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3章6節 討伐

「うわぁ!!また来たよ!クソッ・・こっちに来るな!!」


魔獣にシルの剣があたり赤黒い血肉が飛び散る。

自分と周りの騎士達は慣れてるようで、それを見ても何も言わずにロマに乗り前進し続けるが、うわぁ血だ嫌ぁ!!、などと叫び続ける奴が一名。

一見すると、初心者が襲われてるようにも見えるが、振りつけた剣を見事魔獣に命中させている。

ロマにも先程とは違い、慣れたようで何事も無いかのように乗りこなしている。



――数十分前。

「んてことで、はいっ、シルちゃんヨウヘイちゃん。あなた方にはロマに乗ってもらうわ。可愛いでしょっ?!」

「ロマですかぁ・・俺ロマ暫く乗ってないし・・今乗っても感覚取り戻せるかなぁ。」

「僕はロマなんて乗ったことないですがね。」


ロマとは、その名の通りロバと馬が配合されデカくなったような動物だが・・何故、羽が生えてるのだろうか。

しかし空は飛べない模様。


「あなた方心配はいらないわ。王都産の特殊な訓練受けた騎士用ロマだから誰でも乗れるように訓練されてるのよ!原理はわからないけどっ。」

「なるほど、なら心配ないですね。」

「よっしゃじゃあ乗ってみるぜ。ヨウヘイ見てろよ!・・・よっしょっと、うおーー高い!流石本場のロマだ!行商人が使うようなのとは全く違うな!」

「はいはいそうですかい。・・んっと、あぁ・・確かに乗り心地は良いな。」

「だよな!いやーすごい。これに乗って戦うのか。ここまで乗りやすいと案外行けるかもな!」

「はしゃぎ過ぎるなよシル。お前は赤ん坊か?」

「ハハッ!今は赤ん坊でもいいさ!さぁ、行くぞロマ!ぜんし ウガァ!痛い痛い!!ヨウヘイ助けて!」

「あらら~ロマちゃんが指図するなだって~大丈夫ぅ?シルちゃん。」

「おいおいシルさんよ、乗ったことがあるんじゃないのか?」



という具合で全然乗れていなかったシルだったのだが・・・剣も数分前と違い段々上手くなってきている。

本人は気づかないのかもしれないが、成長スピードが極端に早いのかもしれない。

ミノタウロスの時にも渡した拳銃を僅かな時間で使いこなせるようになっていた。

この才能を使うと化けるかもしれない。


「おい!ヨウヘイ!一匹そっち行ったぞ!」

「了解!」


そのシルの呼びかけに反応し、標的を視界に収める。

自分自信の刀身は小さい為、かなり近距離じゃないと攻撃は出来ないものの、その分一撃死させる事も容易くなる。

銃を使うのがてっとり早いのだが、弾薬温存と、混乱を防ぐ為に今は使わないでおく。

そして僅か数cmまで距離を縮め、魔獣の頭部を目掛けナイフを突き刺す。

真正面から魔獣の赤い液を被り、顔が赤く染まる。

途轍もない腐臭が自分の鼻孔を擽り、嘔吐感に見舞われるも、これで討伐対象は残り一体となった。

しかしここが一番危ない時だ。

残り一体となり、隊員が心に余裕を持ってしまい、士気が乱れる。

それにより、不意打ちなどに気づけなくなる。


「うわああ!来るな!来るなぁ!!うああああああ!!うげっ!!!ゴホッ!!」


言わんこっちゃない。

自分の後ろについていた騎士の一人が、残りの魔獣からの攻撃を受け、地面に叩きつけられる。

その瞬間キックス隊長が飛び上がり剣を翳す。

するとその剣が赤く光出した。

その剣に切られた魔獣は瞬間的に消滅し、跡形もなくなった。


「おい!テス!大丈夫か?しっかりしろ!」

「テス動けるか?どこやられた?」

「くそっ!急いで医療班のところへ連れて行け!はやくしろ!」

「あ、あぁわかった!」


みんなが急いで、テスと呼ばれる者を助けるが、見た感じあまり目立った外傷は無い。


「キックス隊長、あまり目立った傷は無いですが、なぜそこまで慌てるのでしょうか。」

「あらぁそっかぁ、こんな魔獣何かと縁のない生活してたらわからないわよね。魔獣とかってのはね、あまり外部に攻撃してこないの。腕を噛まれても、腕に傷はあまりつかない、その代わり、腕の噛まれてない部分まで、中身に影響が行って、だから軽く見えても命に関わる傷になることだってあるの。」

「なるほど・・そうでしたか。」

「おーい!ヨウヘイ!さっきの奴どうなったんだ?」


ロマから降りるのに苦戦していたシルが急いで駆け寄ってくる。

無神経な奴だ。


「あぁ、今のところまだわからない。」

「そうか・・大丈夫だといいが・・」

「なぁに気にすることないわよ!この部隊の防具付けてるんだから、あまり傷がないに決まってるわよ!」

「あぁ、騎士団特製のですか。」

「これ、すごい軽いよな。なのに丈夫そうだし。」

「そりゃ、魔術が編まれてるもの。魔獣には魔術で対抗するのが一番。だから、あなた達以外の騎士の剣には魔術が編まれてるのよ。」

「あぁ、それで思い出しました。俺のナイフも、打ってくれた方が、魔術士に術編んでもらえと、」

「そう!なら、後から良い術師紹介するわ!」

「あー俺のもお願いしていいっすか?」

「任せなさいよ!さ、一度戻ってみましょう。防具付けてても、相手は魔獣よ。彼が大丈夫かも確認したいし。」

「了解です。シル行こうぜ。」

「待ってロマが!!」

取ってつけたような設定のロマ




――― メタ発言注意 ―――


最近シルのキャラブレてきたんで設定を構築しなおした回です

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