、あらぬ妄想を抱かぬものは少ない様な、、、とは、侍女たちの噂話である。
大抵は、男子は18、女子に至っては16で婚姻を結ぶ事が多く、妾ですら、ちょっとばかり、行き遅れ気味といえなくもない。
願わくは、変態でない事を、、、心から祈る妾ではある。