3章21節 内容
「そうだな。1つ、俺たちと取引をしないか?」
「取引?いいだろう。なんだ?」
「こっちが出す条件は、今現在この民間軍の兵器開発をしている団体、もしくは武器提供している団体との関係を作りたい。俺が設計する武器を量産して欲しいんだ。そして、そっちへの利益は、その量産した武器の提供だ。」
もし銃の量産体系が整えば、どんな敵でも遠距離からの攻撃や、隠密攻撃が可能になる。
魔法には詠唱と、その魔法1つ1つに対するコストがかかる。
以前シルと材料調達に行ったときに思ったのが、この世界には地球にはない硬さの鉱石や、軽く耐久性に優れた木材、そのほかにも鉄や銀など金属となんら変わりない物質もある。
場合によっては25口径拳銃でも鋼鉄の鎧を貫通させる威力をだせるかもしれない。
幸い、傭兵として勤務する前の特殊部隊で銃の構造や設計などの基本的な事は学んである。
今手元になくとも狙撃銃や拳銃、小銃や機銃なども作れる。
多少だが車両の構造も学んでいるので、もしかするとそれもできるかもしれない。
いや自分を過大評価しすぎだろう。流石に車は無理がある。
しかし銃だけでも出来るのならこの国の戦力は途轍もないものになるだろう。
「で、どうだ?お互い悪くない条件だと思うんだ。俺も、そっちも、この武器を共有して戦力を高める。」
「悪くない条件だ、が。妾が資材も自由に使えるとでも?」
「そりゃ、大丈夫よ。こっちにゃ王国騎士団がついてる。」
「ほぉう。お前騎士団の奴か。魔法使うようには見えんし、キックの部隊の奴か?」
「あぁそうだ。」
「あのオカマの下でか・・お前も大変だろうな・・妾も思い返しただけで頭が痛くなる。」
「へぇ知り合いか。」
「腐れ縁という奴だよ。」
てかあの人 人脈広いな・・
っていうか知り合いなら隊長経由でしてたほうがスムーズに進むんじゃ・・などと思ってももう遅いな。
「ふむ。まぁ、資材も王国から提供されるのなら、環境は整って入るな。それなら最後に、その武器の性能を見せてもらおうか。」
そういい彼女は手を広げ、何かつぶやくと、背中に背負っていた銃とマガジンが一瞬で彼女の手元へ移動した。
こいつも魔法使えんのかよ・・・
なんか、他の方の作品を読んでいると、僕の1話分がすごく短く感じますね。