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いけないせばすてぃあん

いけない♡せばすていぁんMore

作者: 山本大介

 世代間ぎゃっぷ異世界恋愛こめでぃー。

 柴野様主催「ざまぁ企画」参加作品として、加筆修正を試みいざモアー。


 アタクシはパルム公国第三公女のピノと申します。

 そんなアタクシには誰にも言えない秘密がありますの。



 OLとして花の独身40代を過ごしていた私は、ある日会社の給湯室のぬれ雑巾に足をひっかけて、台所の角で頭を殴打、気がつけば愛読書「アタクシは王女!彼は執事♡せばすてぃあんでございます」のヒロイン、ピノになっていたのでした。

いわゆる異世界転生恋愛モノで、よくある広告バナーの漫画みたいな展開にワクドキしつつも、イケメン執事とのらぶらぶライフをよかろうもんと、この世界を満喫しています。なので、お父さん、お母さん、和子は元気でやっています。かしこ。

 ・・・ま、そんな私の事情は置いといて。


 ざっくりと、ワタクシ、ピノとせばすてぃあんの容姿についてお知らせしときますわ。

 なにせ、一人称だとこうでもしないと書きづらいですので、このプロローグの内にやっておくのが手っ取り早いですのよ。

 そんないい訳ヘタクソ作者の御託も置いといて。

 ワタクシ、ピノの身長は150cm、幼い顔とくりっとした大きなブラウンの瞳、赤毛のくるくる天然パーマで三つ編み、そばかす多少ありーの幼女ぼでぃですの。

 せばすてぃあんは長身、容姿端麗、少し切れ長の瞳なドSの素質を感じますの〜身体は中肉で細マッチョさんですわ~彼、きっと脱いだら凄いのって、アタクシ原作のキャライラストで知ってますの〜。

 じゃ本編いってみよー!



◇◇◇


 ある日、父王であるパルム=テラオーⅢ世から告げられました。

「我が愛する娘ピノよ。そなたの17歳の誕生日に、隣国のブラックモンブラン王国の次期王となる王子チロル殿との婚儀があい整った」

 顔を綻ばせ、嬉しそうに言うお父様に、アタクシは殺意を覚えましたの。

 何故ならビコーズ、アタクシには心に決めた殿方がいます。

「・・・・・・」

 無言の鬼の形相で睨みつけるアタクシに、お父様は困惑した顔を見せましたのよ。

「・・・ピノや。このまたとない良縁、なにか不満があるのか?」

「お父様、急にそんなことを言われましても・・・心の準備が」

「ふむ。ピノの言うところ最もじゃ・・・じゃが、我が公国は小さい、強国に囲まれている事、そなたも知っておるであろう。北にレディボーデン国、南にハーゲンダッツ大帝国、東にはスーパーカップステイツそして西がブラックモンブラン・・・」

「南西のガリガリタイクーン国を攻めれば・・・」

「おいおい、ガリガリ◯を舐めるなよ。かの国のポテンシャルは恐るべきものだ。低コストで戦上手ときておる」

「では、ホームランバー国はいかが?」

「は?当時30円安い?お主、今はいくらだと思っておる」

「・・・なんか、すいません」

 思わず、肩をすくめるアタクシですの。

「よい・・・もう決まったことなのだ。お主はワシの命に従って嫁ぎさえすればよい」

「お父様の馬鹿っ!」

 アタクシはおもむろに、お父様のどてっ腹にイナズマ・レッグ・ラリアートをかまして、泣きながら自分の部屋に戻りましたの。

「ぐぬぬぬぬっ!ピノ・・・誤爆じゃ、ワシの急所にラリアートが・・・息子が・・・折れたぞ。ぐぐぐぐはっ!!」

 断末魔の声がかすかに聞こえましたの。


 アタクシは一人、自室に篭りむせび泣きましたの。

「しくしく、うえん、うえん」

 すると、コンコンコンコンコンとノックの音がしましたの。

(執事のせばすてぃあんだわ)

