第73話、幼女の帝国【連載化案緊急座談会】総統たんと一緒♡
「──『小説家になろう』をご覧の推定三千万人の、異世界転生希望のヒキオタニートのお兄ちゃん&お姉ちゃん、初めまして☆ 別サイト『カクヨム』オンリーで連載中の、超問題Web小説『転生法』の擬人化キャラにして、実は『ツンデレ気味の妹(しかも幼女)』という、あざといキャラ付けでお馴染みの、『転生法ちゃん』だよ♡」
「……私は、『小説家になろう』オンリーで連載中の、これまた超問題作『なろうの女神が支配する』の前回第72話において、驚愕のTS転生を果たして美幼女となった、HN『総統たん』だ」
「さて今回は、前回まで二話にわたってお送りした、完全新作案『幼女の帝国』【プロトタイプ】の連載化に関して、どのようなシリーズ展開があり得るのか? そもそも連載化は可能なのか? 連載化に当たって【プロトタイプ】における諸設定を変える必要はあるのか? ──等々について、これから私たち二人で語り合っていきたいと思います!」
「──待て待て待て待て、ちょっと、待てえええい!!!」
「……ど、どうしたの、総統たん、いきなり大声なんか出したりして?」
「いきなりも何も、何で『小説家になろう』オンリーの『幼女の帝国』について、『カクヨム』オンリーの『転生法』の擬人化キャラである、貴様と語り合っていかねばならないのだ⁉」
「ああ、そういうこと。うん、確かにちょっとばかし説明不足だし、読者様に対しても不親切だったね! 反省反省☆」
「──軽っ⁉」
「実はですねえ、元々『20世紀最大のカリスマ政治家』であられる『某総統』殿の、TS美少女化を示唆したのは、うちの作品のほうが先だったのですよ」
「ほう、そうだったのか?」
「ほら、現代日本のWeb小説って、馬鹿の一つ覚えみたいに、歴史上の有名人たちを、こぞってTS美少女化させる作品ばかりじゃない? だったらかの悪名高き『アドルフ=ヒトラー』を、TS美少女化した作品を創ってみたらあ?──って、煽ってやったのよ♫」
「悪名高きって…………まあ、そうだな、確かに私を題材にして、ふざけたTS系Web小説なんぞを創った日には、各方面との間で、いろいろと軋轢が生じる怖れがあるよな」
「そしたらさあ、何と今回、本作の作者自身が、総統をTS幼女化した作品を創っちゃったじゃない? もう、『転生法』の擬人化キャラである私としては、大爆笑よw」
「……そういういきさつがあったのか? 私はてっきり、同じ作者の作品の『ワルキューレの息子たち』が、第七回ネット小説大賞の運営様から公式にご感想をいただいた際に、改めてメインモチーフにした『ヒトラーユーゲント』をネットで調べてみると、同様の第三帝国の若年層向け組織として、『ドイツ幼女団』という何とも素敵ネームな団体があることを知って、発作的に本作を書き殴ったとばかり思っていたのだが?」
「うん、それで大体合っているわ。最初は別に『総統』まで登場させるつもりは無かったようだし。作品の基本テイストも、ほとんど全員が幼女化してしまったドイツ第三帝国を舞台にした、『ほのぼの日常ギャグ』か、悪くても『ブラックジョーク』程度に抑えるつもりだったそうだよ」
「それがどうして、こうなった⁉」
「……そこは、ほら、『大人の事情』って、やつよ」
「……ああ、うん、確かに。まがいなりにも、『私』をメインキャラに据えた作品で、『ほのぼの日常ギャグ』や『ブラックジョーク』を展開していたら、『不謹慎』とか何とかと、お叱りを受けかねないよな」
「いや、作者の個人的意見としては、あのような人類史上最悪の戦禍において、あなた一人を『悪者』にする風潮に与する気はさらさら無いようなんだけど、何と言っても歴史上屈指の『独裁帝国』の為政者が、わざわざ『異世界転生の秘術』なんて胡散臭い業を使って、しかもこともあろうに『幼女化』したのなら、そこにはやはり余人が考えつかないような『陰謀』があったほうが、作品自体を盛り上げる意味でも好ましいじゃない?」
「……まあ、そう言ったこともありがちなのも理解できるが、でも、いいのか? 例の『ワルキューレの息子たち』の公式感想において、『いくら不死の吸血鬼の兵士とはいえ、いまだいたいけな少年たちを、一方的に虐殺してしまうのは、いかがなものか?』と苦言を呈されていたというのに、今回のエピソードにおいても、他ならぬ私が言うのも何だが、ただ単に肉体を利用されていただけの幼女を、あのように問答無用に銃殺なんかして?」
