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映画当日の朝、俺は非常に腹が痛かった。
緊張からなのか、体調が悪いのか…。
俺は無事に映画を見終わることが出来るのだろうか。
新しく入った後輩は背が低く真面目で努力家で気が遣える無愛想な子だった。
俺はこの間の食事会で驚いた。
あの子何と産毛なのか薄らぼんやり少し髭があったのだ。
小さくてかわいい子は好きだ、だが可愛くてずっと見ていられると思ったら髭があった。
本当に女の子は処理をしているのだと、そこで初めて知ったよ。
目の前にいる彼女はずっと一人で無愛想に、でも楽しそうに話しかけてくれる。
彼女を気になったのは、まず俺の好みの背が低くて可愛らしいところから、それが段々と物をはっきりと言う子だと知っていった。
初対面の彼女は眉間にしわが寄っていたので、
俺は「どうしたの?」と声を掛けると「いえ。」とスルーされた。
それでも気になった俺は「何か分からないことかー?」と軽く話しかけた。
すると彼女にこう言われた。
「…背が高いから見下されているみたいで不快だなと。」
可愛らしい見た目で何とも毒舌だ。
そこでますます彼女が気になり彼女を目で追うことになった。
俺ってもしかしてドMなのか?
それから彼女とアニメやゲームの話で盛り上がった。
なので映画館に誘うことにした。
どことなく一線を引かれているが、楽しそうに話してくれるからいけるかな?
それが本心だ。
ところで彼女は髭をそって来るだろうか。