4話 観測者
次の日
放課後
放課後に挑みにくる1年生はわずか数人と減った。
入学式からそれなり時間が過ぎたことでバカなことをするような輩が減ったと喜ばしいことだが……妙に違和感を感じる
いいことなんだが……にしては違和感を感じると言う直感というかなんと言えばいいのかは俺でも分からない
違和感の正体をはっきりするために闘技場の周りを見るとあの女。黒髪の女の視線だ。敵意は向いていない
あんまり面識ないはずだ。確か名前は……ああ、さく……なんだっけ?あっ思い出した、櫻井だったか。
彼女の視線が違和感の正体だったと分かって心配事が減ったがなぜ俺を見る?
俺の手札を見てから挑むという予想はできるというか、敵意はないんだよな。嬉しそうな目?分かんないから無視しよ
「来いよ」
挑んできた1年生の1人は動き出す。
片腕を獣のような腕……熊の腕のような変化をさせて殴りかかる
避けて蹴りで吹っ飛ばす。蹴られても立ち上がってくるが頑丈のようだな。
「少し乱暴にしようか」
片腕だけを変化させる技量か、あるいは片腕しか変化できない程度の技量しかないのか
試させてもらう
「喰らえや!」
もう片腕を変化させて同じ熊のような腕。やはり、前者タイプか。それは素晴らしいが
殴ってくる
ただ、それだけ。足技も使ってくるが避けてくださいと言っているような攻撃しかしてこない。
能力の練度は素晴らしいが体術が素人より少しマシな程度。ヤンキーのほうが体術できるだろと思うくらいお粗末
力技で倒すと言う発想か?それじゃ俺には勝つことはできない。
「まあまあかな」
「!!?」
「さようなら」
腹を殴る。ただ、それだけ
1年生は防御できなかったのか白目剥いて倒れた
これで3人目。最後の1人のみ
槍使いの女性が入場した
構えて敵意をむき出しにしている
「来い。少しは楽しめろよ」
加減してやるから存分に来い。じゃないと俺に勝つことは夢の中の夢になるぞ
――
結果は俺の勝利
3年生になってから無敗の戦績を誇る。すでに30…40人くらいは相手していると思うが全員倒した。
終わったから下校
帰宅しようと歩いていると
櫻井がいた
飴を舐めながら俺を持っていたかのように笑っていた
彼女の笑顔を見た瞬間、背筋が冷えた。
「やあ……先輩。久しぶりですかね?」
「あ、ああ……なんだい?久しぶり?すまないが中学の時に君と交流した記憶はないが…」
「……残念。でも、同じ中学出身なのは分かるんですね」
「調べたからな。君に対して違和感を感じていた。お前、俺と会ったことがあるだろ?とな。調べたら案の定、君が俺と同じ中学での後輩だと判明。でも、なぜ、俺を知っている?テレビか?SNSか?それか、この学校に来てからか?」
一方的に知っている。俺のことを知っているなら中学の時点で有名か何かだろう。だが、心当たりは全くない。マジでない。なさすぎて首を傾げるほどに
今と違ってそんな事件に巻き込まれなかったし、異界の事件に関しては解決者の1人だとバレないようにしていた。
中学で悪名が生まれるほどの問題児だったとか全然ない。な。記憶として残っているが無意識に何かしたのか?
「?中学生の時からかな」
「そっち?でも、そんな有名になった記憶ないんだけど、目立つとか?」
「いや、一方的にだからね」
「俺は部活入ってなかったぞ。中学の時。学年二つも違うのに知っているのはちょっと怪しいぞ」
一方的ってストーカーかなんかか?え?怖いよ……
「ストーカーじゃねえんだろ?まあ、俺が知らないうちに関わっていたようだが、お前は何者だ?ただの1年生ではない」
「櫻井時。能力学園東京校1年1組」
となると実力は最低でもSランクか。いや、SSランクは最低でもある
「順位は1位」
「!?」
1年首席か!なるほど、ただの1年生ではないようだ。恐ろしいな。
「目的は?俺の席を奪うことか?」
「いや、貴方を見たい」
「すみません。ナンパはNGでお願いします。彼女持ちなので」
「ふざけてる?」
すげえ笑顔だけど目が笑ってない。なんか、雰囲気がしーちゃんと同じように見える。気のせいか?気のせいだよな。しーちゃんより空気重いし……怖い怖い。
「すまんすまん。それで用事は?あるんだろ。ただの挨拶にしては不気味だからな」
「失言多くない?モテないわよ」
「失礼だな。モテてるさ」
じゃないと彼女持ちじゃねえし、この人酷くね?これが後輩か……やっぱり怖いわ
「ふ〜ん、でもまあ、少しは相手の気持ち考えたら?」
「なんでお前に言われないといけないんだよ。まあ、あいけどさ。特にないなら俺は行くぞ」
俺は彼女の横を通り過ぎて歩いていく
なんだったんだあいつ
「そうそう」
「?」
まだあるのか?
足を止めて彼女を見る
「流星。娘たち、彗蓮と千宙によろしくって伝えておいて」
「は?」
なんでお前がその名前を……あいつらと俺の関係なんて信頼できる人しか知らないはずだ
「待て、お前。マジで何者ーチッ!」
転移で逃げられた
「クソが……あいつ、何者だ?覇王か滅王の刺客?いや、それにしては違和感がありすぎと言うか……マジで何者なんだ」
なぜ、知っている?俺はその情報を1年生にばら撒くことなんてしなかった
「彗蓮に聞くか」
もしかしたらあいつの部活の先輩で何かしらやはかして暴露したかもしれない
すぐに俺は家に帰宅した
「彗蓮いるか?」
「?」
ソファでアイスを食べている彗蓮に聞く
「櫻井時って人知っているか?」
「えっと……誰?」
知らないのか、なら、部活の先輩という線はないか
「実はな。最近入学した1年生の首席に櫻井時という女がいるんだが……」
「……は?」
彗蓮はアイスの棒を落とす
「今なんて……?」
「……どうした?」
「首席?そんなはずはない……だって……」
最悪な言葉を俺はこの耳で聞くことになる
「櫻井時という人なんて今年の1年生の中にいないはずだよ」
「…………は?」
今、なんて?
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次回の5話は2月14日21時20分に投稿します!
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