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五十九話 式典への準備

 ここは、魔女の家の居間。

「こんにちは。 お邪魔します」アミンダ隊がやってきた。

「さあ、さあ、どうぞ」


大きなテーブルを囲んで、アミンダ隊のサチ、カナン、クロエ、ガルとアウラ、イリカ、ジン。

反対側には、僕、サナエ、スミレ、ナズナ、カエデ、マサオ、ツバキが座っている。

しばらくして、パラレルワールド管理局の2人が入ってきた。


 「こんにちは。初めての方もおられるのですね。私はパラレルワールド管理局のキースと言います。よろしくお願いします」

「こんにちは、私はパラレルワールド管理局 再構築係のカレンです。よろしくお願いします」


「私は、ガルバ王国の第3王女 サチと申します。よろしくお願いします」

「私は、黄桜の商人 サカイの娘クロエと申します。よろしくお願いします」

「私は、竜人族の第3王女 カナンと申します。よろしくお願いします」

「俺は、アズサ町のガルです。よろしくお願いします」

「私は、アウラ 修行中の民です。よろしくお願いします」

「私は、イリカ。よろしくお願いします」

「僕は、ジン サハラ王国の第5王子です。よろしくお願いします」


「彼らは、この星の住人で、この星の代表として出席してもらっています」

「こちらは、私の分身的存在であるカエデさん、ミドリ子のマサオ君とツバキです」ナズナが紹介した。

「分身的存在?? わかりました。ナズナ様、良かったですね」カレンが微笑んだ。


 「大分、準備が進んでいるようですね」とキース

「今日は、聖杯を守っていただける方を7名お連れしました」

光の珠が7つ、キースの前に現れた。

 そして、それぞれの光の珠から、足が生え、手が生え、頭が出てきた。身長が20センチメータぐらいの妖精の形になった。茶色の瞳に、腰のあたりまである水色の髪、白い肌。そして背中には羽があって動いている。


 「わあぁー。 コルネット様がいっぱいだあ」

妖精たちは、窓から外を見て、一斉にコルネットの名を呼んで輝きを増した。


 そう、コロネさん(コルネット)は3000年前のサクヤ王の時代に、自身を砕いてすべての人たちに魂を与えた人。守護に来た妖精たちは、いたるところにコロネの存在を見たのだ。


「あ!、この子も、あたしたちと同じ匂いがする?」7人がアウラを見て、アウラに寄ってきた。

アウラと7人、ナズナも加わって話をしている。


 「この7人の役割は、最終段階において、天、地、東、西、南、北、中の聖杯を守る守護神になります。最終段階で、予期せぬ邪魔が入らぬよう、聖杯を守り、これからの式典を守ることになります」

キースが妖精たちの役割を説明した。そして、妖精たちは、直ちに聖杯の場所へ移動した。


 ナズナは、母なる大地の目覚めが、徐々に広がっていることを感じた。うれしい。時の流れの中で、再び大地の上に生命が溢れてきたことを。


式典の一週間前、最終広報として、各王国に御触れを出した。

『来る10月1日、11時よりこの星の星誕祭を執り行う。皆のものは、神殿前広場、遊園地の広場など広場に集まるように』


 ここは、星誕祭ということにした。確かに、新生魔女の星の誕生だから、合っている。聖杯が満たされたとか、魂がどうだとかの話は、ちと難しい。単刀直入に星誕祭ならば受け入れやすいだろう。


 神殿前や遊園地の広場には祭壇を設けた。すべての町や村には、毎日朝の10時と昼からの3時にパレードが練り歩いた。『“星誕祭が開かれる』と宣伝しながら。それには、ササ様が用意している魔女隊36000人のアオシ、モモコが駆り出された。


ムードは高まってきた。


星誕祭の前日、ここは、神殿前の広場。

魔女の家の神殿は、直径30メータぐらいの円形で2階建になっている。一階の正面にはコロネ様の像が立っている。神殿から南へ300メータほど下ると石段があって、さらに幅300メータ南へ500メータの大きな芝生の広場がある。


 その広場には、南北の端に沿って食べ物や飲み物の屋台が、所狭しと並んでいる。定番の串焼きから、果物屋、飲み物屋(今は酒じゃなくて、ジュース)、なぜか、靴屋や農具屋まである。まあ、人が集まれば商売繁盛か。



星誕祭だから、楽しく!、わいわいやろうよ!、おなかを満たそうよ!

「おぉぉ うまそうだー。全部食ってやる」食い気だけのガルは変わらず。


昨日、各国の主要な人たち、100人ほどを、神殿の転移門で運んだ。


広場に集まった人々は口々に、祭りの意味を言い合っていた。


「星誕祭ってなんだあ」

「おめー、御触れを読まなかったのか?」

「ああ、読んだけど、よくわからんかった」

「まあ、おれもよくわからなかったな。 ハハハハハ」


「なんでも、子供がもっと生まれやすくなるとか、作物の出来が良くなるとか、嫁が言ってたな」

「まあ、魔女様のおっしゃることだから、きっと良いことがあるんだよ!」


 明日の準備はできた。

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