表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
If start story (イフ・スタート・ストーリー) ~ボッチな問題児は異世界で大暴れするようですよ?~  作者: 過ち凪
短編章 「VS hero story」~俺と雷神の承認試験~
72/77

閑話

コラボ第2話。遂に激突。


 一撃目は、さっきのトールに飛ばしたのと同様、ゴルフボールの様に放たれた岩石だった…。


 慌てて、右に転がり回避するので、低一杯で、近付いてくるトオル君に対処が遅れる…。


 二撃目は、中距離からのハンマーを投擲すること攻撃…。


 驚いた、そりゃあ、驚いた…。


 自分の武器を自ら手放すのだから…。


 飛んできたハンマーが回避する間も無く、左肩にぶつかりゴキリと嫌な音がした…。


 だが、痛くない…。


 きっと、あれだ…。うん…。


 神経が切れたんだ…。


 さっきの一撃で、神経が切れるとか…、まじ、洒落になんねぇな…。


 更に容赦する気は無く、三撃目。


 俺は何時もの癖で『五感共有リンク』を発動していて、そのお陰で気付けた…。


 後ろから、ハンマーが戻ってきていることに…。


 まぁ、良くあるパターンと言うか、投げるなら、戻す算段も持っている方が普通だろう…。


 普通にかわそうとしたら、起動が曲がり、追撃してくる感じだったので、仕方無くトオル君に近付いていく…。


 そして、最後の一撃。


 トオル君は右手に電気をバチバチと音をたてるまでに溜めている…。


 恐らく、渾身の破壊の一撃なのだろう…。


 あ~、これくらったら、ヤバそうだな~、なんて考える。


 考えて…。


「『刻闢爽雷こくびゃくそうらい』」


 俺は意識を切り替えた。


 あ~!もう!仕方無い!


 こうなったら、やけだ!






 ~ユウト side story ~


 蒼い電流を自身の周りに螺旋状に展開し、回路ルートを形成するユウト。


 その出来た回路に黒の雷を流し、ユウトの周りは渦巻きを逆にした様な黒の雷に守られる。


「螺旋黒楯…」


「らぁ!」


 トオルはそんなユウトの技などお構い無く、莫大な電流の流れる破壊の右手と、加速して背後から迫るハンマーで挟み撃ちを行った!


 そして、衝突!


 ガギュン!


