3章3節 騎士団
基本的にこの物語の世界観や設定などの説明回です。会話多いです。会話しかないです。
目の前にいる、身長が小さく、整った顔立ち。
大きく赤い瞳に控えめな鼻。
ショートの白い髪に青い制服のようなもの。
傍から見ると、明らかに小学生中学生のようだ。
だからさきほど少女の口から発せられた言葉は聞き違いだろう。
「えーと・・ユニ?ちゃん?ユニちゃんのお母さんやお父さんは?ここは子供が来るようなところじゃないよ?」
「バカにしないでください!私はこう見えてもお酒飲めますし経験も豊富な大人の女性ですよ!」
「なっ・・経験豊富だとっ!!」
「シル静かにしてろ」
「はい!たくさん経験しましたよ!初めての時はすごい怖くて、痛く感じたりもしたんですが、段々なれてくると、たくさんの人とやるのが楽しくなってきて・・」
「たくさんの人だとっ?!」
「シルお前もう黙ってろ」
「はい!たくさんの人・・たくさんの仲間と戦いに行くんです!」
「たくさんの人と戦いっ!!・・・・え?戦い?」
「えーと、ようするに、君はお酒は飲めるし、たくさん戦いの経験をしてきたから子供扱いしないでほしいと?」
「そうです!まぁ・・まだ見習いなので魔族との本格的な戦闘などには参加出来ないんですが、害獣や魔獣討伐などには正式に参加できるんで・・あっ明日の大型魔獣の討伐作戦に参加して功績残せたら私も正式に見習いから部隊員として昇格出来るんです!」
「ほぉ。じゃあ君も明日の結果によっては騎士団の仲間入りに?」
「王国騎士団ですね。騎士団とはちょっと違います。」
「え?どういうこと?シルわかるか?」
「いやぁ・・名前はよく聞くけど俺も王国騎士団と騎士団一緒だと思ってたからなぁ」
「やっぱりわからない人の方が多いんですね・・・えーと、そうですね・・まず、この世界、文献とかでは人類地と魔族地の二つに分けられて書かれることが多いんですよ。そのせいで間違って覚える人もいるんですが、えーと、この世界、人類地があって、その中に純人界、亜人界、精霊界、神域とあり、最後に魔獣地があります、魔獣地は人類地と魔族地をつなぐ空間で、楕円形した人類地を囲む形になっています。そして、魔獣地の奥地にある結界のさらに奥に魔族地があります。魔族地では陣地が分けられておらず、知能あるものも無いものも、ゴブリンもオークも共存しています。まぁ、まずこれくらいは覚えておいてください。」
「要するに?えーと、人類地と魔族地の橋繋ぎとして魔獣地があって、魔獣地には魔族地との境目に結界があると、で人類地は複数の陣地にわけられてる。神域ってのは実際にあるのか?」
「当たり前じゃないですか。その通りです。では、ここから王国騎士団と騎士団の違いを・・。まず、人類地全てを統治する方がいます。アドレータという神様で、神域におられます。その下に、純人界や精霊界などを統治する者がいます。純人界では、コック王ですね、この街の中央にあるお城に住んでる方です。で、その王様の管理下にあるのが、王国管理局です。そこに直々に置かれてるのが、王国騎士団です。その他にも、地域管理局や国土管理局など様々な国の政治に関する局が置かれ、さらにその下にそれの細かくした局がおかれています。騎士団は、地域管理局の中にある、地域防衛局に置かれてます。あなた方の出身地にも衛兵という団体がありましたでしょう?それと同じです。王都の衛兵が騎士団と呼ばれてるだけです。正式には王都防衛兵団なんですけどね。」
「もっとゆっくり、簡潔にお願いしていいか?みろ、俺の連れがもう理解出来なくなっている。」
「・・・ぷっウフフフ。すいません。騎士団は衛兵、王国騎士団は王様直属の衛兵だと思っていいですよ!ただ、王国騎士団にのみ魔法部隊が置くことが許可されてるんで、そこが大きな違いですね!」
「騎士団と王国騎士団は仕事内容が違うのか?」
「騎士団は自分の管理している所の治安維持、門番役、魔獣の襲撃への対応暗いですね。王騎団は純人界内の魔獣討伐や魔族との戦闘、裏ギルド摘発くらいですかね。」
「裏ギルド?」
「はい、ギルドにも色々あるんですよ。犯罪に働く人達の集まりとか、違法狩りとかの集団です。」
「へぇ。違法狩りって具体的に?」
「狩猟対象外動物を狩ったり、違法区域での狩りだったりのことですね。」
「へぇ・・・それって例外とかないの?例えば・・違法区域でも他人の安全を守るためとか。」
「その場合は、事後に適切な理由で報告したら認可される場合がありますね。」
「なるほどね・・・・・シル、大丈夫か?」
「・・・・っ!あ、あぁ。何か魔法使いちゃんがいきなり難しい話し始めて・・・そっからの記憶がっ」
「あぁ俺理解したから大丈夫だ。」
「そ、そうか。」
まとめると、
人類地には人の純血である、純人界と、エルフなどの亜人がいる亜人界、精霊のいる精霊界、そしてアドレータとか言う神とかがいる神域がある。
その人類地を魔獣地が囲むようにあり、そこから結界を隔て魔族地がある。
王国騎士団、通称王騎団は王様直属の部隊で、騎士団は治安維持部隊、軍隊と警察のようなものだろう。
しかし、アドレータという響きをどっかで聞いたことがあるが・・・
「おいヨウヘイ。考えてみろ、これは王国騎士団への好機じゃないか?」
「あぁ、確かにそうだ。・・なぁ、ユニちゃん。俺騎士団に入りたいんだ、魔族にやられた仲間がいて、敵を討つんだ。」
「ちゃん付けしないでください!・・騎士団に入団ですか?私経由で行くより、明日の魔獣討伐の時に・・・あなたなら剣とかそのへんでしょうね。なら剣飛部隊にこえかけてみてはどうでしょう。」
「剣飛部隊?剣と飛び道具か?」
「その通りです。さっきの五月蝿いやつ、あれ飛び道具でしたよね?そしてあなたの腰についてるそれ、脅しに使ってたローズンデライトの短剣。これなら多分すぐに仮入団出来ますよ?」
「そうか?分かった!シル聞いたか?明日すぐに行くぞ。」
「私今日この上の階の宿屋に泊まるんですけど、明日一緒に出発しますか?」
「あぁ、よろしく頼む。」
wを使わないで会話文中の笑ってる表現をするのって難しいんだなぁ