自己矛盾の話
誰とも会いたくない今日みたいな日は一人暮らしをしている僅か六畳を音楽でいっぱいにする。頭がじんじんしてくるけれどそんなのに気を止めてはいけない。何かのタガを外したいのだから。カーテンは閉めっぱなし。ここは私だけの空間。絶対にどんなことがあろうとも今の私を誰かに見せるなんてあり得ない。ここにいるのは皆に見せる私とは別物。別のレイヤーにいる私。複層構造の私にうんざりしながら僕は昨日知ったCrossfaithの音楽で頭を満たす。余計なことは考えてはならない。あれも好き、これも好き。だけど、それはきっと私自身のレイヤーが違うだけ。一つのレイヤーにあるキャラクターの私がいて、それがあちこちの場所で入れ替わりながら皆に見せられる私を形作る。そして、皆には自分自身も含まれていて自分さえも自分が見たいような自分を見ている。私は自分に深みがないことに気づいている。自分の底まで全て自分でお見通し。だけど、見ていない部分がある。わかってる自己矛盾。