二話(4)
「姉貴、なんかおすすめの場所とかある?」
「おすすめ?うーん、この町には長期任務の為に来てるからあんまり観光は分からないな!」
そりゃあ、ギルドに所属してるし仕事はあるよな。
長期任務......一体どれだけこの町にいるのか?
いつもので伝わるくらいおるって事は3ヶ月?いや、半年ぐらいは住んでいるってことだろう。
それで観光スポットを1つも知らないなんて、たまには休んでもらわんと。
「じゃあ、今日ぐらい一緒に遊ぶか?」
「いやぁ......そうも言っていられない状況だし、終わったら遊ぶことにしてるぞ!その時に誘ってやるよ!」
「そんなに大切な任務なんですか?良ければ、魔法学校首席入学の私達が手伝いますけど......」
あまり俺らが出る幕じゃないかもしれないが、パワー系の姉貴がやる任務なら監視と討伐ぐらいと考えられる。
もし物理が効かない場合は魔法が使える人が居ないと困る。
そこまで理解した上で引き受けたのか?
「いいよ、私だって首席卒業生だぞ?ドラゴン討伐ぐらい余裕だ!」
「任務言って良かったのか?大声でバレバレだけど。」
「問題ない!住民の人はドラゴンに怯えて過ごしているから、嫌な目をされることは無いぞ!」
「それならいいんだけど......」
遠くから視線を感じる。
150メートル......いや、もっと遠いか?
声は聞こえてるかどうか分からないが、少ならかず味方では無い気を感じる。
狙撃されそうな時の緊張感よりは、場所は分かってるけど狙撃銃が無くてただ監視しているだけの様な感じ。
「......セラ、監視されてるけど気づいたか?」
小声でバレないように話しかける。
姉貴に話すと大声で返されるから、小声で話している意味が一切なくなるから話さない。
無理に意識すると脳がパンクする可能性もある。
「もちろん。私達を見ていると言う訳じゃなくて、ミトラスさんだけを見ている感じ。ストーカーかな?」
「もしストーカーなら、それはそれで怖いけど......」
任務の話になってから、急に存在を表し始めた。
ドラゴンと関係のある人物......または擬人化したドラゴン、どちらも考えられる。
山の麓だから、関係者の方が考えやすいけどな。
「少し意識しながら過ごすか。ストーカーか、そうじゃないかを特定するだけでだいぶ変わるでな。」
「分かったよ。ちなみにマスターに昔ストーカーがいたの知ってた?」
「え?何それ怖いわ。」
衝撃の事実......過去のことだ、特に怖がる心配はない。
ご飯を食べたら姉貴に同行して、解決に向かって手助けをしよう。
入学旅行、なかなかスリルのある1日目になりそうだ。
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