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つとむの理想論

前田つとむ22歳。


彼女いない歴22年。


今まさに俺の時代が来ようとしている。


そう、今こそ、この流れを掴み取るのだ。


そして、長かった就活戦争を今日で終え、明日からはストレスの無い、素敵な毎日をひたすら楽しむのだ。


俺は、ついに最終面接まで進む事が許された。


しかも、ここは俺の第一志望にしていた一流企業の最終面接。


今、俺の目の前にはズラリと、ここの企業のお偉いさん五人が並んで座っている。

その中で真ん中にいる、バーコードハゲの一番偉そうなオッサンが社長だろうか?

そのオッサンが俺に質問をしてきた。



「あなたが今日まで就活をしていて、何か気付いた事はありますか?」




俺は笑顔で堂々と答えた。



「就活はナンパによく似ていると思います。」




俺の堂々とした答えに五人の面接官全員が笑顔で頷く。


フフフ。



良い感じだ。


なかなかの良い印象を持って貰えてるに違いない。



すると再び、真ん中のオッサン社長が喋り出した。



「それでは、最後あなたに適性診断をやって頂こうと思います。我が社の製品を実際に身をもって体験して頂いて、そこで最終的な採用を決定したいと思います」



すると突然、後ろの扉が開き、俺の大好きな柴咲○ウそっくりな女の人が何かを片手に持って入ってきた。


そして笑顔で俺の前に立ち、次の瞬間、俺のズボンとパンツは彼女によって勢いよく下におろされた。


「えっ!?ちょっと!!えぇ!?いきなり何するんですか!!」


慌てた俺にオッサン社長が笑顔で説明をする。


「先程も言いました通り、あなたには最後の課題として我が社の新開発のコンドームを使って、我々の目の前で実際に彼女とプレイをして貰います。この状況の中で堂々とフィニッシュができれば合格です」


すると目の前の女の人は自分もスカートの中から真っ赤なパンティーをおろして、俺に一礼をして、俺のモノを一生懸命上下にこすり始めた。俺のモノを巨大化させて、コンドームを装着するために・・・


―シコシコ、シコシコ


しかし、せっかく俺の大好きな柴咲○ウ、そっくりな女の人が、こすってくれているにも関わらず、俺のモノは縮んだままだ・・・。


そんな俺を彼女はせかしてくる


「前田さん!!とりあえず、早く大きくしてもらえませんか?私、さっさと終わらせたいんですけど!!」

・・・うぅ・・・そう言われても


面接官達はこちらを見ながら、ため息をついている。

その後、三分ほど沈黙が続き、やがてオッサンが口を開いた。


「あなたにはガッカリですね。せっかく、激しいプレイが見れると思ったのに、しかもブスだったらイケる物もイケなくなるだろうと思って、わざわざ、あなた好みの相手まで用意したのに・・・、まさかねぇ・・・、フィニッシュどころか、我が社の製品の装着さえも拒むとは・・・、もういいです。それが我社に対するあなたの答えなのでしょう。では、今回あなたとはご縁が・・・」


「ちょっと待って下さい!!もう少しだけ、自分でさせて下さい!!いつもとペースが違うので反応が悪いんです!!」


そう叫んで、俺は自分のモノを一心不乱にこすり始めた。



内定は目の前なんだ!!



こんな事で落ちてたまるか!!



しかも、目の前の柴咲○ウ、そっくり女の人とプレイできるって事は、童貞も卒業できるって事じゃないか!!内定もゲットできて、童貞も卒業できるなんて!!そんなの最高じゃないか!!



くそ!!



くそっ!!くそっ!!



ちくしょ!!



なんでだよ!!



なんでフニャっちゃってんだよ!!


頼む!!早くいつもみたいに巨大化してくれ!!




立て!!




立て!!



立つんだぁああぁ(;゜д゜)!!



・・・―――




目を開けて、俺は恐る恐る股間を見た・・・、すると、そこには、カーテンのすき間から太陽の光をいっぱいに浴びながら、いつも通り元気にテントを張った相棒が存在した。



あぁ・・・よかった・・・立ってる・・・


俺はホッとした。



そして、冷静になって自分の周りを見渡すと、昨日の飲み会で散らばったビールの缶に囲まれて、パンツ一丁のマサシさんが大の字でイビキをかいて寝ている。


そうか・・・・・・夢か。


時計を見ると針は午後1時を過ぎている・・・。



「・・・マサシさん起きて下さいもう1時ッスよ」



「・・・んん?・・・あぁ・・・つとむ、うるせぇよ」



・・・FACK・・・俺はこの言葉を口には出さず、無言で部屋の掃除を始めた。


・・・・・3時間後・・・・・


「あぁ〜頭痛てぇ〜、おっ、つとむ起きてたん?えっ!?てか、もう4時かよ!!お前起きてたんなら起こせよ!!せっかくの休みがもったいないやんか!!」



・・・先輩殺して良いですか?



「いやいや、マサシさん・・・僕、一回、1時頃に先輩を起こしましたよ」



「あぁ・・・?記憶にねぇわぁ・・・、てかヤベー!!つとむ!!早く出かける支度しろ!!昨日のマック行くばい!!」



「えっ・・・!?マジで行くんですか!?てか、昨日の夜、今日は履歴書の指導してくれるって言ってたじゃないですか!!」



「それは、もう少し早く起きていたらの場合だ!!常に時間は待ってくれない、動き続けてるのだ!!大丈夫!!今日は予定変更で面接の練習だ!!行くぞ!!」



こうして、俺達は昨日マサシさんがひっかけた可愛い店員さんのいるマックへと向かった。


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