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四十四話 なぜ、この世界には娯楽が無いのか

 アミンダ隊を通じて、トランプの普及を試してみた。しかし、意外と広まらない。なぜ。


「サナエさん。トランプが流行らないんだけど。どうしてかわかる?」


「昔、賭け事に走った歴史があって、大人たちの忌避感が半端じゃなのです。きっとそのせいだと思います。それに、興じる暇がないのも理由です。この世界は、過不足が無いように制御され、働かざる者は食うべからずという信念で運用されています」


「それは、ちょっと厳しいというか、夢が無いように思うのだが」


「夢は、小さくていいのです。来年は豊作でありたい。そんな素朴な願いがレベル3なのです。文明、文化レベルを上げれば、それに応じて夢も変わってきます。ジロウ様は、レベル6から来られたので、むず痒い思いをされているのですね」


「子供たちには、プチダンジョンで楽しい思いをしています。 それは、初代ハナ様の考えですが、歴代の魔女様もそれは踏襲されました」


「そうか、遊園地にあるジェットコースターやアーケードゲーム、ティーカップ、観覧者などは、このレベルにはあり得ないし、適合しないものなんだね」


「実は4代目魔女のサヤカ様が、レベル5の遊園地を作ったのですが、長続きしませんでした。理由は、レベル3では馴染まなかったということでしょうか?」


「サナエさんは、どんなものがあったか、わかる?」

「サヤカ様にお尋ねしたら如何ですか?」


「レベル4にアップしない理由は?」

「それは、神様のご意志です。この星の存在意義なのです」


 それはそうだ。俺たちのような高度文明から来たものが、手を下していいものではない。自力で時が来れば、ステップアップもあるかもしれない。

 文明が発展したばかりに滅びの道を歩んだ例は多い。

一部の優秀な人物が本当にその時代の人だったとは限らない。

パラレルワールドと時空は入り組んでいる。未来人が良かれと思ったことが、滅びの道を速めることにもなる。

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