ええーーーーーーー!!!!!!?????
ガララッ
「おはよー!」
爽やかな笑顔で挨拶。親友はこれを(学校での)朝の日課と呼んでいる。
爽やかな笑顔をすると心も爽やかになるらしい。俺はそんなこと絶対あり得ない。あんな奴らにかける言葉なんて無いな。
「おはよー♡要君♡」
「おーかなめーおはよー!」
「おっす!要!」
要の言葉にクラスメイトはすぐに反応する。
が、後ろにいる麗留を見ると、皆嫌そうな顔をする。
「かなめー、こっち来いよー」
よく、要とつるんでいる金城 耕が要に手招きする。
「れい、行こう?」
要の誘いでもあいつらの所には行きたくない。
「俺は大丈夫だから、行ってきていいよ?」
やんわり拒絶する。
「そうか」
かなは寂しそうな顔をしたが、俺は気付かない振りをして自分の席に着いた。
俺の席は教卓から見て右の1番後ろ。窓側だから1番いい席だ。
(あいつ、今日も来てんのかよ)
(そろそろ転校しないかな?)
(なあ、見たか?あいつ、要から白靴下無理やり借りてたぜ?)
(うわぁ、まじかよ!最低だな)
コソコソ言ってるつもりなのか、わざと聞こえるように言っているのか…。こういうとこだけ凄いよなこのクラス。
何か話違うし。笑
忘れたのがかなで、貸したの俺だけど…。
キーンコーンカーンコーン
「起立」
ガタガタ
「礼」
『おはよーございまーす』
「着席」
級長はもちろんかなだ。
副級長は女子のリーダー的存在の金本 紗綾だ。紗綾は女子の中でも断トツの美人だ。席次もそこそこ良い。
俺は皆の声が聞こえなくなるよう、ミュージックプレイヤーを取り出し音楽を聴き始める。
******
昼食の時間になった。
俺は屋上でいつも食べる。
金城達の姿を視界に入れない様にするためだ。
「おい、雨森。ちょっと手伝え」
どこぞの誰かさんの所為で今日は無理みたいだ。
「何ですか、佐野先生」
「これを職員室まで運んでくれ」
「…わかりました」
佐野先生は理科の先生だ。普段は。
俺が10歳の頃から雨森一族に薬物の事を知るために弟子入りしている。だから、高校に入る前からの知り合いだ。
「麗留。どうだ2学期初日は?」
「まあまあですね」
佐野先生はこの言葉に顔を顰める。
「まだ、イジメられているのか?」
…同情とかいらないんだけど。
スタスタと佐野先生を追い越して歩いて行く。
別にイジメって程じゃないし。どっちかと言えば、クラスメイトに嫌われてる、ぐらいかな?あいつら根性ないから本格的なイジメはしないんだよな。笑笑
てか俺、金城 耕と金本 紗綾以外の名前知らねー笑
ガララッ
「佐野先生、早くして下さい」
ちょっとキツかったかな?まあ、佐野先生だからいいか。
「先に入っていいぞ、雨森」
佐野先生の言葉を聞いてすぐに入る
「失礼します」
プリントを佐野先生の机に置いて、教室に戻る。
「失礼しました」
はあ、疲れた。あの先生苦手なんだよな、俺の姉ちゃんみたいで。
おれの姉ちゃんは剣道師範で剣道界ではそれなりに有名だ。各県を飛び回っている。どこにいるかわからないけどな笑
そんで、姉ちゃんと佐野先生は同級生で親友だ。だからか、性格が似ている。
ちなみに、かなの姉ちゃんも同級生だ。
ん?俺の足元が何か光った…?
最近多いなこういうの、疲れが溜まってんのか?
まあいいや、今日は早く寝よう。
教室で弁当を取って、いざ屋上へ!!
「麗留ー、一緒に食べる奴いないんだったら一緒に食べてやってもいいぞ?」
seid 耕(笑)
「あ?嫌、いい」
誰が一緒に食べるかバーカ。笑
「おいおい耕、あいつはボッチでいいんだよ」
seid 耕の取り巻きA(笑)
そうそう、ほっといてくれ。
「れいー?一緒に食うか?」
…。seid 親愛なる親友
「いや、大丈夫だよ?」
俺のこの言葉にざわつくクラスメイト。
(あいつ、要の誘い断りやがった)
(要と仲がいいからって調子のんなよ!?)
あやや、言っちゃダメなやつだった?まあいいや。これ以上好感度下がらないっしょ。
チカッ
ん?また足元光った?
チカッ
ん?クラスメイトの足元も光った?
ガララッ
佐野先生が入ってくる。
「おーい要。生徒会会議、放課後あるみたいだぞー」
佐野先生は生徒会委員の先生だ。
チカッ
あれ?佐野先生の足元も光った?
チカッ
チカッ
流石のクラスメイトも気付いたらしい。
「おい!何か光らなかったか?」
1番に気付いたのは耕だ。
チカッチカッ
「うおっ!床が何か光った!!??」
やっとかなは気付いたらしい。
チカッチカッチカッ
何か光る間隔が早くなってないか?
チカッチカッチカッチカッ
嫌な予感がする…。
ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
頭に響く金属音がクラス中に響き渡る。
「ぐぁ。頭に、響…く」
一人、また一人と次々に頭を抑えて蹲る。
キュィィィィィィィィィィン
ピカッ
今度は違う金属音がして床が光る。その光に皆目を覆う。
チカッ
この光と共に足元にクラス中の床を覆う大きい魔法陣がかかれる。
ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ピカッ
また起こった金属音と光に全員気を失ってしまった。
誤字などがありましたら教えて下さいm(_ _)m
最後まで読んでくださりありがとうございました\(^o^)/