懐古のプロローグ
修行して帰ってきました!
プロローグなんで前書きは省略させていただきます。
本編へどうぞ!
「マスター、弾は込めた?銃の点検はした?不発で始まる戦闘は最悪だから、ちゃんとしておいて。」
「分かってるから!んで、今日初AIMなんだろ?」
草原に群がるオークの討伐依頼。
付近の街への襲撃を未然に防ぐために、この依頼を国から魔法銃使いである俺ら2人だけの極秘任務として引き受けた。
「初AIM?懐かしいわね、その単語。でも、今の私達には関係ない話じゃないかしら?」
戦場では1つのミスで命を落とす。
些細なことだろうと確認し、自分達が有利になるよう努力をするから勝利が訪れる。
ウォーミングアップを念入りにしておくのは当たり前。
これがFPSゲームにおける教訓だった......
それを知っている彼女は自慢げに笑みを浮かべ、魔物に銃の標準を合わせながら銃の引き金に指をかける。
「昔ならウォーミングアップをしないと、絶対に当たらなかったけど......」
小声で呟いた後、スナイパーライフルの引き金を軽快に引く。
昔、歴史で習ったことがあったな。
とある天才狙撃手は銃にスコープを付けると、レンズによる光の反射で自分達の場所がバレると話していたそうだ。
当時の俺らからすれば有り得ない話で、その才能に憧れて真似しようと努力したことも懐かしい。
けど、今の俺らは昔とは全く違う。
「このチートスキルのおかげで、簡単にヘッドショットを決めることが出来る。」
”スギューン”という重低音と共に、オークのリーダーであるハイオークの脳天に弾丸をぶち込まれるのが遠目に視認。
――ノースコヘッショ。
当ててやったぞと言わんばかりの顔をしながら、再度弾を込める彼女。
これが数あるチート能力の一つ、『百発百中』
果たして、俺らのオートエイムに勝てる生き物は存在するのだろうか......いや、存在する訳が無い。
「そうだったな。今の俺らは......この世界で最強と呼ばれる存在だったな。」
「今更何言ってるの?ほら早く行くよ、マスター。依頼を達成するためには、あと500匹以上は討伐しないと。」
誰が世界ランク1位のゲーマー(無職)が異世界転生すると思っただろうか。
その挙句、無双をすると思う人なんてもっといないだろう。
誰も予想出来ない、俺らの新しい人生は始まったばっかり。
そんな期待に胸を弾ませながら、リーダーを失ったオークの討伐へ足を踏み出したのを今でも覚えている。
読んでいただき、本当にありがとうございます!
「つまんないから★1」でも、「面白いから★5」でも、「なんか筆者が腹立つから★1」など、軽いノリで下の★やブックマーク、感想で素直な気持ちをぶつけてくれると嬉しいです!
とてもモチベーションがあがるので、どんな時も評価お待ちしてます!