 しかし、僅かに先に背後からのハンマー攻撃がユウトの楯に当たり、不思議な炸裂音と共にあらぬ方向へ飛んでいく…。


 何故弾かれたのかトオル自身は、疑問に想うが、その疑問を振り払い、右手を楯を壊すために打ち付ける…。


 コマとコマがぶつかるような音が辺りに響き、火花が飛び散った。


 その現象と自身の感触から技の種が分かり、思わず、トオルはその顔をしかめた。


 「螺旋黒楯」とは簡易的に作った雷のバリアー。


 蒼の雷の効果は精密操作。


 この雷は威力が通常より劣る代わりに、かなりの精度の動きを実現できる。


これがナイアちゃんに縦横無尽に動きダメージを与えられなかった秘密。


 その精密操作が可能な蒼の雷で、まずは螺旋状の逆渦巻きを形成する。


 この雷には、少し痺れる程度の力しか無いが、雷が通ったその道は電線の様な役割を果たしことが出来る。


これが、蒼の雷の真骨頂。


そこに黒の雷を流すことによって、様々な形の雷を作ることが出来る。


 そして、黒の雷の効果は物理干渉。


 本来雷は電子を媒体とするために、殆どの物を通り抜けることが出来るが、この黒の雷は物を通り抜けず、触れるという特性を持つ。


 つまり、今この螺旋状の逆渦巻きは、物理的な楯となる。


 更に付け加えるのなら、雷は留まるのでは無く動き続けているので、半球の様な形のこの楯は遠心力を持ち、攻撃を受け流す力を持つ。


 それにより、先程、飛んできたハンマーの方向はねじ曲げられた。


 今のユウトの誇る最大防御。


 それが、「螺旋黒楯」だ…。


 話を元に戻そう。


 先程からトオルはそのまま雷の右手を螺旋黒楯にぶつけたまま放さない。


 これは、雷のスピードと円運動から出される遠心力と対等に渡り合う力を持っている証拠でもある。


 トオルの力は雷を自身に纏わせることによっての肉体強化を主としていて、かなりの馬鹿力を出すことが出来、その結果が今の状況を産み出している。


「(くっ、やべぇな…。あんなの直で食らったらひとたまりもねぇぞ…)」


 ユウトは内心とても焦っているが、トオルはお構い無しに左手にも雷を溜める。


「まさかっ!?」


「らぁ!」


 ユウトはトオルのやろうとしたことに気付いて、慌てて対策を取ろうとするが、間に合わない…。


 トオルは、そのまま左手から溜めた雷撃をそのまま放った。


 電気は物体を貫通する。


 先程説明したばかりの事だが、つまり、物理特性を持つ黒の雷も…。


 貫通するのだ。


 トオルの放った雷撃は、見事に螺旋黒楯をすり抜けて…。


「くっ!曲っがれぇえ!」


 突如、ユウトに当たる寸前起動を右に変えた。


 よく見るとユウトの正面に薄く蒼の雷がスパークしている。


 ユウトが何をしたかと言うと、螺旋黒楯を発動した時のように蒼の雷で、まっすぐ飛んできた雷に新に右にルートを作ったのだ…。


 トオルの雷は、その作られた道を通った訳だが、言うほど簡単なこと出はない。


 繊細な電気操作と微妙な力加減が必要となる行為。


 それにより、


「(頭いてぇ…)」


 ユウトの脳に不可がかかる。


 しかし、トオルの攻撃は終わらない。


 まだ、右手の力を使っていない。


 トオルは一歩踏み込み。


 雷のチャージした拳をユウトの腹にぶちこんだ!


 激しい雷がその場に炸裂した…。


 激しいスパークが辺りに響き…、


「グハッ……!」


 ユウトはトオルの右拳を腹にくらい、後ろに吹き飛ばされる…。


 ごろごろと転がり、立ち上がろうとするが、体が麻痺している…。


「くっ…」


 体が硬直し苦悶の声を出すユウトだが、トオルは純粋に感心していた…。


「(まさか、ギリギリでダメージを軽減するとは……)」


 そう、トオルの一撃をくらったにしては、ダメージが少ない…。


 トオルの渾身の一撃の瞬間、実はユウトはとっさに黒い雷を展開していた。


 じゃじゃ馬で、コントロールなど皆無に等しく、乱雑に放った黒の雷だったが、物理効果を持つので、トオルの渾身の一撃は、この薄い壁に阻まれ思うようなダメージを与えることは出来なかった…。


「だが、それもここまでだろ…」


 トオルがユウトには届かない音量で呟くが、それは結果を知る者なら当然とも言える台詞。


 今のユウトは麻痺を起こしていて、止めを指すのは簡単だ…。


 そう思い、歩こうとした所で…。


 ビリッ!


