目覚めたら、女神様の胸の中 7
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「───………ぅ…ん……?」
「新咲!目が覚めたのですか!?」
「うぇ!?」
突如として、またも寝起きに美人のどアップを目の当たりにし、寝起きに見るには刺激が強すぎて目が潰れる感覚を味わった私は、先ほどと同じ光景につい「デジャヴ…?」と独り言を呟いてしまったのだが。
「いいえ、先の時も今も実際に貴方が体験した事ですので、夢でも気のせいでもありませんよ。…ですが、無理をさせてしまいました。申し訳ありません」
起きれるでしょうか──と、小さな呟きを柔らかく訂正しつつ、こちらを案じている様子で声をかけてきた彼女に、私は「心根まで美人なんて!」といたく感動しながら現状がどういう体勢になっているのか瞬時に悟ると──
「っ!すみません!!」
すぐさま起き上がろうとして、彼女の顔をさらにどアップで見る羽目に陥ってしまい。
「っっっ!!!!!!」
「さ、新咲、一先ずまた落ち着きましょう」
「…………はぃ」
羞恥に次ぐ羞恥で倍恥ずかしい思いをしながら目の前の女性に宥められつつ元の体勢に戻り、穴があったら入りたいという心境はまさしく今だと心の底から思ってしまった。
(……膝枕で重たい思いをさせちゃ悪いと思って…!けっして、けっしてわざとじゃ!というか、もう少しで頭突きをするところだった申し訳ない!!!)
美人さんに傷を負わせるところだった──と焦りで冷や汗が止まらず、トラウマになる一歩手前な気持ちで自分の迂闊さを呪う。
──けれど、落ち込んでいる暇は無いとすぐに気付いて、目の前の女性にまずは自分はもう大丈夫だということを伝えようと口を開いた。