表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
暗黒騎士の伝説 ――成り上がった僕が、世界を支配するまで――(旧題:僕は主人公になりたい ――最強の歯車・只野義人――)  作者: 下等妙人
【第二部前編:最強VS最狂 ――THE MONSTER PANICK――】
88/112

第四章 大地の声 2

 それを見つめながら、義人は一言。


「今回はやけにシンプルだな」

「けどよ、単純だからこそ難しいぜ」

「そ、そうですねぇ。答えに繋がるヒントが何もありませんし……」

「どことなくIQテストの問題をほうふつとさせるね。このメンバーの中ではセシリーがもっとも高いIQを持ってるわけだけど……」

「……正解不明」


 その後、一行はうんうんと唸りながら思考する。


「一+一が二になるのはわかるけどよぉー。なんで二+二が二になるんだよ?」

「その理由が、おそらくこの問題を解くためのヒント、だとボクは睨んでるけど……」

「肝心の理由が、全く見えてきませぇん……」

「肯定」


 なんの進展もなく、時間だけが過ぎていく。


 ――不味いな。全くわからない。アイディアの一つすら湧いてこない。

『は、は、は、は、は。頭が固いうえに発想能力も低いのですねぇ、あなたは。妄想力は半端ないくせに。白柳香澄の顔とAV女優の体を脳内合成する時間を発想力を磨く時間にあてていたなら、こんなことには――』

 ――じゃあ君はこの問題の答えがわかるのかぁ? わかるんだよねぇ? 人の発想能力貶めまくってるんだからさぁ。ちゃんとわかってるんだよねぇ?

『当然でしょう。これでわからなかったら罵倒したわたしの方が恥をかきますもの』

 ――ならさっさと教えてほしんだけどなぁ?

『ならわたしと疑似セ――』

 ――くだらない冗談にツッコんでる場合じゃねーんだよ、このクソアマあああああああああああああああああああああああッッ!

『冗談ではありません本気です』

 ――別の意味で冗談じゃねーわ、クソッタレえええええええええええええええええええッ!


 結局、イヴの口から答えが出たのは、時間切れギリギリのタイミングだった。


『数字の画数を数えてみなさい』


 瞬間、義人はハッとなる。が、時すでに遅し。


『タイムアップ。第五問目は不正解となりました。よって、リーパー・アドヴェント。ご愁傷様です』


 代理人の声が消えた後、白髪の少年は拳を握りしめながら正解を言う。


「答えは、四だ。数字の画数を足した数が正解になる。それが、あの問題の法則だった」

「……なるほど。例えば、2+2は画数が1同士を足すから答えは2になる。なら、9+9は画数が2同士だから、足すと4になる。だから答えは4、か」


 答えがわかったところで、時間切れになってしまったのだからなんの意味もない。


 ――前から思ってたけどさぁ。君は一体、なんなのかなぁぁぁ? 僕を好きだなんだと言っておきながら、味方する気が微塵もないよねぇぇぇ?

『は、は、は。愛しているから味方する、などという普遍的な連中とわたしを一緒にしないでいただきたい。わたしがあなたをたまらなく愛おしく感じる瞬間は、あなたが精神的に打ちひしがれている時。つまり、今この瞬間ですよ。愛する人の不幸で飯が美味い。チョー美味い。マジサイコー』

 ――よく理解できた。君に対して、今後僕はなんの期待もしないよ、このサイコ女。

『は、は、は、は、は。自虐乙です。このサイコ野郎』


 嬉しそうな愛おしそうな笑い声が脳内に響き続ける。

 それに歯噛みしながら、義人は冷静を装って口を開く。


「別の場所へ行こう」


 そう言いつつ、外へと出る。

 その瞬間、ゴゴゴゴゴゴ、という奇妙な音が耳に入った。


「今のは……地鳴り?」


 全員をその場に停止させ、様子を見る。しかし数分経っても状況に変化は現れなかったため、


「……行動を再開しよう」


 言って、別の建物へと近寄っていく。

 残す建造物は民家が数軒。それら一つ一つを探していき――最後の一軒に入った矢先、モノリスと対面した。

 それに触れ、次の問題を表示させる。


◆第六問


 Q、太郎君という子が一杯一〇〇〇円のラーメンを食べて、二〇〇〇円札で支払いをしまし   た。しかし、一円もお釣りが貰えませんでした。

   何故でしょう?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
[一言] これは... 超難題だ 交差で二画目になるという法則にも気づかないとならん
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