発覚
唯一の逃げ場だった学校にすら
休まされることも度々あった。
前まではパートの人達が家の一部で仕事をしていたが
工場を建てたので私の泣き叫ぶ声が誰かに届くことはない。
そのため虐待がエスカレートしたのだと思う。
そんなある日
いつものように叩かれ唇は切れて頬は腫れ
口を開くのですら精一杯の顔になってしまった私は
また皆と同じ時間に学校へ登校できなかった。
しかし昼間は両親が家にいないので
私は黙って学校に行ったのだった。
昼前に学校に着いた私は教室には行かず
ただ手当てをしてほしいという気持ちで
保健室に向かった。
給食が私のお腹を満たしてくれる時間なのに
口が思うように開かないので食べられないことを伝えると
先生は小さな口でも食べられるような物をかってきてくれた。
その日は1日保健室で過ごすことになったが
夕方の下校の時間になっても帰らせてもらえなかった。
不安だった。
両親に私が家にいないことがバレたら
また怒られるんじゃないかと思ったから。
しかし先生は
「大丈夫よ。もう少し待ってね?」
そう優しく微笑んでくれた。
夜になり両親が学校に来た。
何も言われなかった。
家に帰っても怒られなかった。
特に優しくするわけでもないが怒ることもなく
ただただ普通だった。
そして週末知らない場所に連れていかれた。