第332話、【連載100回突破記念】武蔵×金剛、戦艦娘座談会♡(後編)
金剛姫「これについては、まさに私自身が、妹たちにとっての『ソウルジ○ム』に当たる『魔女の魂』を使って、身も心を完全にコントロールして、清霜さんと戦わせる場面において、大いに活用させていただきましたよね♫」
武蔵野百合庵「……ああ、本当に物理的に『形を失わせる』ことによって、無理やり『瞬間移動』をさせるといった、むちゃくちゃな戦法をやっていたっけ」
金剛姫「それも『ほ○らちゃん』の固有魔法である、『時間操作』の応用なんですけどね」
武蔵野百合庵「確かにあれには、驚かされたな。──あくまでも、『エグ過ぎる』と言う意味でだがな」
金剛姫「エグいと言うのなら、むしろ『い○ちの輝き』のほうかと思われますけど?」
武蔵野百合庵「──おいっ、何でいきなり、『大○万博のシンボルロゴ』をディスるんだよ⁉」
金剛姫「実は『天の助け』の2番目が、まさにこの『い○ちの輝き』なんですもの!」
武蔵野百合庵「ええっ、あのいかにも『忍び寄る混沌』てな感じのやつが、『天の助け』だと⁉」
金剛姫「──そう、『忍び寄る混沌』、つまりは『クトゥルフ』なのでございます! 本作を始めとしてこの作品の作者は、クトゥルフ系不定形暗黒生物『ショゴス』の変化能力を、すべての基本設定にしながらも、なぜか『沙○の唄』ばりに『ショゴス=美少女』といった、間違ったラノベ的認識に陥っていたのですが、例の『い○ちの輝き』との奇跡的な邂逅により、真実に目覚めたのです! ショゴスとは──すべての生物の原初の姿とは、本当は醜悪極まりないことを!」
武蔵野百合庵「……ああ、それであのバトルにおいて、攻撃する側も攻撃を受ける側も、形を失いショゴス化するごとに、無数の青い瞳の生えた紅い肉塊に変化していたのか」
金剛姫「そして何よりも、可憐なる美少女が、実は醜きショゴスでできているという、この衝撃的『ギャップ萌え』こそが、そそるのです!」
武蔵野百合庵「結局、『沙○の唄』じゃねえか⁉」
金剛姫「しかもこうして初心に返って、『ショゴスの何たるか』を再確認したからこそ、最後の奇跡へとたどり着けたのですわ!」
武蔵野百合庵「最後の奇跡って、つまり『アレ』か⁉」
金剛姫「そうです、本来は『海戦』兵器である軍艦擬人化少女が、なんと新たに『翼』を得ることで、『空戦』をも制したことなのです!」
武蔵野百合庵「……え、ちょっと待って。ショゴスの化身の美少女が、最後の最後で『翼』を得るって、もろ『沙○の唄』じゃん?」
金剛姫「違います、これの元ネタは、『戦翼のシグル○リーヴァ』なのでございます!」
武蔵野百合庵「『戦翼のシグル○リーヴァ』って、ほんの一昨日放映&配信が始まったばかりの、完全新作オリジナルアニメじゃないか⁉」
金剛姫「そうなのです、何とこの作品の売りの一つに、『最初から固定翼がついている普通の軍用機に、なぜか追加で鳥の翼が生える』というのがあって、その珍妙極まるインパクトのために、ネット上で『笑撃的』なまでに話題騒然となったのですが、むしろ本作の作者においては、『天啓』を授かったのです、『軍用機では無く、軍艦──それも「艦む○」に翼を生やしたら、面白いんじゃないか?』、と」
武蔵野百合庵「──我々軍艦擬人化少女に、鳥の翼を生やすって、何だそりゃ⁉」
金剛姫「今更何をおっしゃっているのです? 私たちは本来は軍艦でありながら、こうして『少女の肉体』を与えられているのですよ? それを今更翼の一つ二つを与えられたからって、別におかしくも何とも無いでしょうが」
武蔵野百合庵「あ」
金剛姫「しかも先ほども申しましたように、我々を構成している基本ベースは、変幻自在のショゴスなのですからね、背中に鳥の翼を生やすくらい、お安い御用なのですよ」
武蔵野百合庵「た、確かに」
金剛姫「それに何と申しましても、そもそも単なる軍艦としては『海戦』能力のみだったところに、人間の肉体を与えられることによって『陸戦』能力を手に入れて、更にはこのように翼を与えられて『空戦』能力すらも得ることによって、私たち金剛四姉妹は、前述の『自爆戦法』や『瞬間移動能力』をも併せまして、非常に戦い方の幅が広がり、これまでに無い画期的なバトルシーンを実現することができたわけなのでございます」
武蔵野百合庵「──‼」
金剛姫「どうです、これぞまさに、『予想外の奇跡の連続』以外の、何物でもありませんでしょう?」
武蔵野百合庵「う、うん、まあ、そうかな?」
金剛姫「おや、何かまだ、ご疑問でも?」
武蔵野百合庵「──いや、むしろこれってすべて、本作の作者の考え方がひねくれにひねくれているから、普通のやつだったらスルーするようなことを、あれこれ無駄に考え込んで、無理やり『独自設定』をひねり出しているだけじゃないのか?」
金剛姫「ええ、その通りですけど?」
武蔵野百合庵「そうだよなあ、普通『ま○マギ』を見ていて、魔法少女を自爆させようなんて思わないし、あまつさえ美少女ヒロインを、『い○ちの輝き』そのままな醜悪な肉塊に変質させようなんてしないし、『海戦特化』の艦む○に、翼を与えて『空戦』をさせようなんて考えつかないよなあ?」
金剛姫「しかし、『創作者』としては、けして間違ってはおらず、作品的にも、ちゃんと面白くなったでしょ?」
武蔵野百合庵「──うっ」
金剛姫「そうなのです、今回わざわざこうして【座談会】を組んだのも、何よりもこのことをアピールするためなのです。人と同じこととしていても、けして『新しい作品』は創れません。実はアイディアだけなら、至るところに転がっているのであって、後は創作家の皆様が、『自分独自の視点』で捕らえることができて、真に独創的な作品を創れるかどうかこそが、問題なだけですわ♡」
武蔵野百合庵「とは言っても、これってほとんどすべて、『元ネタ』があるんじゃないか? オリジナリティ的には、大丈夫なのかよ⁉」
金剛姫「心配ご無用、別にそっくりそのまま自作に取り込んだわけでは無く、ちゃんと『独自設定』に昇華させておりますから。『実はショゴスであるゆえに不死身の肉体となった艦む○』を、自爆特攻や瞬間移動させたり、翼を与えて空を飛ばせたりするのが、『ま○マギ』や『い○ちの輝き』や『戦翼のシグル○リーヴァ』が元ネタだと、気がつく人なんていないでしょう。これぞまさに、すでに『独自設定』と成り変わっているゆえなのですわ」
武蔵野百合庵「確かに、ショゴスの美少女に翼を生やさせるなんて、いいとこ『沙○の唄』くらいしか思い浮かばないし、『ま○マギ』や『い○ちの輝き』や『戦翼のシグル○リーヴァ』を連想する者なんて、ほぼ皆無だろうな」
金剛姫「──とはいえ、作者に対して素晴らしい『発想の転換』を与えてくださったのは事実ですので、こうしてお世話になった作品のお名前をお挙げしたといった次第でございます。どうもありがとうございました!」
武蔵野百合庵「……まあ、黙ってパクってそのまんま何の加工もせずに、自作に引用するよりはマシとは思うが、本当に大丈夫なのか、これって?」