「あ、うん、一応他のアイディアとして、それこそ『ワルキューレの息子たち』の流れを汲んで、バイオテクノロジーによって幼女の身の内に『吸血鬼の遺伝子』を組み込んで『不死の幼女軍団』にしたり、むしろすでに戦争に負けている時点において、総統以下のナチスの幹部や最終決戦部隊『人狼』が、ファンタジー異世界に転生して、全員『エルフの美幼女』になるといった案も、考えてはいたんだけどねえ……」
「どこの『HEL○SING』や『ナ○ス・ファンタジー』だ」
「今回の【プロトタイプ】においては、あくまでも世界観については史実に合わせることによって、『ナチス幹部の幼女化』という、いくら何でもアリのWeb小説とはいえ、あまりの『狂気』さと『異常』さとを、浮き彫りにしようとしたわけなのよ」
「……だからと言って、いくら中身が『悪の独裁者』とはいえ、肉体的には紛う方なき『幼女』を、いきなり銃殺するなんて、私の冷酷さを必要以上に喧伝することになるのは言うまでもなく、作者自身の『幼女スキー』の看板にも傷がつくのではないのか?」
「──はん、これだから、『ヘタレ提督』は。『幼女スキー』だからこそむしろ、幼女を過酷な境遇に陥れることによって、より劇的に描写するといった、逆説的な演出方法をとるべきなのよ⁉」
「……え、私、何を怒られているの? それは私は提督ではなく、総統なんですけど?」
「その証拠に、『艦○れ』の海○棲姫の一員である『ほっ○ちゃん』を見なさい。何かイベントがあるごとに、ひどい目に遭っているけど、むしろ『敵キャラ』であるほっ○ちゃんの人気はうなぎ登りとなって、ただ与えられたクエストをこなしたに過ぎない、『正義側』の『艦む○め』たちに対する、提督たちのヘイト値が増大するばかりでしょうが⁉」
「何を言っているのか、さっぱりわからんが、確かにいたいけな幼女から、クリスマスプレゼントやひな祭り用の菱餅を強奪するは、感心せんな」
「実は今回の【プロトタイプ】においても、ナチスの幹部や人狼に乗っ取られた幼女たちが、反政府主義者や適性国民に対して残虐な行為をとるといった、深○棲姫やセ○レーンや○桜の睦月型駆○艦同様に、あくまでも『悪役』としてアピールする予定だったのよ」
「……ああ、確かに本作においても、殺された幼女本人どころかその親さえも、『総統や国家に利用されて本望』とかいった、すでに完全にナチス思想に洗脳され切っているようなことを、示唆していたからなあ」
「それに、いたいけな幼女が悪役として登場するほうが、ある種の訓練された『お兄ちゃんやお姉ちゃん』の読者や提督や司令官の皆様におかれても、非常にウケが良かったりするもんね♡」
「うむ、いまだ我が帝国──特にその『軍装』が、イラストレーターの皆さんを中心にしてウケているのも、やはり『悪の魅力』というものだろうな」
「そして何よりも、あのように幼女の命を非情にも『使い捨て』にしたのも、今回帝国首脳陣が行った、『異世界転生の秘術』が、いかに非人道的なものであるのかを、アピールする狙いがあったわけなのよ」
「異世界転生の非人道性って…………ああ、作者お得意の、『死に戻り』を始めとする、『ゲーム脳転生作品』に対するアンチテーゼか」
「そうそう。ここで【プロトタイプ】における、『異世界転生の秘術』や『死に戻り』の具体的な仕組みについて述べておくと、もはや本作ではすっかりお馴染みの、あくまでも第二次世界大戦中の、実在の『ドイツ幼女団』に所属していた生粋の幼女の皆さんを、強制的に集合的無意識にアクセスさせて、ナチスの幹部の『記憶や知識』を脳みそに刷り込んで、自分のことを完全にナチスの幹部であるように思い込ませて、正真正銘幼女でありながら、史実通りにナチスの高官として戦争を指導したり、自国他国を問わず残虐な行為を行わせつつ、総統やその他のナチス高官の本物の肉体は秘密の場所に温存し続けるといった、『使い捨ての影武者』的存在にされているわけなの」
「ここで一番重要なのは、本作内で『総統ヒトラー』と振る舞っているのは、あくまでも何の罪も無い幼女ということだよな」
「その通り! よってヒトラー最大の政敵であるイギリスのチャーチルなんかは、うかつに手を出すことができずにいるし、(白人限定であるが)人権意識の高いアメリカにおいても、民衆が『幼女帝国との戦争絶対反対』の立場をとっていたりするし、史実通りに軍を動かすことができずに、ルーズベルトの進退が窮まっちゃうの(ざまぁ)♡」
