9弾 女子高生と社長の娘とボランティア?の男
あの斎藤の老け顔と重ね似る中年男共。アフガニスタンの都市に誘い込んでやろうかしら。
モシン・ナガンと安い地味な色の服に顔にストールを覆したゲリラの狙撃兵となった私に狙われる運命を直面した時、私の思う通りに恐怖に引きつった表情が浮かび上がるだろう。
…黒美はお湯を入れるのを忘れていた。ピクリと発覚しては下着姿のままで風呂場に投げ込んだ。
蛇口の後ろに設けていたパネル。実家のような蛇口からお湯を入れる古い方式とは違う。こう言った東京の大都市の中で“手動”は絶え、“自動”へと未来に直進していく。
ハイテクのようだが黒美はそこまで機能を細かく見通しいた訳ではなかった。トタンで屋根や壁を張ったようなボロい外見のアパートはひたすら目から避けて、見た目高層でそれなりの機能が揃っていると私自身の判断で両親の素直な承諾で借りる事を決定した。
引越の後にマニュアルの本を数回読んで熟知。そしてボタンを押せる習慣が身体に馴染むと本を読む機会が無くなった。ずっと本棚で別の本と本の間に挟まれて永久に寝過ごしている。
さて…風呂が沸くまでは下着姿でいる?とは考えなかった。先にシャワーで10分間浴びて待つ事にしようかと鼻を吹かした黒美だった。
新宿中央公園。歩み交う者が未だに健在にままの深夜だった。しかし暗闇に包まれた公園で通行人どころか子供すら回る事の時間帯だった。点灯がポツポツと数個点滅している。静けさが濃くて不気味。注意深い目を配らなければ迷い込んだ獣か、棒持ったホームレスが飛びついてくるかもしれない
だが、いとも気にしないのが今の2人。30歳のややほずれ気味のTシャツの男と25代の女。
男は健気に腕を広げながら、辺りをちらちらと見渡す。
「こんな陰気気味な場所で呼ばれるなんて、寧ろ君も気味悪いね。君だけに」
彼女はカジノ経営者の社長の娘であった。何時も目にした時は高貴的な雰囲気を欠かせない人だった。
ニューヨークの夏の都市中にお出かけは持ってこいのセレブやゴージャスファッション。しかし今回は地味へと低下してエレガント風の白のシャツブラウスと黒のスカートだった。ただ形に肌色が露出しているとセクシーさで小評価はできない。本来なら札束に埋もれて何時もと人生を華やかにしていた彼女。
「…」
何時もの言う綿みたいな優しさだった。あらまあ物事に頑張りますねぇと苦笑したりで感情的の方では豊かだった。人名配慮も濃いもので海外ボランティアでの投資名目と聞くとやせ細った黒人を想像、悲観して援助の心が開いては月に500万円前後、男に払い続けた。今月ではまだ上旬に入ったばかりで支払いが“未”であった。メールで“公園に来て”と一通送信してくるの男の顔に太陽光が照らされた。“金だ”と言葉が自動的に脳内に産まれた。しかし彼女に今、表情が暗闇に等しく、仏頂面を張っていた。
「え…今…面白く…なかったり…」
ややしくじった感覚と等しく感じ、カタカタと笑い上げて雰囲気をごまかす。しかし石如く彼女の表情が微動だに変える様子がなかった。
「いえ。もう金は払わない事にしたから」
えっと男の驚きの声が漏れ、パチリと目を開いた。