 自分の体の異変に気付く…。


「(何で、俺も麻痺してんだ…?)」


 そう、トオルの体は麻痺していた。


 何かしらの技を食らった覚えなど無いのから、その疑問に至るのは当然のことだ…。


 体の異変に?マークが浮かび続けるトオル。


「(ギリギリで…セーフか…)」


 そして、その異変の正体はユウトが握っている。


 状態共有リンク


 相手と自分の異常ステータスを共有する力。


 共有シリーズの一つだ。


 今までのユウトの戦いを知る者なら、その正体を知っているが、トオルは別だ。


 トオルは、今までの状況からユウトの能力は、不思議な雷を操ることだと思っている…。


 当たり前だ、相手が二つも能力があるとは、考えにくいし、そもそも、ユウトの能力は正体が分かりにくい系統の力だ。


 そして、そこには、ユウトが勝利するに足る価値がある。


 肉弾戦では、圧倒的に勝負にならず、雷など、一撃くらったら黒焦げにされてしまう…。


 圧倒的なスペックの差…。


 これを埋めることなど、無理に等しいのだから…。


 逆に言えば、ここにしか勝機はないのだが…。


「(さぁて…、どうすっかな…)」


 ユウトは、それを考えないようにしていた…。


「(現実逃避?知らね…。俺の得意技だろ……)」


 まぁ、敢えて考えてないと言った方が正しいだろう…。


 相手は、神の弟子…。


 勝ち負け以前に、レベルが違う…。


 そこから、十秒と時が流れて…。


 二人の麻痺が同時に解ける…。


 先に動いたのは、トオルだった…。


 雷を操る付属効果で磁力を操りハンマーを手元に呼び戻す。


 最初にユウトを背後から襲った攻撃は、これによるものだ。


 更に足に力を込め、ユウトに近付く…。


 ユウトは半秒遅れて、もう一度螺旋黒楯を展開した。


 ユウトも馬鹿では無く、既に同じ攻撃に対する対処策は頭に浮かんでいる。


 トオルが先程と同じ行動をしたならば、勝利すら勝ち取れる作戦が…。


 同じ攻撃ならば…だが…。


 次にトオルがしたことは、跳躍…。


 そして、ユウトの頭上から、ハンマーを降り下ろす。


 しかし、上にも螺旋黒楯による防御があり、この程度ならば、守れる…。


 筈だった…。


 そう思った、ユウトは泣きを見ることになるが…。


 力は凄いが、螺旋黒楯で守れる、何の編鉄も無いハンマーの一撃。


「はぜろおおおおおと!!!」


 そんなトオルのハンマーのインパクトの瞬間、とてつもない衝撃がユウトを襲った。


「なんっ……」


 螺旋黒楯の天井に破壊的な不可がかかり、ユウトは思わず声を出す。


 黒の雷に与えられた付加を蒼の雷でカバーで元に戻そうとするが、不可の強さで乱れる雷…。


「くそっ!」


 やがて、与えられた不可に螺旋黒楯は潰れ始めた…。


 ユウトは直ぐに、この不可の正体に思い当たる。


 日頃、マリナの魔法具によって鍛えられているからだ…。


 今、螺旋黒楯は自らの自重に耐えかねているのだと…。


「(重力操作…)」


 ユウトはそう考えてに思いついて、舌打ちをする…。


 正確には、トオルの攻撃は重力操作ではなく、重量操作なのだが、今のユウトに知るよしはない。


 その間もミシミシと螺旋黒楯は、決壊寸前のダムの様に悲鳴を上げていた…。


 粉砕するもの(ミョルニル)それが、トオルの持っているハンマーの名前だ…。


 能力は、このハンマーで叩いたものの重さを操るというもの…。


 本来は、雷などにこの攻撃は意味がない。


 だが、ユウトの黒の雷の特性が裏目に出てた。


 物理効果を持つために、この雷にハンマーをあてることができ、重くすることが出来るのたのだ…。


 それに、本来の雷とは違い、黒の雷には少ないながらもちゃんとした重さが存在する。


 でないと、形を保つことが難しく、当然の回帰でもある…。


 そして、そのまま、ユウトの螺旋黒楯は…、形が歪んでいき。


「終わりだ…」


 二撃目のトオルのハンマーの攻撃で完全に潰れた。






「やっと、終わったよぉ…」


 辺りは、戦闘による被害が悲惨に残っているが、静かだった…。


 トオルは…、暫く無言だったが、やがて…。


「どうやったら、帰れるんだ…」


 と、呟いた…。


 場に動きなど無い…。


 何か嫌な予感がする…、まだ何かが終わっていない…、少ないながらも、何度も戦いを経験したトオルは、そう感じる。


 そう思って、さっきユウトが居た場所を見ると……。


「なっ!」


 その地面には、人の通れる程の大きな穴が空いていた…。


「…ロックオン………」


 風に紛れて、そんな声がした気がした…。


 殺気を感じて直感的に、直ぐ様、体を捻っるトオル!


 直後、その肩を、黒の閃光が貫いた…。


「うぐっ!」


 トオルが緊急回避を行わなければ、黒の閃光は確実に急所を貫いていただろう…。


 トオルの戦闘センスが飛び抜けていると、感じられる一面だが、今はそんなことを言ってる場合じゃない…。


 トオルは、黒の閃光が放たれた方向を見る。


 そこには、校舎からトオルを見下ろしているユウトが左手に蒼の雷が迸らせながら、悠然と立っていた…。

じゃあ、投稿も無事済んだっぽいですし、

正式に発表を。


何度も言うがおれは雷神トールじゃない。

通称ライトル。


その第二期、

何度も言うがおれは神なんて嫌いだ。


ビタミンさんの元、二期が始まります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