LAST PARADISE
●ある種の「彼ららしさ」を保持しつつ、サポートメンバーが鳴らすサウンドを積極的に取り入れた一作。
【収録曲】
1.pray
2.Life is
3.チョイス
4.catch me if you can
5.RUM RUM RUM
6.rudy rudy
7.grief ~moon dance~
8.三十九の春
9.想うた ~親を想う~
10.祝福の唄
11.LAST PARADISE
12.シャボン玉
前作から約7年振りと、随分間を空けてのリリースとなったMONGOL800のアルバム。この7年の間にギタリスト・儀間崇が脱退して2人編成となった彼らですが、それにより「3ピースのバンドサウンド」にこだわりが無くなったのか、全体的にサポートメンバーが鳴らすサウンド(特にホーン)が目立つように思えます。今作のジャケットにサポートメンバーを含めた6人で写っているのも、そういった姿勢の表れと言えるかもしれません。
曲調の幅に関しては従来よりもさらに広がった印象を受けました。メロディアスなパンクナンバーの『pray』やスカの要素が強い『rudy rudy』、ゆったりとしたバラードの『想うた ~親を想う~』のようなある意味「過去の楽曲の延長線上」と言えるもののみならず、ラテン調の『RUM RUM RUM』やオリエンタルな雰囲気が漂うインストナンバーの『grief ~moon dance~』のように、これまでやってこなかったような楽曲も収録されています、全体的に感じられる「緩さ」に関しては前作同様で、個人的には、「やはりもう少しシリアスな面も見たいかな」と思うところもあるのですが、ある種の「彼ららしさ」を保持しつつ「新鮮さ」も感じられる一作に仕上がっているのではないでしょうか。
評価:★★★★