心の揺れ
おれは中学生二年生の山崎祐樹彼女なしの非リアだ。そんなおれにも好きな人ぐらいはいる。
ちょうどおれの隣に座っているのが俺の好きな人遊橋来未。彼女は頭がよくおれには片思いで十分な相手だ。
しかし、おれは彼女ができたことぐらいはあるのだがなぜかいつも以上に慎重になってしまうのだ。
たぶん、これが「本気で恋してる。」ということなのだろうか。
実際席が隣になったことが運命ならよかったのになー。おれのクラスは班長に選ばれたものが席を決めるんだからな。それでおれはその好きな人の隣になったというな。自分でも思うよ「きもい」って。
「おーい、山崎山崎。呼ばれてるよー」
そういったのは彼女だった。
「うわ!な、なに!?」
「先生に呼ばれてるよー」
急なことに驚いたおれだったがそのあとは平然を装って先生の方向に向かった。担任の酒井博文けっこうおちゃらけた先生でこの学校の中では好きなほうだ。そしてあだ名は博先生これはおれたちがつけたのではなくて最初の自己紹介で言ってきた。
「なんですか、博先生。」
「おう、山崎。これを持っていくのを手伝ってくれ」
「おれ以上に力が強いのはいっぱいいるじゃないですか。」
「いいじゃねえか、いいから行こうぜ。」
さて、そんなかんじのいつも通りの話がひと通りおわったら荷物を運び始めた。
「はい、お疲れさん。次もよろしくな。」
「次は別の人に頼んでくださいよ。」
そして先生と別れた後は自分のクラスに戻って自分の席に着いた。
「何してたの?」
「ん、いつも通りこき使われていただけだよ。」
「そうだったんだ、おつかれ。」
「おう」
そして、10月12日の一日の半分が終わった。
10月15日
今日は月曜日で大半の学生は憂鬱になる日だ。
当たり前だがその中におれはいる。
「どうしたの?そんな憂鬱そうな顔して。」
「憂鬱そうな顔じゃなくて憂鬱なんだよ。そんなお前はとてもうれしそうな顔をしていますねえ。見せつけですかこの野郎。」
「顔に出てる?」
「どっかいくんですか?お嬢様」
「なにそのお嬢様て。まあ今週の土曜にディズニーに行くんだー。」
「それはよかったんな、いってらっしゃい。」
「うん」
そんな風に彼女がうきうきと喋っているなかすこし頭に浮かぶものがあった。
-このままでいいのかな-
休みの二日間頭の中で考えていたものだった。こんなことを考えながら過ごしてきた。
キーンコーンカーンコーン
チャイムがなった。授業の始まりを知らせる。
一時間目は理科。
好きな科目だ。たぶんおれは理数系なのだろう。
難なく授業が終わり。10分の短い休み時間が訪れた。
「なあ、遊橋お前て好きな人いるのか?」
その言葉いつも話しているようにいつものトーンで急に口からこぼれた。
「え、いないよー。どうして?」
「い、、、いや少し気になっただけだ。」
「そっかー急に聞かれたからびっくりしたよ。」
そのあとの言葉が出てこなかった。
-お前のことが好きだって-