俺がBL漫画描いてるのを見た時の同級生♂の神対応
ムーンライトノベルズで、以下の本文の
続きを書かせていただきました!
https://novel18.syosetu.com/n3679hd/
よろしくお願いします。
はっ! 夢か……
昼ごはん後、漫画を描きながら机につっぷして寝てしまったようだ。
あれ?
せっかく描いたページがヨダレまみれになってるかと思いきや、ほほの下にタオルが敷かれていた。
わ〜いほっぺ痛くない。
いや違う! 18禁BLシーン(触手なんて怖いやだ絶対入らない!あれ?でもぬるぬるして、痛くない…あ、あ、そこなんか…)のページがない!
誰だ?
寝ている俺を気遣い、18禁BLシーン(そんなにずっぽり入れちゃ、あぁっ、ぐりぐりダメぇっ!)のページを引き抜き、ご丁寧にタオル枕してくれたのは!
「あ、起きた?」
バッと振り返ると、同級生の谷岡が洗面器を持って部屋に入ってくるところだった。
「谷岡……なぜ……」
「洗面器? ごめん、これ顔洗う用じゃないんだ」
「いや、いいけど。…見た?」
「うん。勝手にごめんなー。お詫びにスライム作ってきた」
「どういう気遣い?!」
「寝言で『描けない、触手ぅぅ…なにそれ、おいしー?』って言ってたから」
「死ねる」
「この触手なら食べても死なないよ。片栗粉だし」
「あらゆる状況を想定した細やかな配慮!」
「こっちおいで」
一緒に持ってきたベッドトレイに洗面器を乗せ、谷岡がちょいちょいと手招きをする。
怖いとかないの?
18禁BL漫画描いてたクラスメイト♂をベッドに誘うの。
「谷岡はどうして俺の部屋に?」
「細田ツイッター荒れてたから」
「つぶやきで現地に駆けつけるヒーロー・ソフトバンク」
「俺にできることない? なんでも言って」
「何も見なかったことにして、冷蔵庫の麦茶とゼリー食べて、好きなタイミングで解散してもらえると嬉しい」
「逃げんなよ!」
「君が逃げて! 俺がなに描いてたか見たろ?!」
谷岡は立ち上がって、俺の肩をつかんだ。
俺がビクッとなったのを見て、怯える子うさぎをなだめるように優しく髪をなでつける。
「『リアル迷子。やっぱ経験』ってツイートさ」
「荒れた時のツイートを蒸し返される羞恥プレイ」
「『経験ないことを想像だけで描写して、リアルに感じさせることは難しい。実際に肌で感じてみたい』って意味だよな」
「映画翻訳家もびっくりの読解力」
「一応『迷子の迷子の子猫ちゃんなう。でもアニメイトでお探しの本を店員さんに聞かれても言えるわけない。やっぱり地道に足を使って見つけてこそ、棚の配列を読めるようになって今後のためにもなる』って線も考えて、よく頑張りましたのビスコも持ってきた」
「炎上芸人も驚くほどの深読み」
「でもエロいBL漫画描いてたってことは、やっぱり『触手のぬるぬるを自分の乳首で体感して初めて、読者の穴という穴を洪水させる表現ができるはずだ』ってことだよな」
「もうやめて! 奥の奥まで深掘りされて、細田のメンタルは0分の1よ!」
「エラー起こしてるって? うまいこというね」
「ビスコ食べたい」
「ご褒美はまだだ」
谷岡は俺をベッドに座らせた。
後ろから手を持って、前に置かれた洗面器の中を探らせようとする。
「ちょっ、待ってまだ心の準備が」
「大丈夫。触ってみ? 気持ちいいから」
耳元で低く、少しかすれた声がささやく。
ひどくいけないことをしている気分になった。
「俺っ、実はこういうのはじめてでっ」
「ほんと? じゃあ思いっきり速く動かすね」
「なんで! ゆっくり、だめシーツ汚しちゃうっ、あっ」
「ほら…感じる?」
「つっ……あれ? カチカチ?」
「力抜いて」
「うわっ、ドロってなった」
「ダイラタンシー現象って言うらしい。強く握ると固くなるけど」
「あっ、あっ」
「力抜いた瞬間、トロトロになってる」
「っ、ぁー……」
「やりがいある表情すんね笑 もっといろんなことさせてみたくなるよ」
「ありがとう。この緩急はとても参考になった。あと普通に気持ちいい」
「だろー。太ももに垂らしてやるよ」
「行き過ぎた親切心!」
「ねぇこのバスタオル敷いて今すぐベッドでするのと、この水着持って風呂場に移動するのとどっちがいい?」
「君何しに来たの?! アポなしでフラッと寄ったとは思えない準備の良さ! 君ナニしに来たの?!」
「来た時は、ウォータースライダーでも誘って、気晴らししてもらえたらと思ってた」
「不意打ちでいく度となく浴びせられる優しさ! 普通にそっち行きたい」
「まだだめ」
「お願いイかせて」
「待てって」
「やだ、いくっ、い〜くっ!」
「しょうがねぇなぁ」
突如、谷岡が視界から消える。
谷岡は、ドアに向かって歩き出すと見せかけて、俺のハーフパンツをまくって、脚にスライムを塗りつけたのだ。
「うっあ! 冷た」
「wwwうらうら〜」
ぬるぬるとした冷たい感触が、内ももをなで回す。
「やばいやばいぃぃこれやばい語彙力もやばい」
「感じてくれてるみたいでよかった」
「言い方(笑) もーふざけ過ぎ」
「触手うまく描けそう?」
「あ、ね、手止めて…なんも考えられない」
「あぁ、わりぃ」
谷岡が手を止め、じっと俺を見つめる。
「ふー」