 アタクシはノックの主が、彼だということがすぐに分かりました。

 だって5回ノックの音はアイシテルのサインだもの。

 だけど、健気に乙女が泣く姿など見せたくはありませんわ。

「はあ、柴漬け食べたい」

 壁にもたれかかったアタクシは、ため息とともに思わずデスワードを呟いてしまいましたの。


 ガチャリ。

「失礼」

 返事もしないのに彼は、扉を開けて部屋に入って来ました。

 まるで、アタクシの心の鍵は開けたといわんばかりに・・・。

「姫様の心の御鍵は私めのものbyせばすちゃんでございます」

 胸に片手をあて慇懃に一礼する彼、アタクシの執事せばすてぃあん。

 ・・・なに、この人、アタクシの心が読めるの。

 ああ彼のまわりにキラキラエフェクトがかってる~。

 やっぱ、物語のイケメン執事は補正がかかりまくってるのねえ。

 それとも、アタクシの熱い眼差しのせい?


「どうされましたか、姫様」

「せばすてぃあん、何故勝手に入って来たのですか?」

「ふふ、姫様の心の声が聞えたから」

 いちいち、かっちょえーな、おい。

「姫様には涙は似合いません。あなたの笑顔は万物への癒し、この一介の執事、せばすてぃあんの命の灯」

 歯が浮くっ、よくそんな台詞を言えるもんですわ。

 バンっ!

 壁ドンからの至近距離からの熱い眼差し。

 アイズトゥアイズまもなくマウストゥマウス・・・ピノまっしぐら・・・ったら、いけないの、もう、はしたないっ。

 アタクシは顔を赤らめ、理性を保ち視線を反らしましたの。

 キラリン、笑顔。

 眩すい、レイバングラサンが欲しいわ〜。

「さあ、この執事めにお話しください。あなた様の心の憂いを」

「・・・分かったわ・・・では」

「なんということでしょう!このうら若き公国の美しき花が、他国へ売られようとしているとは」

 ・・・アタクシ一言もまだ言っていませんのよ。

 この人、スパイ?ストーカー、それともグッド・ルックキング・ガイ?

