2.そびえる塔『リンクタワー』
『リンクタワー』
冒険都市ブリギッドに存在する巨大な塔である。300年の歴史があるとされ未だに誰も踏破したことがないとされるダンジョンであり、魔物が各フロアに湧いており、また宝箱もどこかに隠されている真っ当なダンジョンだ。
今クリアされているのが9年前に英雄ダイスケ率いるパーティーによる291階までであり、そこまでの階なら転移陣と呼ばれるもので行き来することができる。
その階をクリアしたかどうかはフロアボスと言われる存在を倒したかどうかで判断されるため、クリアされた階であってもお宝が眠っている事がある事からトレジャーハンター達が一攫千金を求めて彷徨いているし、階が上がる程魔物の強さも上がっていくため、下のほうの階で冒険者に成り立てな初心者たちの経験稼ぎの場所として活用する人も多い。
つまりは、冒険者達が集まる冒険都市周辺のダンジョンの中でも人気なダンジョンなのだが、そこに周りの冒険者達からすれば羨ましいと言わざるを得ないハーレム野郎が来ていた。華奢な身体付きに金髪でそのパーティー唯一の男性。アリステルである。
「パパー♪今日はラピスとオブシディアンの調節の為だっけー?」
紅い髪に紅い瞳、真っ赤なドレスを着た少女ルビーがアリステルの後ろから腰へ抱きついている。
「ルビー、お父様からはなれなさいそろそろ私の時間です。最初に決めたではないですか。」
緑に輝く髪に翠の瞳、緑のワンピースを着こなした令嬢風な女性エメラルドがルビーを注意している。端から見ればじゃれあってるようにしか見えないが、本人達は割と真面目にアリステルに引っ付く権利を賭けて言い合ってたりするし、縦ロールの屋敷では日常的な風景でもある。大抵は二人仲良く引っ付くことにするのだが。
その少し後ろで白衣に身を包み短い金髪に翠の瞳を持つ少女ファルストナシアが、黒装束に短い黒髪の女性オブシディアンと、瑠璃色の髪と瞳を持ち自身の髪と同じ色合いの着物を着少女ラピスラズリの服装や装備に不備がないかを調べていた。
「まぁこの塔の30階位までならルビーかエメラルドのどちらかだけでも余裕で帰ってこれるし。遠足だと思ってれば良いよ。」
「そもそも全員祝福持ちと言う時点で楽勝だとは思います。過剰戦力気味とも言えますが」
「エメラルド!ママは違うよ!」
「そうでしたね。お母様は祝福をもっていないのでした。」
二人は笑っているが、言われているファルストナシアとしては複雑な気持ちである。自分の愛娘達が悪気無くいっているということは解ってはいるものの、やはり祝福を持っていないだけで如何に天才と言われる分類であってもガッカリされたものなのだ。何故、「天才であったのに祝福を得ることが出来なかったのか。」とファルストナシアは小さい頃何回も言われた。尤も本人からすれば「そんなの神様が決めることであって自分が決めることではないのだから私に言わずに神様に言え!」との気持ちであったらしいが。
「エメラルド姉様、ルビー姉様。私の愛しく愛くるしい母様を虐めるのはご遠慮願います」
瑠璃色の着物を着たラピスラズリが二人の姉へ注意をする一方で、アリステルはファルストナシアのフォローをすることにする。
「祝福なんてあってもそれで不幸になる人も結構要るんだからなくても気にしなくてよいと思うよ。ファナは無くても充分魅力的だと思う。」
それはフォローというには色々足りない言葉であったが、ファム自体が嬉しそうにしているため結果オーライなのであろう。
ともあれ転移陣を使い25階まで移動。まずはラピスラズリのテストからはいることとなった。
正直簡単すぎたというのが正しい感想なのであろう。25~29階を踏破するのにかかった時間は一時間足らず。本来なら半日はかかる道のりである。なにしろ道中に湧くライオンは普通に強いし、スライムは分裂しまくるし、狼は硬いし、サキュバスは可愛いけどうざいし、と面倒なのだ。本来は。
