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第1話、なろうの女神。

 大概のWeb小説においては、異世界そのものや異世界転生を仕切っているのは、『女神』ということになっている。


 よって、新しい異世界系Web作品が生まれれば、新しい異世界が生み出されて、新しい『女神』が生まれることになる。


 言うまでもなく、『女神』も『異世界』も、あくまでもWeb小説の中の、フィクションとしての概念に過ぎない。


 しかし無数にWeb作品が生み出されることにより、いつしかその概念が、あたかも魂だけの存在だった幽鬼の類いが肉体を得るように、『定形化』していって、概念の集合体として、Web小説の読者を始めとする誰もが認める、『女神』という確固とした存在となり、同じくWeb小説から生み出されて『定形化』した、無数の『異世界』を仕切っていくことすらあり得るのだ。




 ──この作品では、そんな無数の『女神という概念』の集合体的存在を、便宜上、『なろうの女神』と名付けることにする。




 概念のみの実体無き存在とはいえ、すべてのWeb小説のすべての女神の集合体である『なろうの女神』は、異世界そのものや異世界転生に関することで、できないことなぞ何も無かった。


 剣と魔法のファンタジーワールドだろうが、デスゲームや乙女ゲームの世界だろうが、中世ヨーロッパだろうが戦国時代だろうが、どんな世界へでも転生させてやれるし、


 勇者だろうが、大賢者だろうが、王様だろうが、お姫様だろうが、政治家だろうが、軍師だろうが、悪役令嬢だろうが、おっさんだろうが、TS美少女だろうが、ロリだろうが、エルフだろうが、ドワーフだろうが、魔族だろうが、魔女だろうが、魔王だろうが、オークだろうが、ゴブリンだろうが、スライムだろうが、ドラゴンの卵だろうが、蜘蛛だろうが、聖剣だろうが、自動販売機だろうが、何にでも転生させてやれるし、


 魔王退治だろうが、ハーレムだろうが、NAISEIだろうが、成り上がりだろうが、スローライフだろうが、ざまぁだろうが、居酒屋だろうが、本作りだろうが、どんなことでもすべて望み通りにやらせることができるのだ。




 ──そう。この物語は、転生者や異世界人に始まり、Web作家やWeb読者すらも含めて、異世界系Web小説に関わるすべての者が、『なろうの女神』に己の見果てぬ夢を叶えてもらい、真に幸せになったり、あるいは絶望のどん底に突き落とされたりする、これまでにないまったく新しい、『何でもアリ』の異世界物語なのである。

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