脚のつけ根に塗りたくられたぬめぬめが、空気に触れてヒヤリとして、気になってしょうがない。
「体大丈夫?」
「だから言い方(笑)」
「www」
「ありがとう。やっぱこういうの想像だけで描くもんじゃないな。リアル知ってるやつに鼻で笑われるところだった。参考にさせてもらうよ」
「よかった」
ニカッと笑う屈託ない表情。たまに思いきったことするけれど、なんだかんだ谷岡はいいやつだと思う。
「細田は男が好きなの?」
「巨乳が好き」
「じゃあなんでBL描いてるの?」
「んー、俺漫画家になりたいんだけどさ」
「へー!」
「大学のうちにいろいろ経験積みたいから、東京に進学するって言ったら、親認めてくれなくて」
「そうなんだ」
「漫画で少しでも稼いで進学費用の足しにできたら、俺の本気も伝わるんじゃないかと思っうひゃ」
「あ、わり」
谷岡が目は逸らさないまま、俺の脚を伝い落ちそうになっていた液体を拭ってくれた。急にぬるっと撫で上げられ、腰がゾクリと反応する。
「と、とにかく、素人でも見てもらいやすいかもと思ったからBL描いてただけで、男が好きとかじゃないから」
「なるほどねー」
「谷岡だったら変に言いふらしたりしないってわかってる。でも一応……漫画家になりたいってのも学校では言ってないんだ。頼む。今日のことは全部秘密にして」
俺は顔の前で手を合わせ、お願いのポーズをする。
「それは全然いいんだけど……俺いとこがゲイでさ」
「そ!うなんだ」
「うん。俺、全然偏見とかないからさ。細田無理してない?」
「まだゲイかもって思われてる?」
「女子がふざけて『ゲイバー行きたい』ってツイートに、細田『行ってみたーい』ってリプしてすぐ消してたから」
「誤解です! オカマバーと間違っただけ!!」
「あぁ、なんだ……そっか。ごめん」
「俺も紛らわしいことし過ぎだわごめん」
「ううん」
「あのさ、いとこの子なんだけど」
「うん」
「親戚にもカミングアウトしてるんだよね?」
「うん」
「その……話してみたいって言ったら困るかな」
「……俺ほんとに避けたり言いふらしたりしないから。隠さずなんでも正直に言ってくれたら、えーと、友達として嬉しいし、応援する」
「思ってる理由とたぶん違うからね?! あ、でも…ゲイじゃないって必死になって言うのって、同性のこと好きなのが普通の人からしたら、傷つくよな」
「んー、そうね」
「BL描くために参考に話聞きたいとかも、やっぱり嫌な気持ちになるかもしれないな」
「結構本気で描いてるんだね」
「作品って日常の積み重ねだと思うし」
「細田の漫画見て知ったんだけどさ」
「う、うん」
「男同士ってここに入れるんだ?」
谷岡の硬い指先が、俺の後ろに触れた。
「おぉぉおい」
「俺入れてみようか?」
「性癖をも越えてくる施しの精神!」
「爪は昨日の夜切ったな。ワセリンならあるけど、それでいい?」
「なぜか24時間365日準備万端なスパダリ!」
「俺こういうの初めてだから、全部正直な気持ち教えてもらえると助かる」
「初めてをいとも簡単に捧げる度胸! え、谷岡俺のこと好き?」
「好きか嫌いかで言うと、好き」
「友達だったら全員当てはまるレベルだよそれ。親友未満だよそれ」
「俺、自分にできることがあれば、好き嫌い関係なく動いちゃうタイプで」
「ボランティアの化身。いつもそうだなと思ってた」
「細田は誤解も過度な期待もしないから、安心して好きなだけ親切にできる」
「今日さすがに『自分大事にして』と願った」
「描くからには本気で…BLのリアルを知りたいんだよな?」
「好奇心は自他を滅ぼすと反省しております」
「大事にしなよ。細田のいいところじゃん」
「地味にめちゃくちゃ喜んでる」
「よかった」
谷岡がチュッと唇を重ねてきた。
「うぉぉぉい」
「そういう流れじゃなかった?」
「ぶっ飛んでんなほんとに!」
「ははは笑」
谷岡は心底楽しそうに笑いながら俺にじゃれついた。
「ねぇ、細田が描いた漫画読みたい」
「普通のやつは本棚の二段目にあるよ」
いつもの友達の谷岡に戻って、俺はほっとした。
「アブノーマルは?」
「墓まで持ってく」
「えーいいじゃん」
「だめ」
谷岡は、俺が描いた漫画をとても真剣に読んでくれた。
友達に見せるのは初めてで恐る恐る感想を聞くと、話しだそうと口を開いた瞬間、谷岡は泣いていた。
心が綺麗だと思った。俺のせいで泣いてる。
なんだか谷岡の涙にすごくドキドキした。
「だ、大丈夫か?谷岡。ビスコ食べる?」
「ぐすっ、食べる」
俺より背の高い16歳男子が、泣きながらビスコを食べている。
「くっ、うぅ…美味しくて強くなるぅぅ」
「ふっww 」
谷岡って人との距離感おかしい時あるけど、子どもっぽいだけなのかも。未知の恐怖が和らぎ、俺は力が抜けて笑った。
その後2人でゼリーを食べて、夕方になったので解散した。
帰り際、谷岡は『またね』と言って2度目のキスをしてきた。
『またあってたまるか心臓持たんわぁぁ』と言ったけれど、2人とも笑っていた。
中途半端ですが、ここで一旦終わります。
需要があれば、続きを書きたいです。
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