閑話ネタ8.5話 教えて、ウェン右衛門!
∇アナタはネタ波動光線に飲み込まれネタ次元に落ちてしまった!∇
∇ここでは一切が本編に影響しないし、登場人物本人が知らないことを知ってたりする!∇
「クフフフ、良くぞ来た!私こそ主人公!私こそが主役!我が偉大なる名はウェンデル・フェアラート!!!」
「みなさ〜ん。こんにちわ〜!覚えているかしら?ベル・クッシュマンよ!」
「くくく、何話振りかは忘れたがベルではないか!もう登場しないものかと思ったぞ!」
「ふふふ、そういうアナタは1話目の公開情報で偽名であることがバラされてたけど、どこの誰なのかしらね?」
「ふぇ!?な、ななななんだってぇ!?そんな馬鹿な!?主人公の謎を最初にバラすやつがどこにいる!!」
「あははは!そんなに慌てないでちょうだい!見ていてとても滑稽だから」
「ぐぬぬぬ、」
「ゴホン、それで、え〜と、なになに?ナゾトイエバ、触媒の"価値"ッテヨクワカラナイナー(棒読み)。ということで解説してくれないかしら、ウェンディ?」
「はぁ…雑な導入ご苦労、それでは最初の授業"価値"について話そう。それではベル、"価値"があるものとはなんだ?」
「本編ではくまのぬいぐるみが活躍したわね。やっぱり人の想いは重要そうね。物品で言えば金塊とかかしら?」
「どちらも正解だ。では何を持って"価値"の高低が決まるかわかるか?」
「う〜ん、難しい質問ね。金塊はともかく人の想いはお金じゃ測れないもの」
「そこで今回は"価値"とはどうやって決まるのか、3つの説を紹介しよう!特別だぞ!」
「3つもあるのね。実は良くわかっていないのかしら?」
「うむ、その通りだ。ではまず1つ目、最も主流にして昔から根強い人気を誇るCoin説だ!」
「coin?金貨とかのコインかしら?お金で測るってこと?」
「ブッブー!全然違うぞ!CoinとはCollectivum inconscientiaの略だ!」
「コレクティウム インコンシエンティア?」
「そう!つまり集合的無意識だ!大衆の潜在意識と言い換えても良い!」
「ということは、"価値"は人々がなんとなく決めているということ?」
「そのとーり!遥か昔、紙幣が登場する以前まではこれが世界を圧巻していた説だ!」
「じゃあ今は違うのね。なんで紙幣が関係するのかしら?」
「説明するのじゃ!今から遥か昔、紙幣が登場する以前、通貨の価値と触媒の"価値"は等しかったのじゃ。
貨幣が主流だった当時、貨幣の市場価値というのは、金貨は金の含有量、銀貨は銀の含有量、といった具合に、鉱物の含有量を基準に決められておった。
そのため、金貨の市場価値と、触媒としての"価値"は連動しておったのじゃ。
そのことから、通貨の価値と触媒の"価値"はイコールであるという固定概念があったのじゃ。
では、紙幣ではどうじゃろうか?100万ルドと書かれた紙幣は、100万ルド分の金塊を触媒にしたときと、同じ"価値"になるのじゃろうか?」
「う〜ん、どうなのかしら?でも、紙に書いただけで急に"価値"が出てくることはないんじゃないかしら?あと、そのちょび髭は取りなさい。似合ってないわ」
「実は紙幣が世に出た当初は、額面の値とほぼ同等の"価値"があったと言われておる」
「へぇ〜以外ね。もしかして金本位制だったから?」
「詳しいことは分かっておらぬ。ただし、すぐにこの性質に目を付けた者がおった。紙幣を刷った政府じゃ。彼らは考えた。
「あれ?これって紙幣を刷りまくって市場に流さず、触媒として使いまくったら、自国通貨の市場価値を落とさずに、優秀な触媒が大量ゲットできんじゃね?」とな」
「そうね。市場に流さなかったら民衆が考える紙幣の市場価値は変わらないもの。人が無意識に"価値"を決めているならコッソリ少人数でやればいけそうね」
「うむ、そして実際に行われたのじゃ。そして触媒としての"価値"は暴落した」
「あらら、何がだめだったのかしら?民衆にはバレなかったのよね?それでどうなったの?」
「うむ、バレてはいなかったのじゃ。そして、その後、触媒としての"価値"がなくなったことに民衆が気づいてしまった。パニックが起こったのは必然じゃった。当時は触媒の"価値"イコール通貨の価値じゃったから、触媒としての"価値"がなくなった紙幣はもう使えないと思われてしまい、無事破綻。
紙幣は闇に葬られ貨幣が復帰しましたとさ。ちゃんちゃん♪」
「へぇ〜不思議な話ね。あれ?でも今は普通に紙幣は使われているわよね?消えたんじゃなかったの?」
「うん。そうだね、でも、結局紙幣あると便利だよねってことで後々復活するんだ。ついでに言うと、今ある紙幣はどれも触媒としてはチリ紙としての"価値"しかないよ」
「面白かったわ。つまり、人の集合的無意識が"価値"を決めると思われていたCoin説はcoinによって否定されたって訳ね」
「すごい皮肉だよね!私この話大好き!」
「ふふ、少し長くなってしまったから、他の2つは簡単にお願いするわ」
「りょーかい!2つ目は世界総量説だよ!
これは希少なモノは高い"価値"で、人の気持ちとかが多く込められたモノも高い"価値"っていう考え!紙幣が暴落したのはたくさん刷ったからって説明されてる」
「へぇ〜これは結構有り得そうじゃない?私は納得できるわよ」
「まぁ勿論これにも多くの反論があるんだけど省略するね。そして最後!結局は神頼み!
超越者観測説だ!実にシンプル!なんかすごい人が次元の向こうから観測しながら決めている!」
「うわ、出たわね!一切反論ができないやつ。何でもかんでも神のせいはズルいわよ」
「うむ。私もそう思う。それじゃあ今日の授業はここまで!復習は忘れないこと!Vale!」
「Valete」
∇あなたはネタ次元から抜け出した!∇
∇アイテム【価値について1】をゲットした!∇
∇補足 彼らはこの話を童話という形で学ぶ∇