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02S.スタンパーに憧れる少年

「施設の少年カイル」は、美しい女性ばかりを、見て居ました。それは、性的な対象では無く、自分の憧れを、見て居ました。「自分がもし、あのような綺麗な女性で、有ったならば」彼は、自分の理想を重ねて、見て居ました。彼は「バイチャーの少年」だったので、もう時期、女性に変わる運命でした。その為、日々美しい女性の観察を、欠かさずしました。


彼は、或るとき繁華街に、行きました。そして気に成る女性の後を、付いて行くと、大きな娼館通りに、出ました。その日は、まだ明るかったのですが、既に数人のスタンパー(娼婦)達が、街頭に出て居ました。そして客に買われるのを、待ちました。「カイル」は、彼女達の立っている姿を見ると、とても感動しました。


彼女達は「煽情的な下着姿」で皆、黙って立ちました。それは、とても堂々として居ました。そして、お客から声を、掛けて貰うのを、待ちました。「自分も、いつかは、ああして立ってみたい」それは「カイル」の本音でした。彼が、尾行して居た女性は、スタンパーでした。彼は、見失った場所付近を、良く覚えることにしました。今日は時間的に、余裕が有るので、彼は暫く身を隠して、その付近から彼女が、現れるのを、待ちました。


すると、カイルが見失った場所付近から「白い下着姿」が、良く似合う、美しい女性が、現れました。「それは、彼女でした」彼は、息を飲んで暫く、注目しました。その日は、寒い1日でした。しかしこの娼館通りのスタンパー達は皆、下着姿で客引きをしました。それが、ここでのルールなのでしょか。皆、平気な顔で、立って居ました。彼女も平気でした。「寒くないのかなぁ。」彼は、そう思い見て居ました。


すると娼館通りの入口から、身なりの良い紳士が、入って来ました。彼は「キャラバン隊」を、率いて居ました。今日は、この町に来て、噂では「美しいスタンパー達」が、大勢居るのを聞いて、ここまで来たようでした。そしてその噂は、本当でした。彼は、ここに来て「本当に良かった」と、思いました。


そして「注目の彼女」の前を通ると、足を止めて、彼女との商談が、始まりました。紳士は納得すると、彼女が腕を組んで、中を案内するように、入って行きました。彼女の抜けた場所には、もう違う女性が、立ちました。どうやら彼女は、人気者のようでした。


こうして「カイル」の「憧れのスタンパー」は、その日に、何人もの客引きを終えると、その場所には、立たなく成りました。彼女は、裏口から何処かに、帰ったのでしょうか。彼は、長い1日でしたが、それを見届けると、施設に帰りました。


「カイルの容姿」は、肌色が白くて、髪と瞳の色が黒い、小柄で痩せた少年でした。彼は、この施設前に捨てられた赤ん坊でした。両親も自分の出自も知らない、最下層の「バイチャーの少年」でした。彼は、自分のことを捨てた母親を、美しい女性と、重ね合わせて、見て居ました。


「カイル」は、次の日も娼館通りに、来ました。彼は、そこに立って、客引きをして居るスタンパーに、心を奪われました。彼の目には彼女達が、とても美しくて「至極の存在」に、見えました。「僕も、あそこに立って、紳士的な殿方に、買われてみたい」彼は、そんなことを思いながら、彼女達を見ました。


「施設の少年カイル」が、その娼館通りを、通うように成り、日々スタンパー達を、眺めるように成ると、何時しか彼は、彼女達からも、知られる存在に、成りました。彼は「未成年」で有り、夜遅くまで辺りに、潜んで居ました。その行いは、良い筈が、有りませんでした。


或るとき「カイル」が、良く潜んで居る、場所付近に「娼館のオーナー」らしい「太ったオバさん」に、声を掛けられました。「あんたは、良く遅くまでここに来て、彼女達を、見て居るようだけれども、未成年だろう。こんな所を、覗いちゃいけないよ。お母さんが、心配するから、もうここには、来るのじゃないよ。良いかい。」と彼に、注意しました。すると彼は「僕には、母さんが居ないのだよ。僕は、施設の子供だから。」と、答えました。


すると「娼館のオーナー」は「ほほぉ。それじゃあんたは、あの施設の子供だったのかい。あそこの院長は、良く知って居るよ。うち等の姫達が、たまに子供を、身籠ると出産して、良くあそこの施設に、置いて行く子が、多いのだよ。あんたも、置いて行かれた、その1人だったのかも、知れないね。」と、オバさんが、興味深い話を、してくれました。


「カイル」が、暮らす施設は、この「娼館組合」とも、繋がりました。そして身籠った「スタンパー」が、事情が有り、出産しても、養育が出来ないと、彼が暮らす施設が、子供を引き取り、そこが育てました。スタンパーの産んだ子供は、ほぼ男の子ばかりが、引き取られました。それは、ここで「センジング(性転換)」が、起きる為でした。それを迎えると、男の子は皆、娘に変わるので、娘に変われば、またスタンパーとして、この娼館で働くことが、出来るからでした。


それでもたまに、女の子が引き取られる場合も、有りました。女の子は、それを迎えると、男子に変わりました。すると彼等は、未来の「娼館のオーナー」としての、教育を受けました。ここでは既に、そのようなシステムが、出来上がって居ました。この「施設の少年カイル」は「スタンパー」が、産んだ子供でした。そして彼は「未来のスタンパー」として、知らずに行動して居るようでした。それは不思議な、彼の「運命の再始動」でした。


「カイル」は、注意された「オバさんオーナー」の言葉を、思い出しました。彼女は、こう言いました。「今度あんたが〝センジング″を迎えて、娘に変わったら、私の娼館を、尋ねて来なさい。貴方を〝1人前のスタンパー″として、教育して挙げるから、もちろん貴方に、その気が有る場合で、良いわよ。それまで楽しみに、待って居るからね。」と、彼の目を見て、しっかり言いました。


「カイル」は、既に未来を、決めて居ました。「僕は、スタンパーに、成るのだ」と、彼の住んでいる、施設の名前は「ジルバ院」と、呼ばれました。そしてあの娼館通りを「ジルバ通り」と、言いました。この辺の地名を「ジルバ」と、言いました。その為、施設関係や、そうではないものにも、その名称が良く、使われました。差し詰め、先程の娼館組合は「ジルバ娼館組合」とでも、呼ばれて居そうでした。


確かに「カイル」が、所属する施設には、男子ばかりの子供が、多く養われました。確かに女の子が、居ませんでした。皆バイチャーの子供でしたので、年頃を迎えると、娘に変りました。そして彼女達は、新たな「ジルバ娼館組合」のスタンパーとして、街頭に立つことに、成りました。こうしてこの地方の魔人類達は、暮らしました。


そして或る日「カイル」は「センジング(性転換)」を、迎えました。彼は早速、娘に変わると、落ち着いた頃に「ジルバ娼館組合」の「太ったオバさん」の元を、尋ねました。そして「カイル」は、その所属に、加わりました。彼女は「新しきスタンパー」としての道を、歩むことに、成りました。彼女は「憧れのスタンパー」として、生きる道を、選んだのです。


それから、数年経つと「カイル」は、その「娼館通り」で、有名な「スタンパー」に、成りました。彼女は、小柄で痩せて居ましたが、髪と瞳が黒い「綺麗な娘」に、成りました。彼女は、いつも誇らしくて、美しい姿で、客引きをしました。彼女は、いつも嬉しそうに、殿方に声を掛けて貰うのを、待ちました。彼女は、この娼館一の人気者でした。カイルは、今とても幸せでした。

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