ラピスラズリの祝福である扇子が強すぎた。扇子で扇いだ風に触れればラピスラズリが指定した人物以外は消滅する。扇子に触れても消滅する。アリステルのカメラ以上にチートと言える効果であり、自分の気に入らないやつはみんな死んじゃえが出来るユニークな祝福である。
自重させているが、その気になれば何でも消すことができる。この塔だって消すことも可能だというし、街や国を相手にしても扇子さえ使いこなせていれば負けることはないだろうという程の代物だ。相当なレア物を引いたとファルストナシアが満足した
「ラピスは自重してオブシディアンの調整に移りたい」
ファルストナシアがそう言えば、母様。大好きっ娘であるラピスラズリとしては従わざるを得ない。
「オブシディアン。出番ですよ。」
「ラピ姉面倒くさいから代わって?」
と無表情系な妹に言われて悩んでしまうラピスラズリ。
ラピスラズリは姉こそ数人いるが、妹は今までおらず初めての妹ができて嬉しいのか、出きるだけ甘やかせようという考えがある。しかし、ここでしっかり動けるか確認しておかなければ後々困るのはオブシディアンだと言うことをラピスラズリは充分知っていたし、何よりも親愛なる母様の言うことはラピスラズリにとって絶対である。
「パパ、ラピスって才能も祝福も凄いし身体との相性も抜群だけど、ママとオブ以外に冷たくないかなぁ。私やパパであっても。調子のりそうだし。」
オブシディアンをラピスラズリが説得しようと個軍奮闘しているのを眺めながら、エメラルド、ルビー、アリステルの三人は先程ラピスラズリが仕留めたライオン型の魔物をエメラルドが解体して調理をしたものを三人で仲良く食べていた。
「そうだね。ラピスはファナ以外は元々どうでも良いみたいだったしね。オブシディアンが生まれて、初めての妹だからか興味があるみたいだけど。」
「まるでルビーを見ているようですね。」
「エメラルドも大差無いと思うけどなぁ」
「二人とも慕ってくれるのは嬉しいですが、もっと周りと打ち解けて欲しいものです。こちらへと心を開いてくれそうな人だけで良いですけどね。」
「善処はしてるよっ。」「中々開いてくださらないので」
端から眺めているファルストナシアから見ても三人の仲は極めて良好、むしろ仲良すぎて気持ちが悪いほどであるが、アリステルの来歴を知ってる身としては気持ち悪いくらい仲が良いくらいが丁度良いのかもしれないと思って微笑みながら見ていた。
「オブシディアン。あなたの祝福の性能もわからないんですから、もしかしたら私みたいに敵なしな祝福かもしれませんし、身体の性能も優秀かもしれませんよ?」
その言葉を聞いてルビーの顔が少し歪む。あ、とアリステルとエメラルドが思う時にはルビーは立ち上がりラピスラズリへと歩を進めていた。
「ねえ、今のを聞くとさ、祝福だけなら私は最強ですって言ってる様に聴こえたんだけど?」
「そう言ったのですがルビー姉様。控えめに見ても私の祝福は飛び抜けているものだと思いますし、身体能力も凄まじいものだと思いますが。」
そんなルビーの様子を意にも掛けずに挑発するラピスラズリ。彼女は確かにこのとき思っていた。自分のこの祝福にも身体の性能にも勝てるやつなど居ないと。フォローをするならば彼女は身体を得てから一週間も経っておらず、世間知らずであったということだろう。
「へぇぇ。パパぁー、ちょっとこのアホみたいに自信過剰な妹に教育する時間がほしいなー。」
「母様。もしルビー姉様を消してしまっても許してくださいますか?でないと全力が出せないのですが。」
「良いよー。ラピスちゃんとルビーちゃんの戦いには誰も手を出さないし、お互い全力でやっちゃっていいよ。」
ファルストナシアのその言葉を聞いて、口許を歪めて嗤うのは紅いその瞳を爛々と輝かせるルビーであった。元々手加減なんてするつもりは微塵もなかったが、ママの許可も出たことだし潰してくれよう。
