目覚めたら、女神様の胸の中 49
そのまま黙っていても仕方がないと悟ったのだろう。彼女は憂いを帯びた顔で簡潔に、自身の星の問題点を白状し始めた。
「……貴方の星と比べて私の星は、生まれてからまだ幾億と経っておりません。順調にいけばそれこそ、今頃は安定期に入っている時期のはずでした。けれど、一体何が原因なのか……。今、私の星は徐々に徐々に魔力枯渇に陥る段階となってきております。加えて、時期は不明ですが星の生き物たちに争いが増える兆候が見え始めました。ですので、地球の神。私は貴方の星の者をこちらに転生させて、魔力を補完し安定させようと思ったのです。……貴方の星の生き物は魔力が十二分にありすぎるくらいだと他の星々から有名でしたからね。白状すると私は、星に異変が起こる前から貴方の星を遠く観察しておりました」
「……それは、どうも」
女神様の言葉に、苦笑ともとれない複雑な表情で神様が一応の感謝を口にする。
つまり、私がいた地球という星は神様のお陰なのか星の影響のお陰なのか、他の星たちが噂をするほどに魔力が多いという事で。それに伴って目を付ける程に注目もしている──ということに、地球の神様はだいぶ複雑なのだろう。
何かしらを思い出したのか、彼はその容姿に似合わない虚ろな遠ぉぉおおおい目をして──まるで疲労困憊になって真っ白になった時の私のようだ──女神様にこれだけは、と問いを発した。
「……君は、原因を見つけれていないのかい?」
「…………ええ……」
「なぜ?星は私達が創るものだろう。その管理者である神が原因を見つけられないなど有り得ない事ではないかい?」
「…………………………えぇ………」
「……………まだ、話していない事実があるのだろう?」
「…………………………」
指摘された神様の言葉に、女神様は悔しそうな気まずそうな顔で口を噤む。
暫くして、意を決し表情を真摯に改めた彼女は、一転して、困難を極める様相で理由を話す為だろう、ぽつりと言葉を口にした。
「実は……幾分前から星が、私の声に答えてくれないのです」
「……それは、いつからだい?」
「そうですね……大分昔でもあるような少し前でもあるような。私はそうそう頻繁には星に声をかけておりませんでしたから、キッカケとなった時期が分からないのです。ですが……気付いた時にはこちらからいくら声をかけても答えを返されることはありませんでした」
「…………そうか」
悩ましげな神様の様子に女神様の顔も曇る。創った当人がわからないと言っている以上、原因解明をこの場でするには無理難題にも等しい状況だった。




