表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/5

旅客機の窓から、ある光(remix 2017)

ベージュの陽光、静止して流れていく。伝わっていく、

雲の大地が途切れ、そのふちは滝や崖のような曲線を描いていた。

見下ろすなり陸地の湾曲、同じように海岸線が続いている。


       「雲平線だね」

「造語ですか?」

       「造語だよ」


雲平線は青い空とベージュの雲との間に黄色くふちどられ、ふちの

上辺には黄緑のもやが浮いている。海がしばらく進み、陽光が届きにくい位置を訪れると

真っ白な

裸の岩石のような雲が固まっていた。


       「それは固形の流動体」


雲の背中に洗剤の泡がなだれこむ。

ときにそれは羽毛の絨毯を逆撫でさせたかのようにも見えて

暗い肌は一層黄色い線を、黄緑のもやを、(遠くに感じられ、

寒気が胸をすくうのだった。


雲の表面のおうとつによって高い場所は白く、深い場所は暗く

濃淡を二分させ、

そこへ細められた陽が差し込まれた。それは

まるでマグマのような、マグマのような、


「見てください。光の川ですよ!」


陽光は雲の上に赤い水を引いていた。

燃えるように赤い夕焼けの河流だった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