二話(1)入学旅行へ行こう
「あれから12年、俺らは今......
「そんなありふれた始まり方する?他に何かなかったの?」
とりあえず、セラは同じ日に産まれた近くの幼なじみとして転生した。
前世で”転生を望んでないかもしれない”と心配したことがあったが、本人曰く「面白そうだから大丈夫。」だそう。
「始まり方なんていいんだよ。早くしないと入学式始まんぞ。」
「はーい。」
まぁ現状はこんな感じで人生が進んでいる。
魔法学校の試験は実技と筆記試験、面接だったんだが......実技試験で測定不能の実力を出したのと、在校生20人を連続撃破したせいで筆記試験免除&面接不要で入学が決まった。
中々に楽しい人生を送らせて頂いている。
――え?僕が入学式の挨拶をしないと行けないんですか!」
「アストラ君が主席だからね。」
入学式の挨拶とか、絶対に主席+あいうえお順で決められたじゃん。
いい名前をつけて貰えたのは有難いけど、アから始まるの名前だと面倒事に巻き込まれるのが厄介。
「棄権していいですか?面倒ごとはしたくないですし、セラだって主席ですよね?」
「セラ君でもいいけど......どうだい?」
「嫌だけど、マスターがやらなさそうなので仕方ないです。」
おいおい、その言い方はひでぇぜ。
まぁ、やってくれるならその言い方をして貰ってもかまいませんが。
「2人とも仲良さそうだね。カップルだったりする?」
「「いいえ。ふざけてますか?」」
「すまん。」
恋愛とか興味ある先生なのか知らんが、それはない。
あと、昔に聞いた事があった。
「リア充は絶対イチャイチャするから、クラスを別にしてる。」と。
イチャつくつもりはこれっぽっちも無いけど、あいつとクラス別になるのは困るからな。
「ほら、集合時間まであと少しだよ。早く教室に行きなさい。」
「止めてたのはあんたじゃん......」
◇
入学式終了。
寝てた訳じゃないが、時間が2時間ほどぶっ飛んでいたんだよな。
何故だろう?
「私のスピーチどうだった?」
「え、あ?あぁ、よかったんじゃないか?」
「......寝てたよね?だって起こしたの私だよ。気づくに決まってるでしょ。」
「言い返せません。」
今日は式しか無かったし、帰ったら説教かな。
クラマス権限で怒られないことを祈ろう。
いやいや、もっといい案があるじゃないか。
「明日は暇だから、隣の町にご飯を食べに行こうか。」
「それで機嫌を良くなって、説教が無くなると思ったら大間違えだよ。」
「うっ......」
作戦失敗、説教+ご飯を食いに連れてかないと行けなくなってしまった......
明日は説教を忘れて楽しむしかない。
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