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第201話、【異世界×将棋編・最終編】チートなんかじゃないからこそ、君には無限の未来があるんだよ♡(中編)

ショタ王子「……つ、つまり、れいじょう扶桑アンラッキー桜花・ロケットのヤンデレ的執念こそが、集合的無意識などといったオカルト的領域とのアクセスを実現して、今度はメンヘラ的前世主義者となったわけですか⁉」


ちょい悪巫女姫「何その、最大限に、『悪意』に満ちた見解は?」




ショタ王子「──まさにその、ヤンデレかつメンヘラな、前世主義者からつきまとわれている身からすれば、当然ですよ!」




ちょい悪巫女姫「しかし今回、あなた自身もホワンロンの力を行使したわけですので、自分自身にも『前世の記憶』があることを、お認めになったようなものではありませんか?」




ショタ王子「──うぐっ」


ちょい悪巫女姫「まあ、結局のところお二人は、正式に『兄弟子と妹弟子』のご関係を結ばれて、これから長いお付き合いをなされるわけですから、せいぜい仲良くなさってくださいまし♡」


ショタ王子「……他人事かと思って、勝手なことを」


ちょい悪巫女姫「だって、他人事ですもの。……それとも私も同居して、『ヒットシー王子様争奪戦』に、参加いたしましょうか?」


ショタ王子「これ以上、話をややこしくしないでください! 争奪戦も何も、師匠やアユミちゃんまでも、前世の記憶が復活するとでも言うのですか⁉」


ちょい悪巫女姫「もちのろん、あの方たちだって、『あなたへの想い』に関しては、扶桑アンラッキー桜花・ロケットと比べても、けして引けをとりませんからねえ」


ショタ王子「──ちょっと! あたかも既定事実であるかのように、言わないでくださいよ? アンドロイドのアユミちゃんもどうかと思うけど、師匠なんかは、三十絡みの美青年なんですよ? 何を人を『冥()魔道』に堕とそうとしているんですか⁉」


ちょい悪巫女姫「こくじょうさんも前世においては、龍王ナーガラージャならぬ『ロリ王』そのものの、美幼女であられたではありませんか?」


ショタ王子「ロリ王って……………………いやいやいや、それはまずいでしょう! ロリ王と言えば、かの『将棋ラノベ』の代表作の、主人公様の通り名でしょうが⁉」


ちょい悪巫女姫「はあ? あの方は『ロリコン』なのであって、別に『ロリ王』では無いのでは?」


ショタ王子「へ? ロリコンだから、『ロリ王』と呼ばれているんじゃないのですか?」




ちょい悪巫女姫「……ああ、そこから説明しなければならないのですか。『ロリ』とは『ロリコン』の略語()()()()、『ロリータ』の略語なのであって、そもそも『ロリコン』自体が、『ロリータ・コンプレックス』の略語なんだから、まったくの別物というか、『被害者と加害者』という、まったく逆の存在なのですよ」




ショタ王子「あー、そうだ、そうだった! 『ロリコン(=犯罪者予備軍)』自体が略語なんだから、『ロリ』はむしろ被害者予備軍の『ロリータ』の略語以外の、意味があるはずが無いんだ!」


ちょい悪巫女姫「そうなのです、よって『ロリ王』と呼ぶ場合は、けして『ロリコンの王』では無く、黒縄さんの前世のように、『幼女ロリータの王』とかいった存在でないとおかしいのです。──わかりやすい例を挙げれば、『婦女暴行』のことを『婦女』とは言わないでしょう? 加害者のことを指していた言葉が、略した途端、むしろ被害者のことになるという、まったく逆の意味になってしまいますものね」


