キャラクター作成
二話目……けど、本編は次からです。
『ようこそ! 神の光に初めに皆様に連絡を申し上げます。この世界は自由を元に作られたオンラインゲームであり、百万人がログインした時点で開始となります、百万人目の方がログインするまで他の方々は意識を停止されて頂きましたがご了承ください』
その言葉はまるで他人事の様に俺の頭に入り込んで来る。一体ここはどこだろう? 俺は確かオンラインゲームにログインしたはず、この真っ白い世界がそうなのか?
『また、通常のスタートとは違い、ランダムで場所を選ばせて頂き始めさせて頂きます、スタート直後にモンスターに襲われぬ様、開始から一時間の間、モンスターは出現しません。そして、この世界は現実の世界と繋がっており、このゲームでの死亡はリアルでの死亡となりますのでお気をつけてください』
このゲームでの死亡はリアルでの死亡となる?
『それでは、皆様、キャラクターを作り、この世界で二度目の人生を過ごしてください』
その言葉が終わった瞬間、体に光に包まれる感覚が起こり、目の前に黒髪の少年が現れ、俺の瞳を見る。
「「誰だお前?」」
俺が言葉を発した瞬間、その少年も同じ事を発した事に俺は驚き、咄嗟に口元を覆った。そして、また同じ様に少年も口元を覆う。
もしかして、これが俺なのか? 身長は百六十と言った所で少し小柄、黒い髪は少しパサついていて、その瞳は吸い込まれそうに黒い。
『職業を選択してください。 ファイター/マジシャン/アーチャー/シールダー/ビショップ」
これは、職業選択画面? と、ともかく、まずは全部の特徴を見てみるか。
そう言いながら俺は瞳をファイターに向ける。するとまた先程の女性の声が頭に響き始めた。
『ファイター……通常の職業よりも体力が多く、肉弾戦を得意とする前衛方。使用可能武器は大剣、長剣、ハンマー』
頭の中に直接話しかけられている錯覚を覚えながらも俺は残りの四つの職業にも眼を向けて、全て理解した。
ファイターはさっきも言った通り、体力と攻撃と防御などに優れていて、マジシャンは体力が極端に低く、魔法攻撃がかなり特化されてるらしい、アーチャーもマジシャンと同じく体力は低いが移動速度と回避能力が高く、弓での攻撃が可能らしい。
「シールダーとビショップか……」
他の三つは基本的に良くある物だから簡単に分かったがこちらは知る事の無い職だった。シールダーは盾を使った職で攻撃力が低い代わりに体力と防御力が異常に高い、その代わり回避力はまったく無かった。ビショップは全ての能力が平均以下だが、回復能力や補助系の魔法が扱える職らしい。
「選ぶとしたら、ファイターかマジシャンだよな……」
俺は一番適していそうな二つのどちらかにしようと思う、だが、これは重要だ、ここで自分に合わないのを選んだら、簡単に死ぬかも知れな――。
「待てっっ! 俺は何を考える?! 死ぬかも知れない? 馬鹿か俺は、こんなんただのゲームだろうが!」
そうだ、さっきのはただのゲーム設定なんだ、気にする必要は無い、だったらやっぱり俺はファイターにするべきだ!
そして俺はファイターを選択してOKのボタンを押す、いや、押すイメージ瀬をした。頭の中に浮かんで来る設定画面を見ながらやるってのもまた変った気分だな。
『ファイターの選択を確認、使用者の魂の性質から、職の変化を開始します…………完了しました』
は? 職の変化ってなんだよ?
『おめでとう御座います、貴方はファイター職……デュアルブレーダーの権利を手にしました』
デュアルブレーダー? あ、説明があるな、えと?
『デュアルブレーダー……二つの刀を操るファイター職、高速戦闘を使用する事が可能であり、刀を盾代わりに使用する事が出来る』
二つの剣……二刀流か?! 一気にテンションが上がるな! 二刀流か、いいよなぁ、あれって憧れるんだよな。
『キャラクターネームを入力してください』
使えるかなぁ……二刀流か男なら一度はやって見たいって思うしな、けど、これって魂の性質とかって言ってたよな、俺にはその才能があるって事なのか?
『キャラクターネームを入力してください』
だったらいいなぁ……才能か……そういえば、これってコントローラーとか無いんだよな、出来るか心配だな……。
『キャラクターネームを……入力してください』
ん、あ、キャラクターネームか……どうするか……なんでもいっか適当にっと、ゴッドライトだったよなこれ、じゃあ
「俺は神は信じないんだ、神無ラセで登録!」
『神無ラセで登録完了、それではお楽しみください、死ぬ最後まで』
縁起悪いな……そう思った瞬間、俺の意識は薄れていった。
神無「カンナ」は元々、神無月 の 月 を取って作られていて深い意味が無いです、
ラセは昔からの愛用(笑)