手に自分の祝福を具現化させる。彼女の祝福は一見するとブリキで出来たジョウロ。ただしその力は水を半永久的に撒くことができるただそれだけ。とてもラピスラズリの扇子に優るものには見えない。
水をジョウロから撒く、同時に水がルビーの魔力によって形を変える。大きく大きく大きくなってルビーとラピスラズリの間を隔てる水の壁となった。
ルビー=ベルサーチ。アリステルとファルストナシアの娘の中では次女である。自身のパパを愛するがゆえにベルサーチ姓を勝手に名乗り、根負けしたアリステルから許可を得て使用に至ったという経緯がある。それほど自らのパパを愛しているためかそのパパの祝福によって写真を撮られていながらも、愛を燃料に写真から身体へと魂の転移に成功した唯一の存在である。
彼女は魂の転移に成功した経験によって眠っていた才能を開花させたのか、無かった力を無理矢理にでも引き寄せたのかは定かではない。しかし、写真から魂が帰還した影響で彼女は大魔法使いと呼ばれるレベルの魔法使いになっていた。どうせなら祝福のお陰で水を使い放題な訳だし水魔法を極めよう、というか専門家ってことにしよう。そんな軽い考えによってルビーは水魔法の専門家として世へと接してきたため、世間ではいうことになっている。
扇子から放たれる風を水の壁が防ぐ。ならばと近づいて扇子を当てようとしてもやはり水の壁が邪魔をする。消滅させる速度と同じ程度の速度で水がジョウロから出てきているのであろう。一向に減るようすがみられない。
生まれてから一週間程度のラピスラズリでは対処する方法を思い浮かべることができなかった、圧倒的経験不足のせいである。もし、ラピスラズリに経験値があれば水を撒かれる前に接近することや、魔法なりなんなりに消滅させる力を付与したり風魔法を使っても扇ぐ風を操ったりと色々と思い付いた筈なのだから。
ルビーは煽るだけ煽った後ジョウロを取り出し水を出し続け、その水を魔法で壁へとしつつ、またエメラルド、アリステルとの食事へと戻っていた。ラピスラズリにとってその姿は「お前なんて意識を向けなくても対処できる」と言われているかの気持ちにさせられるのであった。
「相も変わらずルビーはえげつない。もう少し構ってあげたらどうですか?オブシディアンもあれでは…その…ものすごく憐れです」
「あれぐらいが丁度良いんだと思うよ。今のままならエメラルドでも圧勝できると思うし、もう少し精神的にも強くならないと。それともう少ししたらトラウマ植え付けるからもっと憐れになるよー」
「トラウマって…何をするつもりなのかなルビー」
「パパを毛嫌いして消す可能性もあるからね、牽制のため。それにママはオブを懐刀にするつもりなんだろうし鼻を一度折っておいた方が丁度良いかなって。」
「まぁ私は賛成しますけど。」
それはあっという間だった。石が投げ込まれて、その石が光りアリステル、ルビー、エメラルドの3人は光を浴びてしまう。同時に光る地面、そして次の瞬間には光を浴びた3人の姿はその場にはなかった。
「いよっし!死神と水の魔導師は片付けた!後は家出しているお姫様を連れて帰るだけだぜぇ!」
と汚い声が29階の響き渡る。
「強制転移ですね。あらかじめ転移先を登録しておいた転移石を相手に投げつけることによって無理矢理飛ばす悪質な行為。」
アリステル、ルビー、エメラルドの三人が転移をさせられた場所は先程までと似た感じの壁であることから『リンクタワー』内であることが伺える。更に言うのであれば壁にあるYのような紋様はスタート地点から昇り階段までの距離の残り四分の一まで進んできているという証である。
「うげぇ!?」「嘘…!?」
娘二人の奇声に何事かとアリステルが視線で訪ねれば
