夜空ちゃんぴーんち☆ ~前編~
これは、以前書いて一旦削除していた習作の掌編なのですが、今回、再UP出来る事情が整ったと思われたので、再度、ごく一部を改変の上、再掲載します…。
狂った教師とクラスメート全員に集団強姦されそうになる危機に瀕した夜空ちゃん。学校からエスケープを試みます。追っ手を捲いて校門まで、必死の思いで走り続けて辿り着きましたが、なんと、門扉が固く閉ざされています。まずい。通れない…。だって、閉まっていたら…、の、登れない…。乗り越せない…。それはそうです。いかに冴えた毒舌を弄し人心を惑わす夜空ちゃんといえども。所詮は女生徒。その制服の下半身はスカートです。これでは、脚を大きく挙げて門扉に掛けて乗り越えようなどとしたら…、ぱんつが丸見えになってしまいます。既に追手は視界に入る所まで来ていますから、こんなに人目があったのでは、とても脚が挙げられません。門扉に背を預け、両膝をすり合わせた内股になって、情けない立ち姿で追っ手を睨む夜空ちゃん。
く…。
唇を噛み、殺気を帯びた視線で追っ手を睨んでみましたが、追っ手には、スカートが恥ずかしいあまり、すっかり怯え切っていることを見透かされ、教師も生徒も一向に怯む様子はありません。
う…。
顔に浮かんだ勝気な表情がみるみる陰り、情けなく恐怖と恥じらいに歪んでゆきます。たちまち追手は、門扉を背にした夜空ちゃんを、半円形の壁となって取り囲んでしまいました。すっかり縮み上がってしまった夜空ちゃんの顔色が、みるみるうちに蒼ざめていきます。
校長先生が声高に叫びました。
「X兵器をもて!」
「な、何!?」
恐怖で固まっていた夜空ちゃんの体が、びくっと震えました。すると、群集の背後から、見上げるような巨大な扇風機がゴロゴロと牽かれて現れたのです!
「…………………………!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
いつも冷静な夜空ちゃん、しかしこれを目の当たりにしては。さすがに頭はパニックです。
「ま、まさか、あれで、か、かっ、か、か、風…!!!!!!」
「ははははは。送風を開始せよー!!!!」
「!!!!!!!!!!」
ものすごい風圧が夜空ちゃんを襲い、スカートが強く舞い上がりました。
「嫌ーーーーーーーーっ!!!!」
甲高い悲鳴を上げて、両手を腰の前後に廻し、上体を「く」の字に前屈して、必死の形相でスカートを抑える夜空ちゃん。しかし、猛烈な強風は、情け容赦なく彼女の軽やかなスカートを弄びます。
「いやーーーーーっ!!!!!! い、いや、いや、いやーーー!!」
立て続けに情けない悲鳴を上げ続けた夜空ちゃんは、とうとう立っていられなくなり、スカートを抑えたままその場にしゃがみこんで、蹲ってしまいました。蹲ったままの姿勢で、両手を、なおもバサバサと暴れ狂うスカートの股間に強く強く押し当てたまま、顔を上げ、追っ手を見上げる夜空ちゃん。その眼差しにはもはや、相手を見下し威嚇する、日ごろの底意地の悪い精悍さはありません。完全に狼の群れの真ん中の子羊と化してしまった夜空ちゃん。
さあ、大ピンチです!!☆
つづく!!