「なぜ、知っているの?」

「せばすてぃあんは執事であります。執事は仕える方のことは、まるっとお見通しであります」

「・・・そう。だったら、どうしたら・・・」

「はい。姫様、私めに一つ考えが」

「ほう。言ってごらんなさい」

「このせばすてぃあんめと既成事実を作るのです・・・むちゅーと、さっ早く、さあさあ」

 と彼は唇を突き出しましたの。

 せばすてぃあん、物語通り欲望に忠実な、いけない執事ですの。

 ふるふると首を振るアタクシ、カマトトぶるのも乙女の嗜みですわ〜。

「では、異国の踊りランバダをご一緒に」

 腰をぐりんぐりん振り回す、せばすてぃあん。

 そういうの嫌いじゃないですわ・・・でも、

「まだ、早いわっ!」

 アタクシは、彼に迷いのない平手を食らわせましたの。

 ぐりんと首が45度回転。

 衝撃で顔を逸らせたまま、数十秒動かない彼でしたが、

「利いたぜ。姫様、愛の目覚めなり」

 サムアップをし、ウィンクをするド根性サイコパス、これがいいっ。

 やっぱイケメンって、顔がいいからなんでも許されるのよねぇ。


「失礼しました。それでは姫様、私めと愛の逃避行を」

 せばすてぃあんは、片膝をつき右手を差し出します。

 アタクシは震える手を伸ばしましたが、その手を止めましたの。

「・・・それではなんの解決にもならないわ」

「では、姫様は政略結婚を良しとするのですか・・・そんなの私は耐えられないっ!耐えられないったら耐えられないっ!」

「・・・せばすてぃあん」

「・・・そうか、分りましたぞ!この結婚をぶち壊せば良いのだ」

「・・・どうやって」

「・・・それは」

 ごにょごにょとアタクシとせばすてぃあんは、作戦をアタクシに伝えました。

 ふむふむ、実にありがち〜。

 でも、素敵、浪漫とスペクタクルを感じるわ。

 やってみよ、やってみそ。



◇◇◇


 チロル王子との婚儀の日となりました。

 アタクシは嫁ぎ先であるブラックモンブラン王国のミルクック大聖堂にて、純白のウェディングドレスに身を包み、その時を待っていましたの。

 不安と大いなる希望を胸に。

 大聖堂に鳴り響く祝福の鐘、この国の民衆が聖堂を囲み祝福を捧げ、アタクシはレッドカーペットの上、父とともにバージンロードを歩きますの。

 きゃんゆーせれぶれぃ。

 チロル王子の迷いのない優しい笑みにアタクシの心は瞬間、揺れ動きます。

 やがて大司教により、結婚の宣誓が高らかに告げられます。

「・・・やめーるときもーすこやかなるーときもーあーなた方は神に誓いまーすか?」

 あと、1センチで、マウストゥマウスしてしまうぐらいの、ドアップ顔面ど迫力の司教が答えを求めてきましたの。

 せばすてぃあん!

 へるぷみー!!


 バンっ!

 大聖堂の固く大きな扉が開きましたの。

「ちょっと待った!この結婚に異議ありっ!」

「ですわっ!」

「・・・・・・」

「・・・・・・」

 静まり返る聖堂の中、状況が掴めず異議を唱える2人は固まったまま、互いを見つめあっていましたの。


「この神聖なる婚姻に傍若無人の振る舞いをするとは!」

 父様は激昂します。

 ああ、分らず屋の父様には、ここでムーンサルトかかと落としをお見舞いしたいですわ。

「私は、愛するピノ王女付きの執事せばすてぃあんでございます。この婚儀は是が非でも認められぬっ!」

「右に・・・あっブランは左に立っているのね・・・失礼・・・同じくですう。お兄様の政略的結婚に断固反対ですう。ブランは直接的には血の繋がりの無い妹でなのですう。だからいろいろとOKなのですう。ちなみにお兄様とブランはとてもやましい既成事実あるのですう。どのくらいやましいかといいますと、あんなことやこんなことですのよ。とても口にだせない、淫らな・・・なんか、もうすごいアレ」

 突然の闖入者たちの爆弾発言に凍りつく聖堂なのです。

 しかもブラン姫は年端もいかない幼子に見えるのでありますの。

「あ、ブランはこうみえても20ですう」

 いろんな不安が解消され、ほっと胸を撫でおろし安堵する参列者たちでしたの。


「ぶ、ブランなしてここに」

 狼狽するのはチロル王子ですの。

「お兄様っ!そげなメス豚にブランのダーリンは渡せんとですう」

「・・・チロル様」

 アタクシは蔑んだ目を王子に送りましたのよ。

「・・・これは違うのだ、なにかの間違いなのだ」

 激しく動揺する王子に、

「お兄様っ!ブランは寝取られを良しとするような、か弱い女じゃないのですう」

 ブラン姫は激昂してますの。

「あわわ、2人とも違うのだ」


 シュッ。

 その時、大聖堂の宙を舞う白いハンケチ。

 せばすてぃあんは、王子に人さし指を突きつけます。

「チロル王子、決闘を申し込む」

 出遅れた感はあるよね、せばすてぃあん。


 バシッ。

 へっ?

