表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/70

19 過酷な日曜日 ①



過酷な日曜日。



午前の部は、美月さんとの客呼びの案を考える。


七時集合と言われたので、すぐに家を出た。


美月さんの家に着くと、


「お?早いね〜〜」


と美月さんが出てきた。


「早朝に呼びつけたのは、そっちでしょ……」


俺がそう言うと、美月さんは笑いながら部屋から出てくる。


「今日は、どこに行くんですか?」


「いろいろだよ!」


「そうですか………」


これから色々始まるらしい。

美月さんに貢献できるように頑張ろう。



まず、俺と美月さんが行ったのは、デパートだ。


美月さん曰く、ほかの店をたくさん見れば何かヒントを得られるらしい。


最初に向かったのは、服屋さん。

どんな客引きをしているんだろう………

服屋さんが行なっている客引き………ってなんだろう……と見ていると、


「今日は10パーセントオフで〜〜す。いかがですかぁ〜〜」


おお……割引……だけどこれは、使えないな……

割引券とかならありかもしれない。


「美月さん提案ですけど、割引券なん――」


「ねえねえ!洸夜くん!これ着てみて!」


「何しに来たんですか?」


「ショッピングだけど?」


ショッピングが目的じゃないだろ。


「目的忘れましたか?」


「いえ、全然……でも、着てね?」


全然わかってねぇ………


でも、取り敢えず着ることにする。


「わぁ……似合ってるよ。買ってあげようか?」


「いや、大丈夫です。趣旨がずれてます」


「でも、プレゼントだから、買ったげる」


そう言い、美月さんは買ってくれた。


「あの………本当にいいんですか?」


「もちろん、お姉さんだから!」


「すみません……ありがとうございます」


美月さんから洋服を買ってもらい俺たちが次に向かったのはケーキ屋さん。


「ほら、ケーキ屋さんとか接点多いからなんかヒントがもらえるかもだし!」


と美月さんが言い、店内に入った。店内に入るとケーキはもちろんのこと、洋菓子、和菓子まであった。


「すごい……菓子が沢山ある」


菓子ものを増やす。これも一つの案かもしれない。

色々なものがある喫茶店、とても魅力的だ。


「ねぇ、ここでなんか食べていこうか?」


美月さんがそう言った。


「え?まじすか」


「まじです」


「そうですか……」


「ほら、味見も大事だから」


まあ、味見も大事なのは、わかるが………

これ、なんか違くない?


「ご注文は、何にいたしましょうか?」


店員さんがそう尋ねてきた。


「えっと、私がショートケーキと紅茶で……洸夜くんは何にする?」


「じゃあ、俺も同じで………」


なんかお茶会が始まった。



「う〜ん。このケーキ美味しいぃ〜〜!」


笑顔で、ケーキを食べる美月さん。


「やっぱり、ケーキは最高ウゥ!!」


ご機嫌だ。甘いものは、正義らしい。


「ケーキ好きなんですね」


「うん。ケーキは子供の頃から好きだよ、洸夜くんは?」


「俺も好きです。最近食べてませんけど……」


「そっか……じゃあ食べれてよかったね」


紅茶を飲みながらそういう美月さん。

紅茶のいい香りが漂ってくる。


「ところで、美月さん、客引きのことですけど……」


「ああ、そのことだけど……やっぱなしで」


「え?なんて?」


意味がわからない。どうしてだろうか?


「だから、もうしなくていいよ」


「どうしてですか?」


ますます意味がわからない。店長からのお願いが取り消されたということだろうか?


「私、もうあそこに勤めてないから……………」


それを聞き固まっている俺に彼女は追い討ちをする。


「――今日で私たちはお別れだよ」



連日投稿です。

あと、5話程度でこの章を閉めようと思います。

次の章が最終章になると思います。



引き続きよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