ショタ王子「……大変だ、こんなところで、『将棋ラノベ』における代表的作品の、致命的な欠陥が明らかになるなんて!」


ちょい悪巫女姫「これまで散々、ロリコンの主人公に対して、『ロリ王、ロリ王』言ってきたのだから、今更引っ込みがつかないでしょうしねw」




ショタ王子「──よし、この話題は、これまでにしよう!」




ちょい悪巫女姫「あっ、こいつ、日和見やがった⁉」




ショタ王子「そ、それよりも、師匠は前世においては、勇者であった僕にとってのラスボスである、『龍王ナーガラージャ』だったかも知れませんが、この世界においては、同じ将棋指しとはいえ、出会った当時は現役のりゅうおうと年端もいかないアマチュアという、天と地の差があったというのに、どうして前世に目覚めるくらい、僕に固執することになったんですか?」


ちょい悪巫女姫「それはもちろん、彼が異世界においては最強の魔物である龍王ナーガラージャであり、現世では将棋界最強の竜王だからですよ」


ショタ王子「……つまり、『覇権主義』的かつ『負けず嫌い』的に、一度は異世界において自分を追いつめた僕を、現世においては自分のお膝元に囲って、抑えつけるためとか?」




ちょい悪巫女姫「逆逆、負けず嫌いどころか、『負けたい』と思っておられるの。──すなわち、最強と言うよりも、ズバリ『ドM』であられるわけなのよ」




ショタ王子「………………………………は? ──いやいや、何おっしゃってるんですか? 誰よりも強い存在が、ドMだったりするわけがないでしょうが⁉」


ちょい悪巫女姫「いやむしろ、最強だからこそ、ドMなのですよ」


ショタ王子「はあ?」




ちょい悪巫女姫「だってそうでしょう? 自他共に認める『最強』なんですよ? 必ず勝負に勝てるのに、勝負する意味なんて無いじゃないですか? ──それなのに、自分自身は闘うことを宿命とされているドラゴンだし、人間の勇者は何が何でも勝負を挑んでくるしで、『無意味なこと』を延々とルーチンワークよろしくやり続けなければならないなんて、何の希望も喜びも無い、文字通りの『地獄の日々』ではありませんか? ──そんな絶望的な状況にあって、突然現れた『救世主』こそが、まさしくあなただったのですよ!」




ショタ王子「へ? でも、僕……つまりは、異世界における『ヒットシー王子』は、別に龍王ナーガラージャに勝ったわけではないでしょうが?」


ちょい悪巫女姫「勝つわけないですよ、何度も言うように、龍王ナーガラージャは最強の存在なのだから」


ショタ王子「だったら、どうして師匠は、この現世において、僕に固執しているのです?」




ちょい悪巫女姫「それはもちろん、あなたの中に、『可能性』を見いだされたゆえですよ」




ショタ王子「か、可能性、ですって?」


ちょい悪巫女姫「実はですねえ、異世界において龍王ナーガラージャがあなたに与えた『死に戻りのスキル』は、実際上は『無限に龍王ナーガラージャと闘って死に続けなければならない、文字通りの無間地獄』だったのであり、普通だったら心が折れてしまって、それ以降、けして龍王ナーガラージャと闘おうなんて思うわけがないのですよ」


ショタ王子「……あ」




ちょい悪巫女姫「言わば龍王ナーガラージャにとっては、まさしくあなたこそが、どんなに己の『最強』のほどを見せつけようが、けして戦意を失わなかった唯一の存在であり、つまりは、最強である自分を負かしてくれるかも知れない、唯一の可能性を秘めた存在というわけなのです」




ショタ王子「……龍王ナーガラージャを負かすことができるかも知れないって、この僕がですか?」




ちょい悪巫女姫「更には、将棋指しとしては、この世界における竜王である、黒縄氏に対してもね♡」

※この【異世界転生×将棋編】は、後二回で終了いたします。


 最後の一回は『捕捉説明回』ですので、実質あと一回のみです。


 引き続いて、旧大日本帝国海軍駆逐艦の『清霜』が、幼い女の子に転生して、異世界で大活躍する新シリーズが始まるので、どうぞよろしくお願いいたします。

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