目覚めたら、女神様の胸の中 4
「────っっっ…!?」
(な、なんですとおおおおおおぉぉぉぉぉぉお…!!??)
衝撃的な事実に開いた口が塞がらない。
それどころか、どこぞの叫びの絵画の如く大絶叫を内心で叫んだ私は、先ほどまでの目が覚めてからの自分の思考の数々を高速で思い返し──
(ちょ…っ、待って待って!待って!そういえばさっき目が覚めてから今まで何を考えた!?確か、ええと……………美人さんなことと、胸、のことだーーーー!!!!!)
───再び、心の中で絶叫した。
(ああぁぁあ…っ、起きて寝ぼけながらだったとは言え第一声と初めて見るのが胸のことって!!絶対に、完璧に、変態だと思われてるぅぅううううう…!っ、違うんです!!変態などではなくて、ただただ習慣というかクセというかそれが抜けてなくてですね…っ)
「…サラサ、一先ずは落ち着いて。あとは肉声も使って頂いて良いのですから、ね?お話もいたしましょう」
「……ハッ!はい!」
思わず、といった具合に意識を戻しながら返事をするが、正直に言うと私は混乱している内面の葛藤など何のその、目の前の女性の苦笑を目の当たりにした瞬間。
目が釘付けになってもう一切がどうでもいいことか、と少しは思うようになっていた。
(──美人さんはどんな表情をしていても似合う!!)
同性でも見惚れるわ!と力説しながら再び、思考の渦に絡め取られる前に目の前の状況へと集中し──そういえば、ここはどこなんだろう──と、本当にまたも今さらながら(本当に今さらながら!)周囲を落ち着いて見回した私は、そこで初めて、周りの異様さに目を剥いた。
(建物も植物も人も何も無い──ただただ真っ白い空間がずっとずっと広がってるのに、空は元のまま青いし雲も流れてる…。ここって一体!?)
しかも空と地面の境目は地平線みたいに見えるけれど、グラデーションがかかっていて色で見分けているようなものなのだ。
再び頭が大混乱を生じ始めた私に、すかさず目の前の美人さんが二度も同じ心境にさせてたまるか、と言わんばかりに早急に言葉を紡ぎ始めていった。