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転移とハイボール

「よし、人生初のハイボール」


 俺の名前は佐野一弥さの かずやどこにでもいる20歳の大学生だ。

 目立つ性格でもなく、見た目も普通、高校時代も普通に部活に打ち込み、普通に友達が居て、

 普通に彼女も出来た事あるし、童貞も卒業して大賢者になる資格もない。

 どこにでもいるふつーーーーーーーうぅの大学生だ。

 でも色々あって高三の時、僅か少ない友達と喧嘩した後気まずくなっていわいるぼっちになった。

 今はひきこもりまではいかないが、大学とバイト以外はずっとだらけてる。

 芸術大学だから変人も多く、一人で居ても浮かないのが実に助かる、

 趣味は二次元に逃げ込む事だ。


 しかし今日の俺は違う。


 そう、俺は今日初めて居酒屋で酒を飲むのだ。

 もちろん一人で。


「すいません」

「はいよ、いらっしゃい!おひとりさま?」

「あっはい」


 ヤベェ緊張するぜ、酒ごときで上がる俺もガキだな。

 って思いながらカウンターに座る 

 

「兄ちゃ、一人か俺も一人なんだ。

 どうだ一緒に語って飲もうよ。」

 急に話しかけられて、横を向くとハットをかぶって、真っ黒いスーツを着ている50代の男が居た。

 まぁ、別に断る理由ないし、久しぶりに人と話したいし。


「いいですよ、自分今日初めて酒飲むんでそれでも良いんでしたら。」

「ええよええよ、初々しいな。

 おっちゃんが一杯奢ったるわ!」

「良いんですか?!いただます

 よし、人生初ハイボール」

「ははは、飲め飲め」


 俺は気づけばすっかり酔っていた。スーツのおじさんとくだらん話をし続け、どんどん時間が経って行った。


「兄ちゃんよ、今に飽きてんだろ。」


 急に聞かれた。


「いやぁ、本当にそーですよ。

 毎日が平常運転飽きるところかもう呆れですよ。」

「そうかい。

 じゃやり直したいかい。」

「やり直したいって、人生をですか?

 そこまで勇気はないですけど、できるなら..」

「できるなら?」


「この生活、、世界から逃げたいです。」

 俺はここである違和感を感じた、このおじさんは一杯すら酒を飲んでない事。

 そして、時計がさっきから一秒も進んでないことを。

 俺はこの違和感に恐怖を感じて一刻でも早く店から出ようとした。


「おっちゃん、ごちそうさまでした。

 自分はもう今日帰りますわ、楽しかったです。」

「そうかい、それは残念だ。」


 俺は立ちあがり出口に向かった。


「兄ちゃん、せいぜい足下気をつけよ。」

「は、、はっい、」


 その言葉を最後に俺は何も覚えてない。どのぐらい時間が経ったのも分からない。

 気づけは俺は森に居た。しかも普通に森じゃないのは一瞬でわかった。


 目が覚めたら俺は

 空に二つの月が浮かんでる森に居た。

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