「スターリンあたりだったら、嬉々として幼女を殺しそうだけどな」
「そしたら、スターリンと同じ穴の狢である、戦争大好きチャーチルあたりも乗ってきたりしてねw 『赤軍と組んで、イランの幼女を殲滅だあ!』とかね(史実『イラン進駐』)」
「……それで、ついでにWeb小説における、『死に戻り』の闇も、アピールしたと?」
「ほんと、本作の作者の『ゲーム脳嫌い』も、ここに極まれりって感じよね。Web小説において馬鹿の一つ覚えみたいに繰り返されている『死に戻り』って、物理法則的に絶対実現不可能な『ループ』や『タイムスリップ』と言うよりも、『ゲーム脳作家』ならではの、まんま『セーブシステム』そのものなんだけど、セーブなんて、たとえ異世界といえどもれっきとした『現実世界』において、実現したりするかってえの! 確かにセーブシステムが無かったら、仮に『死に戻り』の代表的作品の主人公を『帝国主義的軍需企業、旧中島飛行機の現代における自動車製作部門』君、略して『スバ…………もとい、ナカジマ』君と呼ぶことにするけど、ナカジマ君は困難な事件に当たるたびに、主観的にそのつど無限に『死に戻り』を繰り返して、どうにかこうにか乗り越えているのに対して、何の関係もない第三者から見れば、どんな困難な問題も必ず一発で解決しているという、何の苦労も知らないスーパー主人公にしか見えないという『問題①』と、更には何と、新たにn回目の『難問』に当たる際には、本当にこれまでのn−1回目までの難問をすべて一発で解決してから、新たなるn回目の難問に挑まなくてはならない(つまり、一回でも難問解決に失敗して死んでしまった場合には、連載開始時点に戻らないとおかしい)という、物理的にも確率論的にもナカジマ君の体力やSAN値の維持的にも、絶対に実現不可能と思われる『問題②』とを、両方共完璧に解決するためには、もはやすでに成し遂げた難問に対しては、重ねて解決する必要を無くしてしまう、ゲームそのまんまの『セーブシステム』を導入せざるを得ないというのも、わからないこともないけれど、ナカジマ君の主観としてはともかく、第三者の客観的視点においては、彼らが実際に存在している『現実世界』というものは、一体どんな風に見えているの? 『セーブ時点以前の世界は、一切存在していないのだ!』とか、『実はこの世界はセーブ時点において、新たに生み出されたのだ!』とかいった、時代遅れの三流メタ作品的な世界観になっているの?」
「……うわあ、相変わらずの長文での、『死に戻りディスり』、ご苦労サマ(棒)。でもまあ、『セーブシステム』はもちろん、『同一人物が同じ肉体でもって同じ時空間を何度も何度も繰り返す』なんていう、『ループ』とか『タイムスリップ』などの、三流SF小説やラノベならではの眉唾物が、量子論等の物理法則に則れば、絶対に実現不可能なのは、確かだよな」
「そうなのよお、結局Web小説等における『死に戻り』を、例えば異世界等において実際に実現しようとすると、現代日本から異世界転生してきた主人公は、死んでしまうたびに更に異世界『転生』を繰り返すことで、寄生する肉体を変えて、異世界人をあたかもゲームのコマであるかのように使い潰すことによって、事実上の『死に戻り』を行う以外は無いってことなのよ」
「つまり本作においては、絶対的独裁者である私が、まさにその『異世界転生の秘術』を利用して、自国の幼女の身体を使い捨てにすることによって、事実上の『不死』を実現しているってわけなんだな?」
「まあ、『死に戻り』って言うなれば、『ゲーム脳』ならではの、『不死』の実現そのものだからねえ」
「そんな風な言い方をされたら、まるで私まで『ゲーム脳』みたいで、ムカつくう!」
「うふふっ、そもそもドイツ第三帝国自体が、『中二病』の走りみたいなものなんだし、それこそ『目くそ鼻くそ』なんじゃないの? ──まあ、以上に述べたように、本作を連載化するに当たっては、いろいろとアイディアが山盛り一杯あるので、いかなる作品展開も可能と思われるから、読者の皆様方におかれましても、『こんな風に幼女軍団を活躍させて欲しい』とか言ったご要望がお有りでしたら、どしどしお寄せくださいね♡」




