初めまして、異世界 23
「え…………えぇーっ!?こ、こども!?こどもになっちゃってるんですかっ!!??わたし?」
“えぇ、それはそれは大変可愛らしい…私から見ましてもうっとりするほどの清い存在が、小さな体も相まって尊さを頂点に極めて私の星に降り立って下さいました。ですので、もう新咲の姿を見れるだけで私は今!感無量の思いでいっぱいなのですよ…!!よく地球では『神がつくりし最高傑作』と言った表現があるのですが、まさにその言葉どおり!!新咲は私の全てを以て完璧に肉体を創らせて頂きました。後は…元々存在はしていたのですがあと一歩何かが足りず、星に根付く間も無く消えてしまった種族のタネがありましたのでその子を貴方に付与させて頂きました。…こちらの付与は予定外の出来事だったのですが、どうやら不足の原因が主に魔力にあったようでしてこの子が自ら貴方の内に飛び込んだ時には驚いたものです。メインというよりはオマケの様なものですが、良かったらともに過ごして上げて下さい。もしかしたら種族間の問題はこの子によって案外簡単に解決するかもしれませんので…。──ですが、くれぐれも、本当にくれっぐれも今の貴方は十二分に魅力的な存在となっておりますので、過敏すぎる程気を付けて無茶をしないようにして下さいね…!!”
「は〜い!」
女神様の興奮冷めやらずな早口の説明に相づちを打ちつつ、その間、私はそわそわと自分の容姿がどんな風に生まれ変わったのか早く知りたくて落ち着くことが出来なかった。
神がつくりし〜と言ってはいたが、女神様は私をお、推しとしてエフン!…うん、まぁアイドルみたいに持ち上げてくれているので表現がオーバーなのだろうと推測できる。
さすがに最高傑作は言い過ぎなのでは…?と若干呆れもしたが、基本はとても優しい女神様なので見るに見れない姿にはなっていないだろうと思われるが、そこはそれ。
転生してから初めての自分の姿なのだ。どんな人間になったのだろうかと確認したくなるのは当然のことだろう。
それに何よりこの星に根付かなかった種族というのも気になるが、その子が私の中に今いると仮定してみても今のところ自分自身に大きな変化は見受けられない。
それならば、まずは先に自身のビジュアルを確認してみることが優先だ!
(まぁ…子供になっちゃったのは予想してなかった事だけど、勝手に私が地球の頃と同じ年齢になるものだとばかり思ってただけの事だものね…。うん、よぅし!こうなったら本当にこっちでは文字通り一から人生を過ごしてみるのも有りっちゃアリかもだし!!素敵な大人を目指してみるぞ!)