「ここ、転移してはこれるけど転移で抜けることはできないみたいだよぉ…。」
「壁の色、天井の模様、白くて鮮やかに光っている苔。恐らくここは250階…。」
ととんでもない答えが帰ってきた。
魂の転移を成し遂げたルビーは転移系の魔法に関しては水魔法以上の実力者と言えるだろう。そんなルビーが転移できないと言うからには恐らく元々このフロア全体が転移不可の領域となっているのだろう。流石のルビーでも古くから存在している領域には手が出せないらしく、唇を噛んでいる。噂では50階毎に転移不可の領域が仕掛けられているということであったが、エメラルドの談を信じるのであればどうやら本当のようだ。
エメラルドに関しては単にダンジョンの知識を集めるのが好きなダンジョンフェチ故に多分あっているだろう。
そこまで考えてアリステルは現状とこの先とるべき行動を話し合うこととする。
「最悪フロアボスを僕が倒して階段を登って251階の転移陣を使えばすぐにでもも28階に戻れるよ。」
転移陣は階段を昇った先、所謂『スタート地点』に存在している。フロアボスはリポップするため倒す必要こそ有るが、1対1の戦いであればアリステルが負ける道理は無い。
今いる地点がボスが居る通称ボス部屋の少し手前の位置であるというならば、この階のスタート地点へと戻るよりはフロアボスを倒してさっさと上の階の転移陣を使う方がよい。
「…お父様。言いづらいのですが、ここのフロアボスは魂の無い機械仕掛けのゴーレムだったかと思います」
魂がないと祝福を使っても倒すことはできない。エメラルドの言葉にアリステルはすごく困った顔をしていた。
「そもそもあの連中はなんなのパパ。下手したらパパの祝福のことも考えてのこの階だと思うんだけど」
「ファムの元婚約者じゃないかなぁ。ほら、ファムって天才で見た目も良いし人形作家としても人形師としても一流だし、禁術使っちゃって除籍扱いとはいえ錬金術師協会の錬金術師達にとっても崇拝する域の錬金術師だし。レーガランス家って一応ディートバ領主で貴族だから、政略結婚の的にされて婚約者が腐るほど居るみたいなんだよね。」
「それだと残されたお母様達が心配ではありますね。」
「まぁラピスとオブシディアンが居るし、オパールは祝福でファムと繋がってるはずだから危なくなったら屋敷から誰かしら増援に行くと思うよ、ファムの資金援助無くなったら困るだろうしね。」
「つまり、真にヤバイのは私たちだということですかー」
「パパとエメラルドが一緒なら此処に住んでも私は良いけどね。一緒なだけで幸せ♪」
アリステルの腕に引っ付くルビーを。何故か、顔を綻ばせるエメラルド。まぁなんとかなるでしょと楽観視をするアリステル。3人は危機感を全く感じていないのであった。
一方で残されたファルストナシア達3人と言えば、襲い掛かってきた男達と一触即発な空気のままお互いに睨みあっていた。ラピスラズリがファルストナシアの前に立ち警戒している。アリステルの予想通りファルストナシアの自称婚約者達である。
(魔法を使えないようにする術式まで持ってきちゃって結構本気だなぁ。)
ファルストナシアは考える。自身は今人形遣いとしての技能を失わされている状況だ。魔法がなければ人形をいとで操って戦うことができない。
転移石がとんできたときに一瞬だが魔方陣が床に浮かび上がったのを視た限り、あの術式は魔法を阻害するものではなかったか。と考え魔法を使おうとして使えないのを既に確認して要る辺りは流石と言えるが。
「流石に私も動かなきゃかな…。」
オブシディアンが真面目な顔をしてラピスの隣にたつ。初戦闘が自身の母親同然な人物を護るためになるとは露にも思っておらず内心後悔と焦りを抱きつつも顔には出さずに居るオブシディアンではあるが、彼女の祝福は剣状のものである。
ラピスラズリの消滅させる風を放とうにも距離は近く、囲まれているせいで一撃で殲滅することができず、むしろその隙をつかれてやられてしまう可能性すらある。