 アタクシの胸元には、丸めた白い手袋が投げつけられましたの。

「王女ピノ、ブランと戦いなさい。勝者がお兄様をゲットするのですう」

 ・・・・・・。

「はあ」

 こうして、アタクシたちの仁義なき戦いがはじまったのでした。


「卑しい執事ごときが、一国の王子であるこの私に歯向かうとは片腹痛いわ」

 チロル王子はすらりと、王家の剣を抜き放ちましたの。

「愛の前に身分など関係ない。性根の腐りきった馬鹿王子など、愛の前では芥子粒同然」

「・・・貴様っ!抜かしたなっ!生かしては帰さんぞ」

「たとえこの身が砕かれようとも愛の為に生きるのみ。だが、王子よ、そんなギラギラとした権威の象徴のような鈍らの剣では、私に指一本触れるのは不可能だ」

 あーん、せばすてぃあん、いちいち中二病的台詞が痛い、アタクシの心もきゅ〜んとイタイ痛いですの・・・ん~素敵、無敵っ♡


「あなたっ!どこみてんのよっ!」

 しがない三文役者にしか思えない妹君ブランがもの凄い形相で、こちらをずっと睨んでいますの。

「余所見している暇ありましてっ!」

 茨鞭をしならせ、ブラン姫はアタクシ目掛けて攻撃をしかけてきましたの。

「ですう!ですう!ですう!DEATH、デス」

 ぶんぶんぶん鞭を振り回しての連撃、どうやらアタクシも本気をださなくちゃっちゃですわ。

「グンニグルっ!薙ぎ祓え、醜悪の連撃を」

 アタクシのターン、神器解放ですの~。

 敵の攻撃を無力化、かつ味方全員の攻撃力を10倍にアップ、かつ神器の特殊効果により10ターンはこちら側の攻撃。おまけにク〇ボーを守備表示ですの。

「きゃっはあ~!」

 ブラン姫は絶叫しながら吹っ飛び跪きましたの。


 そして、男達の戦いも一瞬でしたの。

 玄関開けたら2分でご飯ぐらいゴイスーですの。

 せばすてぃあんは、万年筆に仕込んだ懐剣ドラゴンダガーを王子の首筋に突き立てましたの。

 きゃあ!必殺仕◯人、飾り職人の秀みたい。

 ちゃらり〜鼻から牛◯〜。

 決めポーズはJO◯Oみたいにシナってますの。

 勝負ありですのよ。

「姫様」

「せばすてぃあん」

 アタクシたちは顔を見合わせ、微笑むと互いに勝利のピースサイン。


 ・・・・・・。

 ところが、一瞬のうちに父王を人質にとられ、アタクシたちは王国の兵士達に取り囲まれましたの。

 チロル王子が、勝ち誇った顔で、せばすてぃあんが突きつけた切っ先を人差し指で払いのけましたの。

「ふふふ、これが王になる者の真の力だ」

「他力に頼るなんて最低です」

 アタクシは言ってやりましたの。

「フン、なんとでも言え。貴様らこそ神聖なる婚儀の場を乱し、友好国に牙をむくが所業、断じて許されまじ。私チロル王子はここに宣言す。隣国の王女ピノとそこの下賤の執事は死を以て償うことと処す」

 王子は、ア〇ロをぶったブラ〇トさんばりに、両手を広げ自己肯定をしていますの。

 ああ、ナルシストってこれだから嫌いっ。

 エル◯スのファンネルでぶちかましてやりたいわ。

 「ララァはワシのママンになるはずだった」は、言わずと知れた名言よね~。

 って、これ逆シ◯ア・・・なにやってんの!ネタが薄いっ。集中っ!ピノ全集中よって、これやや新しか。


「姫様!」

「せばすてぃあん!」

「さあさあ、茶番は終わりだ!」

 チロル王子審判の右手が降り降ろされようとしたその時ですの。

「お兄様っ!アタシもお慕いしております」

「アナタは第4王女のユキミー・・・も、まさかっ!」

 ブラン姫は目を丸くして驚きましたの。

「はーい、あーしも」

「アナタは第6王女のソウっ!」

「実は・・・プラムも・・・ぽっ」

「おっ・・・お母様までっ!」

「あたしも」

「おにいたん♡」

「私も」

「おにいたま♡」

「拙者も」

「我も」

 と、雨後の筍のようにでるわ、でるわ。

 王子の周りには、訳ありの人だかりができていましたの。

 ついには、

「ワシも王子とちょめちょめ・・・」

 人質・・・お父様っ!

 テラオ―Ⅱ世も恥じらいながら手をあげましたの。

 この世界にもびーえるが蔓延ってるのかしらん~嫌いじゃなくてよ。

 しかし、なに?この男のバイセクシャルぶりは、壮大なる山のごとし、バイオレット№1なのですの。

「こいつ、どんだけーですう」

 ブランも呆然としましたの。

「呆れた」

 アタクシは、蔑んだ凍てつく氷の目で王子を睨みましたのよ。

 そして蔑む氷の微笑をもお見舞いしましたの。


「五月蠅い、五月蠅いっ!」

 逆ギレ王子に、肩を震わせるのは、せばすてぃあん。

「誰が下賤の者だって・・・せばすは完全に怒ったぞ!」

 ふるふると彼は怒りに震えていましたの・・・って、今頃?

