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eight-hundreds

●「青春パンク」的なイメージとは大きく異なる、「親近感」と「深遠さ」を絶妙に兼ね備えた一作。


【収録曲】


1.神様

2.ターコイズ

3.Breakfast@あけぼの

4.常夏

5.No working man ska

6.not equal

7.blue blues

8.I'm in love

9.I'll be

10.Rockin' mock

11.ベイビーシーサー

12.Happy end


 今から15年近く前、当時リリースされたばかりの本作で初めてMONGOL800の作品をアルバム単位で聴いたのですが、私が持っていたイメージとはかなり違っていて驚きました。彼らの代表曲と言える『あなたに』や『小さな恋のうた』のような曲が多く収録されているのかと思いきや、大半は4分を超えるスロー・ミドルテンポのナンバー。『not equal』に至っては7分、『I'll be』に至っては9分を超えています。ホーンを導入した『No working man ska』や打ち込みのサウンドを聴かせる『blue blues』、フォーキーな『I'm in love』のような曲もあり、『ベイビーシーサー』や『Happy end』のように前述のイメージに近いものも無いわけではないのですが、全体的に見ると、いわゆる「青春パンク」的な要素はあまり感じられませんでした。


 ある意味、キャッチーさは少なめなのですが、単なる「地味な作品」で終わらないのがこれまた興味深いところ。反戦を歌った『神様』や彼らなりの死生観を感じられる『I'll be』のように、結構シリアスなテーマを持ったものが目立つのですが、そういった曲を大上段に構えずに、朴訥ぼくとつとしたボーカルを乗せて奏でるスタイルがかなり印象的でした。『神様』に「神様お願いがあるのです 上手にだまして下さい 間違って解釈しちゃうでしょ」というフレーズがあるのですが、まさに本作で漂う空気感が分かりやすく凝縮されていると言えるでしょう。


 MONGOL800というバンドに「青春パンク」的な雰囲気を求める方には合わないかもしれませんが、個人的には、「むしろこういった音楽性の方が、彼らの個性がよく出ているんじゃないか?」と感じられたアルバム。単純に特定のジャンルへと当てはめることができない、「親近感」と「深遠さ」を絶妙に兼ね備えた一作に仕上がっているのではないでしょうか。


評価:★★★★★

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