オブシディアンがある程度動けるのならばその隙をフォローすることも出来たのであろうが、いかんせん初戦闘である。
結論から言えば、自称婚約者達のうちの一部が突如崩れ落ちるように倒れこんだことによって状況は一変した。
「今日非番ですから私も共に参ります。と申し上げましたよねご主人様。ご主人様と愚妹の姿が見えないのはこの方達の罠かなにかに引っ掛かって別の場所に飛ばされたと推測いたしますが」
怒りを含んだ声で現れたのは私服姿のサファイア。手填めたグローブの指先に爪のようにそれぞれ30cmほどの五本の刃が装着されている。
「ラピス、オブシディアン。ご主人様の安全は保証致しますのでどうぞ、対人戦の練習をなさってください。」
長女に言われては仕方無い、オブシディアンは瞬時にサファイアとは逆側の敵を斬るために動く。
「てめえ、このくそアマ!殺し、」
首をはねる。男が何かを言いかけたようだが関係ない。何となくだが身体が覚えているようだ。身体が軽い、どんどん敵を倒せる。というか斬るの気持ちいかも。これはもしかしたら自身の姉よりも身体との相性は良いのではないか、等とオブシディアンは考えながらも敵を斬る。
ラピスラズリが動くこともないまますべて斬り終える。いや、一人だけサファイアが確保しているが。
「ラピ姉より、ディアの方が強い?」
「あ、一人称ディアなんだ。じゃあ愛称もディアの方が良い?」
「…母さんとサファ姉なら良い。他はまだ様子見。」
「な、私も!?」
「だってラピ姉最後動けなかった。さっきルビー姉にぼこぼこにされたせいでかもしれないけど、ヘタレ。」
うぐっ!と声を詰まらせてしょんぼりとしてしまったラピスラズリを放置し、自称婚約者の代表を縛り終えたサファイアがファルストナシアに近づき
「私を置いていってしまったことはまずはおいておきましょうご主人様。ところで愚昧達が戻ってくる気配がないのですが、実際はどうされたのですか?まさかとは思いますが、ご主人様とエメラルド、ルビーの3人で逢い引きなんてことに…。」
「違うよ、転移石をぶつけられて3人仲良く何処かへ転移していっちゃった」
「……あの娘は転移魔法に関してはエキスパートのはずだと記憶しているのですが…。帰ってこないとなるとご主人様達と遊んでるとしか…」
「…流石にあの状況で私たちを見捨てて遊んでるなんてことは考えたくないかなぁ…。テルいるし考えたくなぁ…。」
ネガティブな思考へと陥る自らの母親的存在を見てサファイアへと非難と期待の入り交じった目で見つめるオブシディアン。
「サファ姉のせい。なんとかして。」
「………一先ず帰還致しましょう。この男にも口を割らせなければなりませんし、真面目な話あの3人なら早々に死なないでしょうから一先ず貴女やご主人様の安全を確保する方が先です。バックにやばいのがいたら私程度では足止めにも成りませんから」
懐から転移石を取り出すと一ヶ所へと集めて石を発動させる。
「ご主人様や新妹達は無事に帰還させますので、どうかご主人様達も御無事で。」
転移の光と共に人影は消えていき、小さく呟いた言葉だけがダンジョン内に残されたのであった。
なお、半泣きになりながらぐったりとしたエメラルドとアリステルを抱えたルビーが屋敷へと帰ってくるのはそれから2日後のことであった。
アリステルとファルストナシアの娘達
【長女】サファイア
【次女】ルビー
【三女】???
【四女】エメラルド
【五女】オパール
【六女】ラピスラズリ
【七女】オブシディアン
ルビーとエメラルドはお父さん大好き
ラピスラズリはお母さん大好き
チートなのはスペック的な意味でルビー。祝福的な意味でラピスラズリ。
後は皆強みや癖はあれど、世界としてみれば壊れた強さではないです。
ルビーの愛がおかしいだけ。