 ああ、タイミングがなかったのね。

 あの怒涛のカミングアウトの応酬にそんな隙間はなかったものね。

 そうね~止む無しだわ~。

 長縄跳びも入るのにタイミングが必殺だもんね。


 そして、せばすてぃあんはついに大見得を切りましたの。

「我、真の名は、ハーゲンダッツ大帝国クリスピー大帝であるぞ」

 ん、知ってる~本で読んでた神展開キターっ!

「あああああの・・・大帝国・・・クリスピー大帝・・・」

 水戸黄門の印籠、金さん桜吹雪でお白洲裁き、暴れん坊将軍の成敗前、お約束5分前みたいに王子がひれ伏したの・・・チョーうける。


「いつかあいつの足元にBIGMONEY叩きつけてやる!」

 せばすてぃあん・・・いいえ、クリスピーは、王子の足元にBIGMONEYを叩きつけましたの・・・ハラショーっ!・・・いえハマショーだわ。

「リア充爆破したいっ!スイッチオンっ!ワン・ツー・スリー!」

 へっ?

 ちゅどーん!

 ガイコツ煙があがりましたの。

 おしおきだべぇ~って、年バレしちゃう。

 クリスピー・・・スイッチオンって、BIGMONEYの中には爆弾が仕掛けてあったのね。

「ざまぁね」

 アタクシはとりあえず、せばすてぃあんことクリスピーにサムアップしましたの。

 そして、ストライク(爆破)のあとは、ハイタッチで決まりよね。

 パチン!

 爽やかリツ◯さんっ。

 

 炎上する大聖堂を後にするアタクシたち。

 あははっ!このお話もメラメラばーにんしてますわ。

 ほほほほほほほっ!

 テンションぶっとび〜!

 ついでに、狼狽する父上の隣を駆け抜けるさい、股間に怒りのナックルパートをかましましたの。

「しゃ、しゃあ!この野郎っ!いくぞー123ダッー!」

「ぐふっ!今度こそオワタ」

 父悶絶気絶。

 はあ〜スッキリっ。

 さわやかになるひととき〜。

 このお話も、もはやどこにいこうとしてるの。

 まったく、どんなオチにするの。

 作者は見えてんの。

 この先が、行き着く先が、あなたの知らない世界だってこと・・・。

 ・・・ま、いっか。

 今がよければ良しっ・・・うん、うん、よしっ!

 だって物語なんだもん。

 有り無しの絶対アリだもん。

 あたたかい手を握りしめ、どこまでもどこまでも、走る走るアタクシたち。

 流れる汗が目の中に・・・それでもっ!走る走るの。

 今日はアタクシとあなたのダーサラ記念日っ。


 ムフフ、このあとのお話って、アタクシの知るところ、作者か編集部の意向か、急にえっちい路線に舵きってあんなことやこんなことや・・・くんずほぐれつのげしょげしょ展開っ。

 いやーん、まいっちんぐ。

 いえない、いえなーい。

 健全なる青少年少女には、いえなーい、いえなーいですの。

 おほほほほほほほほほほほほほっ、うっほほーい!

 愛の逃避行ばんざーい!


 ・・・・・・。

 ・・・・・・。

 ・・・・・・。

 はっ!

 私は目覚めましたの。

 はは、これは夢・・・そうか夢・・・そうだよね。

 ん?

 んんん?

 !!!

 そこには気持ちよさそうに寝息をたてているせばすてぃあんことクリスピーがいましたの。

 ゆっくりと彼の瞳が開き、微笑みましたのよ。

「おはよう。私の可愛いお姫様」

    

 Fin


 ところどころに散りばめる懐かしい香りを。

 馬鹿馬鹿しさとニヤリと笑っていただけたら光栄です。

 読んでいただき感謝です。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 私、昭和のネタは全くわからないのですが、勢いがすごくて圧倒されました。 面白かったです。 [一言] この度は企画にご参加いただき誠にありがとうございました!
[良い点] 「ざまぁ企画」から拝読させていただきました。 懐かしきかな二十世紀ですね。
[良い点] 私にもわかるネタばかりで嬉しかったです!! 怒涛のテンポでした、ありがとうございました。
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