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八月の杉  作者: 中村雨歩
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神社での会合

 杉子は悩んでいた。


 私の正直な気持ち・・・? 目の前の今を否定している・・・?


「よく分からないけど、ダンス本番も近いから、本番の現場を見ながら考えよう。神社だから、もしかしたら、神様が何か教えてくれるかもしれないしね・・・」とぶつぶつと独り言を言いながら、神社に向かった。


 神社の境内には、人がいないと思っていたら、社の前で熱心に祈っているおじさんがいた。後ろに並ぶと、遠いけど声が聞こえた。


「願う事は二つ。息子の幸せと、できることならば、もう一度、妻に会いたいです・・・」


 最後の方は、消え入りそうな声だった。奥さん、亡くなってしまったのだろうか。辛いよね。と思いながら、見ていると、おじさんが、振り返って、私と目が合って、会釈した。あれ、会ったことあったかな?と思った。


 そのおじさんと入れ替わりに高校生が鳥居をくぐって参道を歩いてきた。八代くんだった。


「お、八代くん」


「あ、杉子さん」


「神社とは奇遇だね」


「あ、あ、どうしてここに?」


「もう、本番近いじゃん。だから、下見にね。私、今回、大役なんだよ。最後の一瞬だけど、ソロがあるんだよ。だから、上手くいきますようにってお参りに来たんだ」


「それは、楽しみですね・・・、いや、楽しみだね」


「まだ、緊張してるの? ふふ、おっかしいよ」


 八代くんは、目を伏せながら、恥ずかしそうに鼻を掻きながら笑っていた。


「八代くんは、何故、神社に?」


「僕も、今回のコラボ失敗したく無いので!」


「いい、心意気ですね!」笑いながら言った。私たちは笑顔の時は、だいぶ自然に話しができるようになっていた。


「あと・・・」


「あと?」


「あと・・・、変な事を言うけど、この神社には引き寄せられるようになってしまっているのです。何故か、呼ばれるというか、引っ張られるというか・・・。変な事言ってるよね。ごめん」


 優奈もおかしかったけど、八代くんの様子もちょっと変だ・・・。


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