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六話 ジロウ 月を愛でる会に出た

 この世界には、青い月と赤い月の2つがあって、青い月は14日で新月になり、新月から満月には14日を要する。すなわち28日周期である。赤い月は、青い月より半周期ずれて満ち欠けをする。


 青い月が満月になるその日の夕暮から「月を愛でる会」が開かれる。これには、魔女の僕、サナエ、ロゼッタ、庭師班長のロイ、農業班長のカグラ、畜産班長のホルス、警備班長のダインが席に着く。


 後ろには必要に応じて班員が控えている。情報班は、なぜかロゼッタの下にあって、各班に配置される横断的な組織である。必要に応じて増減される。


 魔女の星の統治は、それぞれの王国が行っている。一方、魔女の村が裏で監視、管理しているのだ。まあ、その組織などは、またの機会に述べたい。


 ここは、魔女の家の居間。 ?いつもの居間 えらい広くなっている。倍に広がっている。

すでに長テーブルの側に立っている人たちが。



「「「おかえりなさいませ! 魔女様。」」」一同が声を発して、頭を下げた。


僕が座ったの見届けて、サナエが皆に着席を促した。


 そして、仕切るのは僕の左側に座るサナエ。


「400年ぶりに、魔女様が降臨されました。名前はジロウです。代々の魔女と同じく、魔女の使命を行っていただきます。では、右回りで自己紹介と、端的に報告をお願いします」

サナエが僕の右側のロゼッタに声をかけた。


「料理長のロゼッタでございます。ジロウ様には先日よりご奉公させて頂いております。報告ですが、若干、ガルバ王国で麦の収穫が減っております。今のところ問題になるほどではありません」

「庭師班長のロイです。サハラ王国のツナイ側の堤防を補強しています。その他に問題はありません」

「農業班長のカグラです。ガルバ王国で乾期が長引いて作物の出来が若干落ちています」

「畜産班長のホルスです。問題ありません」

「警備班長のダインです。騒乱の類もなく、平穏です」

「了解しました」サナエがうなずく。


「それでは、魔女様 一言お願いします」

「僕の名前はジロウじゃ。そなたらの邪魔にならないよう魔女の役目を果たすつもりじゃ。で、目標などは追々考えてゆくのじゃが、皆には今迄通り職務に努めてくれ」と僕が挨拶する。


「「「御意」」」全員が頭を下げた。


まあ固いなあ。


 なるほど、この世界を管理しているみたいだが、積極的に関与はしていないとサナエが言っていた。村の人を当てているのがその証である。

(その裏には魔女の家のメイドや魔女隊が支援しているのだが。)


そして、問題があれば、該当する国王に是正勧告を行い、無理な場合は、魔女隊が解決にあたる。ここ300年は魔女隊の出動はなかったとのこと。まあ、すこしづつ把握していこう!。慌てることは何もない。


 報告会が終了したら、そのあとはもちろん宴会。次々と出席者が挨拶にやってくる。

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