三十七話 学園の仲間(アミンダ隊)も一緒に旅へ
学園生活も2年近くが過ぎ、いつの間にか、冬がきた。
学園の友人 サチ、カナン、クロエ、ガルの4人のグループを”アミンダ隊”と言う名前を付けた。僕は名前付けが苦手なので、クロエの案が採用された。
ガルバ王国を中心に活動?するにしても、人数も増えたので、飛行艇の新設をサナエに相談した。
「学園の友人4人と、スミレ、ジン、ナズナに僕。それとメイドが3人、警備のための魔女隊が5人で。総勢15人少々。余裕を見て30人乗りぐらい。で、こんなのものをかんがえたのだけど」とサナエに、パソコンで設計したものを見せた。
流線形で、大まかに全長100メータ、幅が10メータ。先端は操縦室と展望席、その後ろに共用のくつろぎスペース、そして、後方に向かって居住区や厨房、トイレなどを配置する。
「では、魔女隊のゲンゴロウを呼びましょう」サナエは、近くの受話器を取っった。
ゲンゴロウは、魔女隊を管理している技術者である。もちろん本人もアンドロイドで魔女隊の一員である。魔女隊の製作、保守、点検などと、必要な機材の製作も行う。文明レベル7までのものを作ることができる。
「ゲンゴロウさん、この図を見てください。一応、サナエさんたちの意見も取り込んでいます」
「うん。 早速取り掛かります。細かなところは追々話をさせてください。そうですね。3日あればできますよ」
おお。たのしみだ。
そして、3日後の昼食後、魔女の家の前に出ると、マシャ3がゆっくりと上から降りくる。銀色の流線型で、半透明のトンボの翅のような翼が、ゆっくりと上部に折りたたまれる。ずっと、ミツバチの羽音のような『ぶ~~ん ぶ~~ん』という音がしていた。
着陸すると、ドアが開いてゲンゴロウと魔女隊が出てきた。
「ジロウ様。完成しました」
「さあさあ 入ろう!」
スミレが我先にとドアの向こうに消えた。続いて、僕、サナエ、メイドたちが入ってゆく。
コックピットは、最先端に操縦席、左に3つ右に3つ 後方に7つの席がある。広さは、奥行き5メータで幅10メータ 平らな床を自由に行き交うことができる。
各席には、テーブルも付属していて、飲み物や食べ物を置くことができる。前方の景色を見ながら、くつろげるよ。
そう、5歳のイリカのために、お子様椅子も用意したのだ。
「お姉ちゃん、ここ、あたしの席? ここに座って良いの?」
「そうだよ。イリカは可愛いなあ」
さて、早速ガルバ王国の別邸にゆこう。運転はナズナ。僕は眼下に広がる景色を眺めていた。お子様スミレは、はしゃぎっ放し。
翌日アミンダ隊を呼んで、マシャ3のお披露目を行った。これで、遠出もできるし、機材もしっかり積むことができる。